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episode033 旅行開始

「どしたんだカール。

 ずっと無言で。」


俺はカールの後ろに転移したのでそう話しかけてみた。


「うわ。」


カールは腰を抜かした。

ロブはというと堂々としていた。


「さすがだねロブ。」


「いや、かなり驚いたがその辺は経験がものを言うという感じだな。

 それでだがなどうするんだお前今暇だろ。」


「そうなんだよ。

 暇潰しのはずが色々ゴーレムに任せすぎちゃってめちゃくちゃだよ。」


俺はそういいため息をつく。

だがそんなことをしてもやったことは戻らない。

それにしても王様が記憶持ちだったとはな。

まぁどうせ創造神が記憶を複製して定着させたとかそんなところだろ。


「何するかな。

 ロブ。もし了解をえたらすぐに教えて。

 俺ちょっと遊びに行ってくる。

 とりあえず準備が出来次第これに魔力を通してくれ。」


俺は適当に一方的に魔力信号を送る魔道具を作った。


「それじゃ俺は遊びに行くから。」


俺はそう言ってこの大陸にある天空ダンジョンに向かう。


「いやぁ〜。

 多分ここがストーリーとかに結構関わっていそうだな。」


その天空ダンジョンの見た目はめちゃくちゃ白の壁に青の屋根。

それ以外は植物で埋め尽くされているような見た目だった。


「結構絶景のうちに入るな。

 それにしても乙女ゲーだとどうやってここにくるんだろうか?」


ふと俺は疑問に思う。

普通こんな場所の情報は得ることはできないだろうし、

もし情報を得ることができたとしてもそれでもここまで飛んでくるって言うのは難しいと思う。

なぜならここが上空5200mぐらいの場所にあるからだ。


「竜でも手懐けてくるのかな。

 それともそういうアーティファクトでもあるのか?」


俺はそれが気になった。

予想はアーティファクだと思うが、

それでもどんなアーティファクトかがわからない。

普通は飛行機とかそんな感じのものを思い浮かぶのかも知れないが、

そんなチャチなものじゃここにはこれない。


「今はどうでもいいか。

 とりあえずって言ってもかなりでかいな。

 そういえば消費MP10固定ってどう言う原理で10に固定してるんだろうか。

 というか消費魔力1でも10になるってことだろ。

 なんかうれしような悲しいような。」


俺はそのことについて悩むのだった。

ついでに人化を解いた。

久しぶりのトカゲ姿。


『念話ってやっぱすごいわ。

 いつものように話せるし。 

 言語を知らなくても自動翻訳される。

 この念話スキルは数あるチートスキルでも、

 好みでいうとかなり上位の方にくるな。』


それにしても内装までしっかり作り込んでいるとは。

俺はその城入ったのだが、

かなり綺麗だった。

どこをみても城もしくは赤のカーペットが目に入った。


「マジで実際に管理しようとしたらどれだけの金が必要なんだ?」


俺はそう思う。

だってこの城普通に街一つ分の大きさは有にあるだぞ?

それを使用人を雇って管理するとか、

絶対不法侵入者とかあとを立たないだろうけど、

それ以上に迷子者が増えそうだな。

そう思いながら歩く。

いちおうこのダンジョンは真っ直ぐに続く道と、

2階に行く階段などもありが俺は真っ直ぐ突き進む。

すると結界が現れる。

普通はこれに特殊な魔力を通すらしいが、

俺は魔力のゴリ押しで普通に入る。


「何ものだ。」


俺がその扉を開けようとすると、

真横に置いてあった像が話しかけてきた。


『ここまできたんだから記念にこの扉を開けて入ろうかなって思って。

 ダメかな。』


「一応この扉の奥は王がいるんでな。

 せめて人型であればよかったのだが。」


『そう。それじゃちょっとまって。』


俺は人化を使い人型になる。

それとその後服を着た。

しっかりと周りを見えないように魔法で囲っておいてだが。


「これでいいかな。」


「あぁ。」


そして扉を開ける。

そこに広がっている光景は清潔感に溢れた白一色で、

くすんでいるところも黒ずんでいるところもなかった。


「君がこのダンジョンに入ってきたものか。

 ちな聞くがどうやって入ってきた?」


「転移。

 普通に転移です。

 なんの変哲もない転移で入ってきました。」


さすが王様。

めちゃくちゃ貫禄みたいなものがある。

というか王冠がカッケェ。

今度俺も作ろうかな。

いやでも俺には似合わないか。


「そうか。

 それで何ようで?」


「普通に暇潰しで観光がてらにきた。

 やっぱり伝説とかになっている場所っていきたくならない?

 お酒って好きかな。」


俺は今は気分が少々おかしいと思う。


「普通くらいかな?」


「そうなんだ。

 それじゃこれいる?」


インベントリからアルコール濃度98%の酒を取り出した。


「なんだそれ?」


「酒を蒸留したやつだった気がする。」


あんまり作成方法は覚えていない。

だって全てゴーレムと賢慧者任せだぜ?

覚える必要なくなるじゃん。


「一応もらっておこう。」


「それでなんだけど、

 おすすめの場所とかないかな。」


「おすすめの場所。」


「自分今観光旅行中だから。

 おすすめの場所にでも行こうかなって思って。」


俺も結構適当だなと話しながら思う。

でも人生そのくらいの方が良くない?

サラリーマンの時じゃこんなこと一切考えてないだろうな。

そう思う俺がいるのだった。

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