表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/5

いざ異世界へ


 体を包んでいた光が消えたので、目をゆっくり開け周囲を見渡した。

 最初に目が留まったのは、幅10mはあるだろう巨大シャンデリアだった。どうやら自分達は広間にいるらしい。壁には大理石で作られている柱がそびえ立ち豪華な装飾が施されている。他にも壁画や鏡が壁一面に設置され床には赤いカーペットが敷かれており、まるで大聖堂のようだった。


「ここは、いったい何処なんだ」


「京都にいたはずじゃないのか」


 しばらくたつと周りが騒がしくなって来た。呆然と立ち尽くすもの、座り込むもの、あたりを見まわすもの、パニックになるもの、互いに何が起こったのか聞きあうものなど様々な反応をしていた。

 どうやら同志書記長らの言う通り学年全員が召喚されたようだ。ここには現在、生徒と教職員合わせて250人いるみたいだ。


 召喚された人間しかいない間に脱出しようと考えていると、広間の扉が開いた。すると広間に神父やシスターのような服に身を包んだ集団入ってきた。


「おい水城、見てみあの服装、地動説を唱えたら殺しにきそうだ」


「確かにな(笑)」


「お前らブラックジョークで笑ってる場合か」


 西方が冷静にツッコミをいれてきた。


 すると神父とシスターぽい集団の中から白い司教服をまといミトラをかぶり司教杖を持った老人が出てきた。


「ようこそ神聖アルビオン帝国へ、勇者様。私はアルラス教教皇イズールです」


「こんな所で長話もあれですし。場所を移しましょう」


 そう言って教皇は俺たち巨大な会議室のような部屋に通した。


「あなた達は今突然召喚され混乱しているでしょう。私が一から説明させて頂きますので最後までお聞きください」


 彼の話を要約するとこんな感じだ

・他種族が人類を滅ぼそうとしている。

・無神論者が他種族と結託して人類を支配しようとしている。

・人類は滅亡の危機に瀕している。

・他種族と戦う為に女神アルラスが俺たちの通っている高校の三年生全員を召喚した。

・異世界から呼ばれたものは女神から強力なスキルが与えられる。

・魔神を倒すことで得られる力を用いることで元の世界に戻ることが出来る。

・今日から1年ほど訓練を受けてその後実戦投入される。


 この世界は剣と魔法が存在するファンタジー世界だ。街並みは産業革命前のヨーロッパみたいだ。


 みな不安そうに聞いていたが帰る方法があると言われて安堵したようだ。


 教皇は帰る方法があると言うが同志書記長曰く魔法陣の爆発により元居た世界の体は爆弾テロを受けた様にミンチなっているはずだ。そもそも彼に我々を帰すきがあるのかも怪しい。魔王を倒す力をもつ勇者を手放すことに向こうに何のメリットもない。

 自分達3人以外は同志書記長に会っていないので仕方ないと思うが教皇の話を鵜吞みにするのはいかがなものかと思う。


 そんなこんなで教皇の話が終わり俺たちのステータスを調べることになった。シスターが水晶玉を持って来た。この水晶玉に手をかざすと自身のステータスが表示されるみたいだ。1人ずつ水晶に手をかざしていき勇者、聖女、大賢者など様々な称号が読み上げられ教皇とその取り巻きが歓喜の声をあげる。自分達の番が回ってこない事を期待していたが残念ながら最後に回ってきてしまったのだ。

 恐る恐る水晶玉に手をかざすと同志書記長に言われていた通り無神論者と異端者の文字が表示されてしまった。


「すぐにアルラス様に報告しろ」


 教皇がそう叫ぶと神官の一人が部屋の外へ走り去っていった。その間に西方と佐々木のステータス鑑定も行われめでたく二人とも異端者の文字が表示された。


 しばらくすると神官が戻って来て教皇に何かを伝える。そして教皇は自分達を監禁するとつげると白い甲冑を着て槍を持った兵士達が10人ほど入って来て自分達を包囲した。


「おい、水城どうするんだ。逃げるか」


「いや、マカロフPMだけで逃げ出すの無理だろ。9x18mm弾だと甲冑を抜けるか怪しいし、仮に抜けたとしてもこの距離では倒しきる前に槍で串刺しにされてしまう。再装填する余裕もないだろうし」


「仕方ない、ここは大人しく投降するか」


 両手をあげて抵抗の意志がないことを示すと兵士達に両腕をつかまれ奥へと連れてかれてしまった。




軍事解説



9x18mmマカロフ弾

ドイツの9x18ウルトラ弾をベースにマカロフPM用に開発された。

9x19mmパラベラム弾より威力が低いが使用する銃の構造を簡素化することが出来る。

旧東側諸国において広く使われた。

水城のマカロフPMに装填されているのはリードコア、真鍮薬莢の57-N-181弾。



第3話を読んでいただきありがとうございます。次回からようやく戦闘シーンを書けそうです。次回は2週間後に投稿予定です。今後とも本作品をよろしくお願いいたします。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ