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記録147『けっ!』

有志を締めあげた際、血と細胞を少量採取出来た。


「ふむ、コールをありがとう、そのお陰で採取を誤魔化せた」

「いえいえ、締め上げた事で少量飛び出たって事は……体外から出た細胞や血は有志のスキルやチートの範疇から外れるってことだね!!」


プランは嬉しそうにしながら、涎を垂らし血を見る。


「こらこら、舐めちゃダメだよ」

「いあやあ!! 美味しそう!!」

「ちょっとぐらい」

「そのちょっとに勝機が埋まってたらどうするの?」

「……」

「わかった……」


少し悲しそうにしながら、プランは諦めた。


「さてと、調べるか……分析、この細胞内に聖魔力を耐え得る為の重要な物はありますか?」『ありません』

「……勇者の細胞でも?」

『勇者の細胞のみでは耐えれません』

「……神が敢えて耐えうる為に何かしたって事?」

『可能性はあります……ただ絶対ではありません……細胞を採取し続ければ何か分かる可能性もあるでしょう……あくまで可能性の話です』

「じゃあこの細胞はいらない?」

『いくら調べても無駄です……ただの高校生の細胞のみです』

「良いよ食って」

「わーい!!」


プランは、嬉しそうにしながら食らいついた。


「うん!! 美味しい……でも……あの糞龍! っけ! 役に立たねえな!!」


プランは、吐き捨てる様にリヴァイアサンを罵倒する。


「本当だねエ~リヴァイアサンのっけ! 役立たず―!!」


エレンも、リヴァイアサンを見下す。


「あの子と一発……してみたかった……龍姦」

「獣姦みたいに言わないでください」


エレンは、冷めた目でイネを見る。


「もう、エレンちゃんそんなこと言わないで~優しくしてよ~」

「触んな! エイズ野郎が!」

「差別だ!! もう治ったよ!!」

「え!!」

「え?」


惑の驚く声に、イネは唖然とする。


「治ったよね?」

「いや……採取はしたけど絶対ではないよ……もう一回調べようか?」

「お願いします」


数分後、惑からの結果が帰って来た。


「イネ、君はエイズだ」

「……」


イネの顔は真っ青になる。


「そして共存している」

「え?」


だが、惑の予想外の言葉に表情が明るくなる。


「エイズウイルスというのは感染力が弱いウイルスでね、人体の中に入らないと生きることの出来ないウイルスなんだよ……多分イネちゃんがあまりにもやりまくるからエイズを撒いてくれる宿主として認めてくれたんじゃないのかな? だから君の中では弱体化して殺さないようにしてくれている、更に君の野生としての適応力が白血球にも適用されてエイズとの共存関係を築く事が出来た……君とエイズはもう二つで一つだ……まるで君みたいにね」

「エイズ……お前……」

『勘違いするなよ! お前が撒かなくなった時……それがお前の最後だ……』

「ああ、分かっているよ……エイズ……いっぱい撒こうな……」


イネとエイズの奇妙な友情関係が生まれた。


「……ウイルスと生物……こんな共存関係が生まれるなんて……異世界って凄いなー」


惑は、何処か感動している様子であった。


「「っけ!!」」


エレンとプランは、汚物を見る様にイネから離れる。


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その後、イネは娼館に向かった。


「さてと、無駄だと分かったとしても……結局また勇者の一部を手に入れる必要がある」

「で? どうするんですか? 別の神獣に寄生させて操るの?」

「いや……今度は君に戦って貰う……今度は勇者の攻撃パターンとどんな方法ならダメージを的確に与えられるかの実験だ」

「私だけで? 多分あの糞の性格だと殺されないだろうけど……っけ!!」

「プランちゃんを装備して貰う……プランちゃん、防具、武器として体を変形できる? そしてエレンちゃんに寄生して一時的な合体は可能?」

「?? 一応は? あまりにも長いと自我が壊れるかもだけど……それでも数分間……ぐらいなら?」


惑は、顎を触りながら考える。


「何分ぐらい?」

「うーん……約15分ぐらい?」


プランの言葉に、惑はエレンと話す。


「15分だ、その特訓をちょっと続けようか? クール期間はどれくらい?」

「うーん……24時間ぐらいは置かないとダメかな? 体が持たない……まあ私が多少は魔力で回復させれば大丈夫だけど」

「聖魔法?」

「うん! ヒール!」


その言葉を聞いて、惑は少し安心した様子であった。


「イネが帰ってきたら特訓だ……アイツの事だから娼館から帰ってきたらって感じで良いでしょ!」

「有り余っているっていうのもムカつきますね……っけ!」

「っけ!! っけ!!」


プランは、少し楽しくなったのか、っけ! を連呼し始めた。


そして、24時間後


「ただいまー!」

「おかえりー! じゃあ特訓ね!」

「え?」

「行くよお姉ちゃん!」

「お願い! ぐが!! ぐがああああああ!!」


エレンは、プランに寄生され、体につるが巻き付き、つるによって出来た武器を持った。


「ええええええ!!」

「行きますよイネさん」


イネは、訳が分からないまま襲われた。

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