episode032 王様との接触
「なんで正解すんの?
ちょっとどころかかなり気持ち悪いんだけど。」
普通に俺は引いた。
「いやそこは勘かな。」
「そんな勘で当てられるような名前じゃないと思うけど。」
「すまん。
それにしても見た目といい名前といい、
女だな。」
「だから嫌だったんだよ。
それで何が欲しいの?」
とりあえず話をずらさないと少し恥ずかしい。
「とりあえず酒と魔法鞄かな。」
「わかった。
それで魔法鞄の性能はどうする?
時間経過ありなし?
容量はどのレベルが欲しい?」
「それじゃ最大限できるので。
酒は1番いいので。」
「わかった。
いちおう金はこれでいいか?」
「おう。」
俺はそう言って120枚の金貨の入った袋を渡した。
「それと一ついいかな?」
「なんだ。」
「俺貴族をやってみたいんだけど。」
「いちおうできないこともないがなんでだ?」
「いや普通貴族に憧れるくない?」
「それもそうか。」
俺とロブはカールをガン無視で話し合っていると、
「おい、俺のこと忘れんなよ。
というか商業ギルド行くぞ。」
「わかった。」
俺はロブとカールの手をとり転移した。
「はい。商業ギルド。
それにしてもなんで商業ギルドに呼んだんだ?」
「あのな。
お前は自分のもっている商標した商品の数を知ってるか?」
「知らん。
というかそれ関係あるの?」
「大有りだよ。
それが今貴族さまが奪おうって行動してるわけだよ。」
「王族が後ろ盾なのに?」
「それに気が付いていない馬鹿どもがだよ。」
やっぱりいるのか。
権力だけのバカが。
「それで俺にどうしろと?
多分だけど商会だけの戦力て国を簡単に滅ぼせるけど。
どうする?そこの領でも潰そうか?」
「いやどうでもいいかな。
一応その話を細くしようとしたけど、
お前のことだからすぐに終わらせそうだからもういいわ。」
「そうか。
それじゃロブ。
俺が貴族になれないか検討してくんね?」
「なんでそこまでしたいんだ?」
「いや、少し前に演劇あるじゃん。
それをみて悪役いいな。
って思ったから悪役を演じようと思いまして。
だからコネでなんとかできないかな。
そう思ったらいいところにいたじゃん。
それがロブ。君のことだ。」
これで乙女ゲームの世界の時間に合わせれると思う。
「そうか。
それじゃ言わせてもらうが拒否させてもらう。
お前が貴族らしくできるとは到底思えないし。
貴族になったお前多分子息に婚姻届を送られるだけだぞ?」
「それはそれで面白そうじゃないか?
だって考えてもみろ。
ロブは俺を男だと知ってるが、
他の奴らはそれを知らずに女だと思って婚姻届を出す。
まぁ安心しろ。
失敗したらそれ以上の恩恵で返すからさ。」
「わかった。
それじゃ面倒だしお前の好きそうなカジノ都市でも貸そうか?
いくら発展させても構わない。
どう?面白くなりそうじゃないそっちの方が。」
「そうだな。
ならばそうしよう。
貴族はその成果でってことでいいか?
一応お前の兄にも相談してくれよ?」
「何言ってんだ?
今から会うんだよ。
俺の兄。
もといこの国の王様にな。」
ロブはそう言って俺を腕を掴み王宮まで連れ去られるのだった。
「よ。兄。」
ロブは気軽に王室に入った。
王様は現在仕事中だった。
「なんだロブか。
それで行っていたのがそいつか?」
「そうだ。
みろぱっと見女だぞ。」
「だな。
女にしか見えないが男なんだろ。」
「もちろん。
それでこいつにカジノ歳を貸してやって欲しいんだ。」
「なんで。」
「こいつ俺たちの知らない技術を持ってるから、
今まで以上に稼げるようになったら国庫も潤うじゃん。
国庫が潤っていれば色々楽できそうだし、
それにこいつの商才知ってるだろ。
今じゃ知らない人はいないと言われる最高の商会だぞ。」
「お前な。
いくらなんでもそう簡単に街の貸し借りできるとでも思ってるのか?」
「流石に無駄と思ったからこうしてまで兄の所に来たんだよ。」
「そうか。
念のために聞くは君はやりたいのかな?」
「はい。
面白そうだし。
最悪の場合はなんとかなるようにしますので。」
そう。
最悪賢慧者をフル活用して、
教育施設だのなんだのを作れば、
失敗した時の対策などは簡単だ。
自分が気になるのは途中と成長度合いだけであり、
その後はどうでもいいって感じ。
だから精一杯楽しむ。
「そうか。
宰相に相談してみる。」
「それとコイツ貴族にもなりたいそうだ。
どうにかできないか?
養子にはできるが普通こんなにも怪しいやつを誰が養子にするんだ?
それに下手したらコイツの利権全てその養子親が奪いそうだから。」
「ならお前の妻の方の本家の家とかどう?」
「あのな。
そういうのは本人がいるとこでしか意味ないだろ。
たらればは正直どうでもいい。」
「わかったよ。
すまんな。また日程が決まったら言うわ。」
「それでは下がれ。
それと少し君と話したいので君だけ残ってくれ。」
「兄よ。セクハラはやめとけよ。」
「んなこと誰がするか!
さっさと出ろ。」
そういってロブとカールは出ていった。
カールは終始無言だったのは少し笑えた。
「それで話ってなんです。」
「お前転生者かもしくは転移者だろ。」
「正解。ってことは君もかな?」
「ああ、記憶一部だけな。
この世界いやこの舞台が乙女ゲーってことぐらいしか覚えていない。
そしてそれ以外の知識も経験も覚えていない。」
「そうなんだ。
それはかわいそうにでもそれはそれで今を楽しめるから良くない。」
「それもそうだが。」
「それとロブがすまなかったな。
これ謝罪の意もこも込めて酒をあげるよ。
この酒はなVIP専用の酒だからしっかり味わえよ。
それじゃ俺はここで帰るわ。
王様頑張れよ。」
俺はそう言ってカールたちのいる場所に転移するのだった。
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