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記録120『ドラゴンスレイ方法』

レティリアは、真剣な表情で話す。


「良い? あの化物は西院円惑が有志の力を悪用して作り上げた許されざる存在だよ、有志の力だけじゃ多分吸収されて力にされるようにするんだよ」

「まさか……有志の力を利用した最終段階って事ですか!!」

「なんて下劣な方法だ!」

「それであのリザードマンを上手く騙して命を利用してアレを作り上げたというのですね……許せません!」


西院円惑のやり方に、嫌悪を示すシャイニャス、レイシャ、テュリアメルであった。


「そんな方法を取られえてはさすがに俺も負ける可能性がある、だからこそ皆に俺の力を増幅するような物を作って欲しいんだ! 時間が掛かっても良い! それだけ大変な戦いになる」

「そんな……」

「増幅する物……か……糞! 村長クラスの技術が必要じゃないか! だっだが! 俺等だって何も出来ない訳じゃない! すぐに壊れるかもだがそれを作る事だって出来るはずだ!」

「た! 確か! 昔のアーティファクトでそういうのをドワーフが封印しているって聞いた事がある!」

「そうなのか! ならそれを使用すれば勝てる可能性があるという事か!」


有志は、ロンティガの言葉に喰いついた。


「ああ、確か地下に封印されていると聞いている! 危ないからどうしようもなくなった際に使う様にという言い伝えがある! 実際あの老害共は逃げれば良いだとか、いくら何でも危なすぎるとか、アレを使えば勝てる訳じゃないだとか! 信じる事を止めていた!」

「っく!! 結局そういう奴等かよ!」


有志は、ロンティガの言葉を聞いて、呆れ返る。


「許せない、そんな方法があるのに……里のお年寄りは諦めたというのですか! 信じられません! そんな事が許されて言い訳がありません!」

「若者の未来を信じず自分達の保身だけか……どこの国も同じ奴が多い」

「お前等が言えたことかよ……」

「キラドさん! アンタは黙ってくれ! アンタはドラゴンスレイヤーとしての技術を教えてくれればそれで良い! その後は好きにしろ!」

「フン」


キラドは、鼻で笑いながら無視した。


「それで? 地下にはどうやって行くんだ?」

「簡単です、その方法は特に鍵が必要なわけではありません、合言葉は必要ですが……代々村長の子が受け継ぎます! だから俺が知っている!」


ロンティガは、手帳を開く。


「ロホロテンナシ、確か古語で、封印を解かれよという意味だ」


頷く有志とロンティガは、レティリアに伝える。


「一緒に行こう! そうすれば俺がそのアーティファクトを使う為の方法が分かる!」

「そうだね! 早めに取りに行こう! 時間はもうない!」


レティリアは、有志達と共に向かう事にした。


「皆はその男からドラゴンスレイヤーとしての技術を学んでいてくれ!」

『分かりました!』


そして、二手に分かれて、行動する事になった。


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そして、三人はキラドからドラゴンスレイヤーとしての技術を教わる。


「いいか? ドラゴンというのは誇り高い生き物だ……だから自分で判断して戦う、しかしそれも考え次第では上手く利用できる……」

「どういうことですか?」

「黙って聞け」


シャイニャスの言葉に、キラドはイラっとする。


「いいか? まずドラゴンの攻撃パターンを覚えて貰う、獣というのは多少は考えるが大体同じ行動をする、しかしドラゴンの場合はその場にあった戦い方をする、つまりブラフを掛けてドラゴンを欺けばいいだけの事だ……そして集中的に逆鱗を狙え! そこに当たればドラゴンというのは怒り狂って獣のような行動へと変わる! 以上、後は剣でも磨いておけ」

「おい! 奴には逆鱗がないんだろう! ならどうすればいいんだ!」


レイシャの言葉に、キラドは呆れる。


「だから無駄だと言っただろうが……だってドラゴンじゃないんだから……そもそも奴がどんな攻撃を仕掛けるかなんて知るかよ、ドラゴンの攻撃パターンはここに書いているから覚えておけとしか言いようがねえ……じゃあな、俺は死にたくないんで」

「おい! 待て!」


しかし、キラドは無視して里から出て行った。


怒りを露わにするレイシャであったが、仕方なさそうにしながら手帳を読む。


「汚い字だ……だが読める……ドラゴンの最大の恐ろしさはブレスである、鋭い爪や翼での空中では確かに強いがブレス以上に危ない攻撃はない、そしてブレスは追い詰められた際に放つ一撃である、そして……ブレスは逆鱗を攻撃した際にやたらに放つ為、避け方はドラゴンの間合の内に入って自身の体に当ててしまう事を避けさせるだと? ふざけるな! あんな怪物にそんなことが可能なのか!」

「ドラゴンでも踏みつぶしたりしないのかよ!」

「ドラゴンは基本足が細くて曲がっている……多分それを考えた上で真正面からの戦い何だろう……そうすれば後は噛みつきと爪の攻撃だ……それらはドラゴンの視界に入りにくい近接戦闘であればなおさら倒しにくいんだろう」

「しかし、あの化物は見えてなくても当然のように踏みつぶす……」

「何しろデカいからな……それだけ悍ましい強さを誇っている……」


そのことを考えながらドラゴンではない、怪獣の倒し方を模索した。

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