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記録184『+-が100にも1000にもなる』

シターギガによって、下着以外を残して切り刻まれた門下生の少女を見て、一人の門下生は涙を流す。


「ラファルナ!! そんな!!」

「ははははは!! コラテラ!! ラファルナはお前の幼馴染だったっけか? ほれ! これがお前の幼馴染のパンティーだ! おれは~!!! それをおおお~!!! こうだああああああああああああ!!」


シターギガは、下から履くでもなく、ましてや臭いを嗅ぐでもなく、頭から被った。


「どうだああああ!! これが俺が長年の研究によって編み出された技!! 下着被り嗅ぎだあああ!! 履く事も嗅ぐ事も同時に行える! 両種混合の技だあ!!」

「うわあああああああ!! 止めろおおおおお!!」


コラテラは、絶望に顔を歪ませる。


「ははははは!! 下着の中からでも分かるぜえ! テメエが苦しんでいる様をよおお!!」

「貴様あああああ!! ふざけた事をおおおお!!」


コラテラは、怒りに任せてシターギガに斬り掛る。

しかし、繊細な動きは健在で、寧ろその繊細さは増したかのような動きでコラテラの斬撃をギリギリで躱す。


「な!! 透けているだと!! やはり有志さんの言う通りチートか!! それは悪魔に貰ったんだな!!」

「は?」


シターギガは、コラテラの訴えている意味が理解出来なかった。

何故なら、それはただの技であり、シターギガが修行で身に着けたものであったからだ。


「はははは!! 私パパンカツに勝てると思うか! 貴様等の読みは完璧に分かるぞ!! 特に女と寝た奴! 女の動き程度ならな! パパ活をする為には相手を見極めなければならない! 例え宣伝で良い女だったとしても! その値段に合う女であるか! 騙されていないか! 加工されていないか等! 様々な部分で気を付けなければならない! そして優良客である為に女の子や店側に対しても考えるベき事は山ほどある! ホテルには向かうがオーラルS〇Xまで自身を抑える為の精神統一! それ等が出来てこそのパパ活だ! そしてそれによって鍛え上げられた洞察力と精神力によって俺はここでの最強を手に入れた! 貴様等がどんな女と寝たのか! そしてプレイはどんなものかを洞察する事で相手の攻撃の仕方! 癖! そして果ては何処が弱点化をな! S〇Xを極めた者! つまり! 戦いを極めるのと同じだあああ!!」


パパンカツは、高笑いしながら軽々と有志や門下生達の斬撃を避け、そして反撃する。


「ぐあ!」

「ぎいあああ!!」

「糞!! 外道め! 悪魔に魅入られし者よ!」

「??」


悪魔と言う言葉に、キョトンとさせる。


「だああははははは!! 俺は酒を飲めば飲むほど不規則な動きと俊敏さを手に入れる!! 貴様等は俺に追いつけないいいい!! それほどまでに俺の動きは読めやしない!!」

「糞! 普通なら読めるはずだ!! それなのに……やはり……」

「フン! 酒の力は偉大なり!! 俺の目にはお前等を沢山見る事が出来る! そして沢山見れば沢山見る程どのように攪乱するべきか分かる! そして俺自身も自身で意識しない動きを取り入れる事でお前等はもうふん詰まりだあああ!! だああはははははは!!」

「やはり……悪魔の力か……それしかない!」

「だああは……は?」


笑いを止めて、怪訝そうな表情になる。


「「「良く分からないがテメエ等じゃあ勝てねえよおおお!!」」」


3人は、それぞれが+と-を含んで動いている。

その動きは彼等を-にするどころか、+として作用させて上手く攻撃に取り入れている。


それこそが彼等の才能。

欠点を補うのではなく、欠点を才能と組み合わせることによって何倍にも引き上げている。

+-が、100にも1000にもなる様な戦い方。

それらを、有志もレイシャも門下生達も体験した事すらなかった。


「っく!! パンツを被っていながらこんな動きが出来るわけがない!!」

「それがあるんだよ! 俺達はそれぞれの個性として昇華してその分野を極めた! お前等には分からねえよ! たかが他人を守る為だけに力を使うような奴等にはなア!!」


それぞれが、それぞれの欠点を愛し、そしてその欠点を取り入れ、そして受け入れる事によって自身を良く知る。

その心理的効果は、パフォーマンスを上げるとも言われている。

まさに彼等はその戦い方を利用して、相手を翻弄している。


ランクゴは、千鳥足で相手に詰め寄って攻撃をする。


「だあらアアアアア!!」

「っぐあ!!」


レイシャは、力負けをして倒れる。


「だああはははは!! 酒に酔った勢いで殴れば力が増すぜえええ!! それもう一発!!」

「!! 不味い!」

「危ない! レイシャさん!」


門下生の一人は、レイシャを庇い頭を割られた。


「ぐぶあ!!」

「ファクトア!!」


ファクトアは、血の涙を流しながら痙攣して死んだ。

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