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記録128『どうして分かってくれないんだ!』

有志は、涙を流す。


「どうして……どうして分かってくれないんだ! 皆!」


シスターは、半裸で有志を抱き締める。


「すみませんでした……私達も出来る限りの事をしたのですが……」


悲しそうにしながらシスターも涙を流す。


「すみません、興奮しすぎてしまい……俺なら大丈夫です……そして奴が何をしたのか分かりました……」


有志は、西院円惑がした事について予測していた。


「奴はこの世界全土に洗脳の術を掛けたんだ……」

「そんな! そんなおぞましい事を! ならば私達はどうして大丈夫なのですか!」

「きっと神の信仰度が違うのでしょう……信仰の強い貴方達や俺の仲間である者達、俺に救われた人達は洗脳は出来ないでしょう……しかしそれらが薄い者達、信仰心が少ない者達は洗脳されるのでしょう……奴の掛けた術の狡猾さはそこにあるのでしょう、より分ける事によって術の強度を上げているんだろう……そこが悍ましいところだ……」


シャイニャスは、悔しそうにする。


「何て事を……人の心を操るだなんて」


レイシャは、怒りが湧く。


「奴は人を冒涜した……人の意思を穢した……」


レティリアは、有志に寄り添う。


「私は悲しいよ……この世界の人達が壊されていく……そんな酷い状況になっているだなんて……」


テュリアメルは、心を痛める。


「どうか……救いを……心を奪われた者達へ救いを……」


有志は、それぞれの言葉を聞いて彼女達を抱き締める。


「ああ、任せろ」


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「どうして分かってくれないんだ!」


イネは叫んだ。


「いや止めてください、私には夫がいるんです」


集落の女は、蔑視の目でイネを見る。


「大丈夫! 先っちょだけだから! 夫にもバレ……」

「夫が何だって?」

「ああ!!」


イネは、抵抗せず、ただボコボコにされた。


「ただいまー」

「おかえりー、明日には出立なのに何してるの?」

「いや……集落の人と寝たいのに5人しか集まらなくて……」

「なんで人妻狙うの?」

「寝取りがしたくて」

「フーン」


惑は、イネの話をある程度に終わらせてから話を戻す。


「惑さん、アンタの言う通りこのマスクを作った……」

「おお! いいねいいね! さすがドワーフ! 手先が器用だ!」

「へへ、ありがとな」


惑は、ドワーフから貰ったマスクを被る。


「うむ、息できる」

「何それ? 顔が変わった! 私も欲しい!」

「え? イネはいらないよ、手配されてないんだから」

「ええ!」


エレンは、手配書を見て笑う。


「ぶふふふ!! 勇者キモ!」


プランは、お腹が減ったのか手配書を食べた。


「美味しい!」


そして、惑はエレンに話をする。


「エレンちゃん、これからは勇者と何度か戦って素材を取って経験して弱点を見つけるを繰り返して欲しい」

「素材? 弱点は分かりますけど」

「素材は勇者自身の細胞、血、皮膚等を取る……前の魔法の素材じゃなくて勇者自身の素材だよ……君にもとても必要な素材だよ」

「……」


惑は、エレンの頭を撫でて、プランに言う。


「プラン、エレンちゃんの育成の為に協力してね、復讐を果すには確実な方法としての計画として」

「プラン頑張る!」

「頑張れエ!」


惑は、嬉しそうにしながら頭を撫でる。


「わーい! 殺す殺すう!! ああでもエレンお姉ちゃんが殺すのかあ! エレンお姉ちゃん!」

「ん? なに?」

「グロ画像のようにグチャグチャにして臓物を引き摺り出してねえ!」

「ええ! 腸の長さがどれ程が見て見ましょう!」

「あの~」


惑が言いにくそうにしながら、二人に提案する。


「出来ましたら目玉の血管の長さも知りたいのですが?」

「もちろん引っ張り出して見せます」

「わ~い!」


惑は、嬉しそうにしながら万歳三唱する。


「あのお~死姦をしても宜しいでしょうか?」

「「「良いよ!!」」」

「わ~い!!」


イネも嬉しそうにして、喜んだ。


「さあ! 出発だ!」

「この集落での成長開発魔道具は任せてくれ! 出来れば素材を取ってきて欲しいんだが?」

「分かったよ! 違法魔道具店を見つけたら買って、持っている生物を狩って素材を手に入れる」

「ありがとうございます」


ドワーフは、跪きながらお礼を言った。

そして、4人は集落を出た。



「さてと、何処に行こうかな! 何処に行こうかな!」


楽しそうにしながら惑は、歩く。


「良い姉ちゃん兄ちゃん食べたいじゅる」


イネは涎を垂らす。


「全く、二人共しっかりしてください……勇者を殺す為の旅ですよ」

「私は美味しい食べ物の街に行きたい!」


すると、惑は地図をとガイドブックを見て笑う。


「フルスタ国のグルメ都市に行こう!」

「わーい!」

「女も男もグルメ?」

「知らん」


行先は、決定し4人はそこへと向かった。

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