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記録104『神と魔王のルール』

協議会にて、ファイアルア・トリアは頭を抱えていた。


「うううう……西院円惑という男が勝手にいいいい」


今にも泣きじゃくりそうなぐらい、机の上で突っ伏していた。


「ま……まあまあ」


ミクルスは、取り敢えずではあるが、ファイアルアを慰める。


「そうは言ってもオオオ!! 神があ! 神がああああ!」


だが神にとっては関係がない事であった。

何故なら神の意向は絶対であり、もし破ってしまえば、シャグル国みたいな災厄に見舞われる。


「糞おお! 糞おおお! やだあああああ!!」


皆黙るしか他なかった。

下手に同情すれば、こちらにも被害が来るかもしれない。

そんな状況の中、やはり声が降りた。


『貴様……ファイアルアよ、我等神と人間を裏切ったな』

「!! そんなつもりは! 我が国で勝手にアイドルと呼ばれる活動を始めただけです! まさかあんなのがアイドルと呼ばれる者だ何て知りませんでした!!」


西院円惑の容姿も分からず、寧ろ神側から伝えておくべき事柄であった。

しかし、神の怒りは変わらない。


『貴様には罰を与え……』

「それは出来ない……」

『なんだと?』


突然、ファイアルアは俯きながら神に反発する。


『きさま……我を何だと心得る……』

「貴様は自分を何だと思っている……」


しかし、ファイアルアは神以上の威圧を掛ける。

その途端、神と呼ばれる者の声が震える。


『まさか……貴様……』

「気付いたか……この者の意識に今溶け込んでいる……忘れたか……魔王を倒すにも人間を動かすにもルールが存在する……以前のライアンの件勇者が片付けたあとであった……だから人間が神に背く可能性w考慮した上で許された神の神罰行為だ……だが今回は違う、魔王が部下を使って人間と和平交渉に入っている……言うならば魔王が関係している案件だ……何故貴様が直々に魔王を倒さず、勇者に委ねるかをもう一度勉強すべきだね」

『!! 糞!』

「貴様? 無礼だと思わないのか? だが我は心が広い、安心しろ……殺しはしない……ああ殺しはな」


ケタケタと嗤いながらファイアルアは、白目を向く。


「さて! ルール順守? それとも破る? こちらとしては破ってもいいがな」

『っぐ!! 図に乗るな……そんな事はしない』

「だよなあ……まあいい」


そして、糸が切れたようにファイアルアは机に顔面をぶつける。


「ぐべえ!!」

「大丈夫か? ファイアルア!」

「え? ええ……大丈夫よ……どうな」

『ファイアルアよ、勇者を使って状況を改善せよ』

「え?」

『良いな?』

「えっと……」

『では契約成立だ』

「は!! えt!! 何が!」


しかし。神は強引に通信を切った。


「え? え?」


ファイアルアは、唖然としながら周りを見る。

だが、ミクルスだけは心配そうにしながら言った。


「まあ……頑張るしかない、私もある程度協力しよう」

「ええ……ありがとう?」


理解し切れないファイアルアは、首を傾げ乍らミクルスにお礼を言った。


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「臨時でボディーガードを雇った」

「バワカです」

「アワホです」

「えっと……これは?」


惑は、ぷー子に嗤いながら言った。


「もし僕等がここから出たら誰が君のガードを務める? 今はエレンとイネがしてくれているけど結局最後には誰かに頼る事になる……今回はこの二人で慣れてから他の冒険者を雇う様にしてね」

「はい」

「まあ安心してください」

「俺等なら出来るだけの事をしますので」

「まあこのように金を払えば大丈夫な奴を雇え……そうすれば君はこれからもアイドルを続けれる」

「!! はい! 分かりました!」


取り敢えず、頷いてやり方を覚えるようにした。


ぷー子の歌は、トリア国の男達に大いに盛り上がり、推しが増えた。


「私! 今生きている!!」

『生きてるうううう!』

「実感してるううう!」

『実感してるうううう!』

「皆はどう!!」

「生きてる実感してる凄く楽しフォー!!」


大盛り上がりで、ぷー子の合いの手に乗っかる。


「スゲエな」

「あの子本当はオークの雄だろ? ここまで進化するの?」

「あれは彼女が願った姿だ……どう思う?」

「うーん」

「そうだなー」


二人は悩むと正直な感想を述べる。


「良いと思うぞ、俺は好きだ」

「まあ可愛いと思うぞ? ファンにはならないが」

「ふむ、ありがとう」


当然、アワホは乗りよく賛同したが、バワカは自身の正直な意見を述べる。


「なるほどねえ」


そんなアンケートを取って、惑は二人にぷー子のごえいを任せた。

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