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記録132『進化』

パパルは、いなした腕を地面にめり込ませると同時に、宝石と宝石の間にある隙間を見つけてそのまま叩き切った。


「うgたああああああああああああああああああああああああああ!!」


悲鳴を上げながら、ジュエルタイラントは腕を押さえてのた打ち回る。


「今だ! ロチャルマナ!! 畳み掛けろ!」

「エクスプロージョン!!」


今度は、斬られた腕の中に、魔力をねじ込むように入れていく。

そして、ジュエルタイラントの内側から光が漏れるように輝き、そのまま爆ぜた。


「ぐあば!!」


軽い悲鳴と共に、ジュエルタイラントは腹に大きな穴が開いた。


「おお!! 討伐で来た!! さてと、魔力高石は……」

「こいつの核がそうだ……その宝石が体中の宝石に魔力を与えて様々な能力を発動させる……今回は再生と防御に回していたみたいだが……多分イネやプランちゃんの吸収能力のせいで上手く出せなかったんだろう」

「へへへ」

「バレてたんだ」


プランは、ニタリと嗤いながらパパルを見る。


「こいつを呼んだのも惑さんと君の仕業だろ? いくら何でもジュエルタイラントがこの階層に現れると思わない」

「ゴブリンが来たのは貴方がヘイト笛を使って来てしまったけど……本当はジュエルタイラントを呼ぶためにそのつるを使って音を流してたんでしょ?」

「へへへ、バレてた? でもいいじゃないか! 良いモノは手に入った」

「そうかもしれませんが……」

「君等も強くなったじゃないか」


惑の言葉を聞いては、3人は否定する事は出来なかった。

追い詰められる事等、そうそうないし、ワザとそのように行動するのは明らかにリスクが高い。

覚悟してしまえばそれはピンチとはどこか違う。

ならば嵌められる、勝手な事をされる、余計なお世話をされる方が、簡単に作りだせやすい。

だからこそ、3人はお礼を言うしかなかった。


「「「ありがとうございます」」」

「うんうん」


惑は満足そうにしながら、歩き出した。


「じゃあ僕達は帰るね」

「はい」

「また」

「いつか」


そして、惑は必要な素材を手に入れてイネとエレンとプランを連れて帰った。


----------------------------------------------------------------


オプセテは悔しがりながら酒を飲んでいた。


「何だよ! 俺が弱いだのなんだの!! 俺だってなあ! 俺だってなあ!」


そんな時であった。


「君、大丈夫かい?」


オプセテに話し掛けたのは、一人の少年であった。


「貴方は……」

「俺の名前は天山有志! この世界を守りに来た勇者だ!」

「貴方が……」

「良ければ話を聞かせて貰えないかい?」

「え……」


すると、数人の少女が有志に集まる。


「遠慮しなくていいんですよ、有志は優しい人なので」

「君の悩みを打ち明ければいいだけだ」

「大丈夫! 有志に任せれば何でも解決だよ!」

「私も有志に助けられました、保障します」


オプセテは、有志に対してどこか信用出来るような感じがした。

そして、パーティーに追い出された件を話した。


「なんて酷い奴等だ!」

「酷いです!」

「今まで助けて貰っていたにも関わらず! 役に立たないと言って簡単に捨てるなんて!」

「許せないよ! その仲間は今頃君が居なくなって苦しんでいる頃だよ!」

「私もそう思います! 因果応報という奴です!」


その言葉を聞いて、オプセテは嬉しそうにする。


「そうだよな、俺の能力だって役に立っていたはずなんだ……確かに攻撃力を10秒間に10強くするだけかもしれないけど……」

「なあ? 本当にそれ攻撃力だけかな? そういうのってちゃんと調べていないと本当の能力がちゃんとは分からないと思うよ? 君が前には狩った際はそうだったけど今は違うかもしれないしね!」


有志の言葉に、オプセテはハッとなる。


「そうか……金がもったいないと言われて鑑定をして貰えなかったけど……そうだ! 今はどうなっているかを把握できていなかった」

「じゃあ俺がその代金を持つ! だから鑑定……いや俺がした方が早い!」


そう言って、有志はオプセテに手を翳して鑑定をする。


「これは!!」


Name:オプセテ

HP:5000、MP:10000、攻撃力:10000、防御力:10000、スピード:9000、魔法:なし、スキル:全ステータスタイム強化


『全ステータスタイム強化は、本人を含め、パーティーメンバーに2秒ごとに全ステータス20上げます』

「これは凄い!!」

「俺に……こんな力が……」

「やっぱりあなたは誇るべき力を持っていたんですよ!」

「さすが有志だ……才能ある者の将来の為に助ける事が出来るとは」

「有志は本当に凄いよ!」

「ええ、関心ばかりが募ります」


オプセテは、嬉しそうにしながら自身を持つ。


「じゃあ! 俺も少しは自身を持って良いのか……」

「ああ! 何なら君と一緒に魔物の森に入ってみよう! 一つ依頼を熟すだけでももっと自信が着くと思うよ!」

「!! いいのかい!」

「ああ!」


オプセテは、嬉しそうにしながら一旦のパーティーを有志達と作った。

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