episode025 新大陸
「それじゃ僕はどこかに行くよ。
たまに君を観測するから面白いことしてね。」
「わかった。
もしよければミラージュ大陸まで転移してくれない?」
「まぁいいよ。
それじゃまた面白くなる未来を夢見て。」
「んじゃよろしく。」
自分はそう言ってミラージュ大陸に転移するのだった。
「それじゃ始めますか。」
俺はそう言って賢慧者による街の場所の把握をした。
「とりま商業ギルドに登録しに行きますか。」
自分はそう言って近くの街まで転移した。
「結構簡単に入れたな。」
冒険者カードは大陸などは関係ないようだった。
「それじゃ商業ギルドに向かうか。」
そして商業ギルドに着いたのだが。
「ビルだろこれ。」
そこには今の技術じゃあり得ないような建築だった。
「すげぇだろこれ。
この街だけなんだぜこれは。
昔の勇者様が立てたのをその時のギルド長が買い取ったって逸話があるくらいだぜ。」
確かに賢慧者がその情報があっているとわかったが、
こりゃちょっと難しいかもしれないな。
そう思うのだった。
「すみません。」
「なんでしょうか。」
冷たく接せられた。
「ギルドの登録を、」
そう言い切る前に、
「銀貨3枚。」
そう言われた。
でも情報では銀貨1枚のはずだった。
「何言ってるんですか?
ギルド登録は銀貨1枚って決まっているのに、
まさか横領でもしようとしてるんじゃないですか?」
「違うんだよ。
お前みたいなガキが騙されないように常識があるかどうかを、
試すんだよ。ほら見ろよ周りを。」
周りから俺はいつものやつか。
とか俺は引っかかったな。
とか言っている声が聞こえた。
「すまん。」
「そうか。それで登録はこれでいいが、
どのデカさをするつもりだ?」
「とりあえず商会にする予定。
今は1店舗で始める。」
「そうか。
それじゃ店舗の料金だが。」
「いや大丈夫。
空き地さえあればなんとかなる。
最悪空き家でもいい。」
「そうか。
それじゃ今ある空き地は2つだな。
スラム街近くか、裏通りの2つで。
空き家は結構ある。
どこにする?」
「それじゃ人が多く通る場所。」
「そうか。それじゃ金貨120枚。」
「これでいけるか?」
俺はそう言って前の大陸の硬貨を見せるが、
「いけるってこれ別大陸の金だぞ?」
「それじゃついでに両替もいける?」
「わかった。
とりあえず別室で取り扱う。
ついてこい。」
俺はそう言われたので、
その受付の人に着いて行く。
「それでお前は別大陸からどうやってきた?」
「尋問か。
まぁ当たり前か。
普通に魔法で。」
「そうか。マジかよ。
ちなみに冒険者だったりする?」
「そうです。」
「これも当たり。
それじゃランクは?」
「F」
「嘘だろ!
最低でもこいつBはあるだろ。
でもこれが嘘なし判定だしはぁ。」
「結局なんだ?
まぁ間者とかそういうのだろうけど。」
「わかってるなら早い。
どういう理由でこの大陸に来た?」
「暇潰し。」
俺は即答した。
まぁもうちょっと理由はあるけど、
メインの理由は暇潰しだった。
「そうか。
それでどんな商会をする予定?」
「何でも屋。」
何でも屋。
そう何でも屋。
全てのシェア率を最高峰にする予定の、
この1年で大陸一の商会になる何でも屋。
面白そうじゃん。
「そうか。
とりあえず両替するから金を出して。」
「わかった。」
俺はそう言ってインベントリから金を出す。
「多すぎない?」
「だっていままでの金全てだもん。」
「そうか。とりあえず両替して来るから、
そこを動くなよ。」
そして受付の人はこの部屋から去った。
「まぁ反応は妥当だったな。
それにしても商会か。
奴隷を雇うか人を雇うか。
それとも作るか。
一応知識としては成功しそうだどな。」
そんなことを考えていると、
「終わったぞ。
というかお前どれだけ溜め込んでんだよ。」
「そうでもないと思うよ。
適当に見つけた盗賊の住処を襲って、
ついでにそこにあるもの全てを奪っただけだけど。」
「それでも普通はパーティーとかがいて、
分けられるはずなんだけどな。」
「まぁいいだろ。
それで店の場所はどうなった?」
「一応ここでいいか。」
そう言われて教えられたのは、
大通りの隅の方だった。
「まぁいいけど。
大きさはどのくらい?」
「大体このギルドの半分くらいの範囲だな。」
「わかった。」
「そういや120金貨の話ってなんだったんだ?」
「あぁあれは忘れてくれ。」
「まぁいいけど。
それじゃ俺の店まで案内してくれ。」
「わかったよ。」
「そういや名前なんだ?」
「カールだよ。
商会の名前は何にするんだ?」
「ワールドオーダーで。」
「意味は?」
「世界中全ての注文を受け入れるって感じ。」
「なかなかいいじゃん。」
「だろ。
というか案内早くしろよ。」
俺はそう言って金を渡した後案内してもらうのだった。
「ここだ。」
「思ったより広いな。」
「一応いい場所だが、
この辺は人気店が少ないから人通りも普通くらいなんだよ。」
「そっか。
一応聞くけどここのもの全て俺のものだよな?」
「そうだが。」
「それじゃ壊れても誰も文句は言わないよな?」
「そうだがってお前何するつもりだ!」
「破壊と創造。」
ちょっとふざけてみた。
そして賢慧者で買った店の全て範囲を確認して、
その中にあるものを全て消しとばした。
「おま一瞬で消えてんじゃん。」
「大丈夫ここから作るから安心して。」
「安心できるかよ!
何が冒険者ランクFだ。
イカサマだろイカサマ。
異常すぎるにも程があるわ!!」
俺は怒鳴られるのだった。




