記録121『秘密のアーティファクト』
「こちらです、有志さん!」
ロンティガは、有志とレティリアを地下へと案内する。
「ずいぶんと深く封印しているんですね」
「ええ、昔ある者がこのアーティファクトを作り上げて悪用したとの事です……その為、その悪人を打ち倒し、そのアーティファクトを封印したとか……」
「きっと西院円惑みたいな悪い錬金術師に違いない」
有志の言葉に、レティリアとロンティガは、同意する。
そして、地下奥深くへと進んでいくと、数体のアンデットが現れた。
「俺に任せてくれ!」
そして、有志は聖剣でアンデットを倒す。
その後、再び奥へと入って行くと、何処か機械的な建物へと変わって行った。
そして、最深部らしき場所へと辿り着く。
そこには、大きなガラスの中にブローチのような宝石を見つけた。
「あれです! あれがアーティファクト! インクリースです!」
有志は、そのガラスを見て世間を構える。
「俺が破壊する!」
そして、聖剣を振るってガラスを割ろうとした。
しかし、ガラスは割れるどころか、びくともしなかった。
「何だと……」
「こんなに頑丈だなんて!」
レティリアは、唖然としながらガラスを睨む。
「これはドワーフに伝わる合言葉が必要です……そうでないと開きません、ロホロテンナシ」
すると、いとも簡単にガラスは開き、アーティファクトが取れた。
有志は、アーティファクトを手にした。
「これが……インクリース……」
そして、有志はそれをポケットに入れるとロンティガとレティリアと一緒に地上へと上がった、
----------------------------------------------------------------
そして、有志達が地上に戻るとレイシャは、若いドワーフ達に剣を教えていた。
「良いか! 奴はドラゴンではないかもしれない! だが見た目が似ている以上有効でないとも限らない! 出来る事をするんだ! 良いな!」
『はい! 先生!』
レイシャの働きに、有志は満足そうに見る。
「頑張ってるね、レイシャ」
「有志!」
嬉しそうに駆け寄るレイシャをドワーフ達は微笑ましそうに見る。
「さすが騎士団長だ、教え方が上手いし教育方法も良い!」
「ありがとう」
照れながら、有志はレイシャを褒める。
レイシャはお礼を言いながら顔を赤らめる。
そして、有志も加わり稽古に励んだ。
そして、稽古が終わった後、ロンティガからアーティファクトの使い方を習った。
「これには、スイッチと呼ばれる者がありましてそれを押すと押した者の力や魔力を増幅する力があります、それを使えばきっとあの化物を!」
嬉しそうにしながらロンティガは、有志の聖剣を見つめる。
「ああ! 任せてくれ!」
有志は、ロンティガの手を握り見つめる。
ロンティガは、顔を赤くする。
「いえ、大丈夫です」
そう言って嬉しそうにする。
そして、嬉しそうにしながら斧を握る。
「俺! 修行に行ってきます!」
そして、有志も嬉しそうにしながら聖剣を握る。
「やっぱり世界の未来を担うのは俺達若者だ……あの老人達がいつまでも握っているからこの世界がダメになる」
「私も思うよ、その為の準備は私達や有志が整えて変えるんだ!」
「そうだな、私も賛成だ」
「私もです! エルフだって同じく若者ではなく1000歳以上の老人です……」
「私達はきっとこの世界を変えていきましょう!」
そして、決意の後、四人は深く愛し合った。
そして、戦いの為の準備は進んでいった。
----------------------------------------------------------------
「惑~あれは何だろう?」
「さあ? 愚行の策にも程があるけど……リザル君相手に何してんだろうね?」
イネの質問に、惑は本気で戸惑っていた。
そして、エレンはプランと共にドワーフ達の仕事を見ていた。
「嬢ちゃん……お前は良いのか?」
「何がですか?」
「惑さんがワシ等の仕事を見ておけと言っていたが……戦闘の方は良いのか?」
「私は今なら惑さんの言いたい事が分かります……今開発されているのは私が見ていないといけない事柄ですから」
そして、エレンはひたすらドワーフの作っている物を見ていた。
「ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
咆哮と共に、勇者達の前に立った。
「皆! 訓練通りやれ! 良いな!」
『はい!!』
「一体何を訓練したんだろうか?」
惑は、鼻で嗤いながら観戦する。
「行くぞ!」
『おおおおおおおおおおおおおおおおお!!』
そして、ドワーフやレイシャは、リザルの懐に入った。
そして、レイシャは剣を振るうとリザルの皮が少し向けた。
しかし、当然再生をしてしまう。
「そりゃそうだろ? 聖魔力の塊があるんだ……再生だってするさ」
「皆! 行けえええ!!」
惑のツッコミを余所に、ドワーフ達は突っ込む。
「ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
「うわあああああああああああああああ!」
当然、一歩前進しただけで大量のドワーフ達は踏み潰された。
「怯むな! 皆の犠牲は俺達が繋ぐんだ!」
『おおおおおおおおおおおおおおおおお!!』
「ぶふ!! 何言ってんだアイツ等」
イネも、さすがに嗤った。




