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記録145『寄生リヴァイアサン』

リヴァイアサンは、体中につるが飛び出ながら呻く。


「ぐっがあああああああ!! がああああああ!!」

「リヴァイアサン!! リヴァイアサンしっかりしろ!!」

「そんな……よくもリヴァイアサンを……」


有志は、何度も呼び掛けてリヴァイアサンを正気にしようとする。

レイシャは、悔しそうにしながら惑達を睨む。


「よし! 行け!」

「あいあいさー!!」


プランは、指を動かす。


「ぐああああ!!」


すると、リヴァイアサンから延びていたつるが突如、勇者一行を襲った。


「いやあああああ!!」

「きゃああああああああ!!」

「な! これ!」

「いやああ! 助けて有志いいいいい!!」

「いいぞー! もっとやれ!!」


イネは、はだける女性達を見て嬉しそうにする。


「おおお! おおおお!! いいねえ!!」

「貴様ああ! それもお前が言わせてるんだな! 西院円惑!!」

「は?」


惑は、イネの言葉の責任まで押し付けられた。


「そうやって人を辱めるような事を言わせて! 何が楽しい! この変態野郎が!」

「そうだもっと言ってやれ!」


有志に、同調するようにイネは、これみよがしに惑へ責任を擦り付ける。


「うわ、イネさん最低」

「ゴミ」


と同時に、エレンとプランの評価が駄々下がる。


「まあいいや、はいはい僕が言わせた僕が言わせた」


取り敢えず惑は、有志が満足するように適当に同意する。


「やはりな! 貴様のような奴は人を道具の様に使ってはいらなくなれば捨てる!! 貴様だけは許さない!」

「やれ」

「あいあいさー!」


と同時に、惑はプランに指示をし、リヴァイアサンのつるを延ばす。


「ふ! はああ!!」


つるを斬るが、間に合わず縛られる。


「があ!! しまった!!」

「うがあああああ!!」


そして、リヴァイアサンのつるによって有志は、四肢を引っ張られる。


「いいぞ!!」

「殺せええ!!」

「そのまま引き千切れええ!!」

「臓物をぶちまけろおおお!!」

『あそれ! ぶっちまっけろ!! ぶっちまっけろ!! ぶっちまっけろ!! ぶっちまっけろ!! ぶっちまっけろ!! ぶっちまっけろ!!』


4人は、楽しそうにぶちまけろコールをする。


「くそおおおおおお!! ぐがあ! ぐあああああああ! 正気を……取り戻してくれ!! リヴァイアサン!!」

「がああああ!!」


すると、ウォーターブレスのチャージを始めた。


「おお!! アドリブかい!!」

「わーい!!」

「プラン! こいつはいいぞ! 恐らくプランが脳を弄ったお陰で本能的に敵隊行動として攻撃を始めようとしているんだ!!」


予想外な行動に、惑も興奮が隠せなかった。


「有志!! お願い! 有志は勇者なの! 有志が死ねばこの世界は終わるのよ!」

「そうなんだ」


特に気にしても無さそうに、有志の苦しむ姿を見る。


「があああああああああああ!!」


そして、リヴァイアサンはブレスを放った。


「くそ!! ホーリープロテクション!!」


聖魔力を使い、何とか攻撃を防ぐ。


「ホーリーファイアー!!」


そして、つるを聖なる火にて燃やし尽くそうつする。

しかし、つるは逆に急成長した。


「なんだ!! 何でえ!!」


更に、有志の体につるは巻き付く。


「そりゃそうだろ! プランが植え付けた種はドライアドの種! 聖魔力を糧に出来るんだ!! 火があってもそれは聖魔力で作り上げた火だ!」

「なら! ファイアー!!」


有志は、今度は普通の火魔法を使った。

しかし、それでもつるは何故か急成長を遂げる。


「ふふふ!! やはり仮説は正しかった! 勇者の力の根源自体が聖魔力! それが君の弱点だ! どんなに普通の魔力で焼こうが聖剣で斬ろうがそれはプランの種にとっての糧となる!!」

「んだっと……」


有志の首をつるは締めあげて、呼吸を出来なくした。


(このままじゃ負ける……一体どうすれば……)

『ゆうし……有志……』

(この声は……リヴァイアサンは……)


頭の中に直接聞こえてくる声は、リヴァイアサンの物であった。


『ゆうし……君なら分かるはずだ……あの男がまだ気づいていない事が……』

「気付いていない事……」

「やっと気づいたか……遅いな……」


惑は、有志の観察を続ける。


「これは……まさか……」


有志が、何かに気付きかけた時、惑は再びコールを続ける。


「締め上げろ! こーろーせ!!」

『締め上げろ! 引き千切れええ!!』

『せーの! ひっきちぎっれ!! ひっきちぎっれ!! ひっきちぎっれ!! ひっきちぎっれ!! ひっきちぎっれ!! ひっきちぎっれ!! ひっきちぎっれ!!』


コールのお陰か、つるの力はドンドンと増していく。


「ぐがああ! そう……だ……あの怪獣の……ときもおお」


有志は、聖剣を強く握りしめる。


「ほーりー……チャージ……」


すると、聖剣がドンドンと光り輝き始める。


「え?」

「これって?」


そして、眩しくなるぐらい光り輝くと同時に、有志は叫ぶ。


「ホーリーインパクトオオオオオオオオオオオオオオオ!!」


そして、リヴァイアサンはつると同時に体が崩壊を始める。


『ありがとう……有志……愛をくれて……』

「リヴァイ……アサン……」


そして、リヴァイアサンは消滅した。

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