episode024 情報交換
「それじゃ戻ろか。」
そう言って俺たちは戻ってネタバラシをすることにした。
「ちょっと待って。」
よくみるとさっきの冒険者たちが酔い切っていて眠っていたのだった。
「こりゃダメだ。」
「ぽいな。」
「それじゃ今日はこのくらいでいいかな。」
「それじゃバイバイ。」
俺たちはそうして別れた。
「マジでこの体になって睡眠欲消え失せたよな。」
そして俺は迷宮に向かった。
「今日は17層を攻略か。
確かこの迷宮は25階層だったよな?」
そう言って賢慧者に聞く。
「現在は26層になっているのか。
ちなみに攻略されているのが、
24層までか。」
賢慧者は情報が脳内に流れてくるような感じだった。
どこか冷たくなっているような気がする。
「とりあえず最短ルートの特定よろしく。」
そして最短ルートを特定する。
「そういや転移とかできるのかな。」
賢慧者に聞く。
「できるのか。
とりあえず25層に転移っと。」
そして25層に転移した。
「とりあえずボスに挑むか。」
ボス部屋の扉を開くとドラゴンがいた。
「そういえばドラゴンと竜の違いってなんだろ?」
ふとそう思ったがそれよりもこのボスを倒すことにする。
「個体名フロストドラゴン。氷属性ね。」
賢慧者に聞くと即座に欲しい情報が入手できるのは嬉しい。
「とりあえずダークインフェルノ」
闇属性そして火属性の上位属性炎属性の複合魔法を放つ。
スキルのおかげでもちろん消費MPは10だった。
「めっちゃ効いてるじゃん。」
ドラゴンを見ると鱗が数枚落ちていて、
それだけじゃなく肌が露出し血も出ていて、
すでに満身創痍な状態だった。
「インフェルノアロー」
するとそのドラゴンが消え、
宝箱が虹色の宝箱が一つだけ現れた。
「最後の最後でハズレかよ。」
宝箱を開けてみるが
・不思議なチョーカー
ランク:最上級
品質:最高品質
効果
消費魔力を50%下げる。
50以下にはならない。
「無駄なゴミが出て来たよ。」
スキルの影響で消費MP10固定な俺からしたら必要のないゴミだった。
「とりあえずこれはインベントリの中にしまっておくか。」
そして26層に降りる。
「ヤァヤァ。やってくれたねぇ。」
後ろから声をかけられた。
「なんかやったけ?」
そう言って構えを取りながら後ろを振り向く。
全能感知ですら聞かなかったようなやつだ。
かなり慎重に行動しないと。
「まぁ、そこまで殺気出さなくてよくない?
君がこの迷宮を攻略したから、
僕は暇だし誰だろうなぁ〜って思ったら面白そうな人だったから、
だから現れたんだ。
僕の姿を見れるなんて君幸運だね。」
「誰だお前?」
俺の記憶にはこいつは知らなかった。
「誰って僕は創造神さ。」
賢慧者曰く。
あっているらしい。
ならば俺の知っている。
いかにも老人な創造神はなんだ?
理想の姿らしい。
「それでその神さが何よう?」
「言ったじゃん。暇潰しだって。
それにいいんだよ僕は。
君のスキルから人化スキルを消しても。
一応それくらいはできるんだよ?」
それは少々困るな。
今楽しんでいる最中だったのに。
「それじゃなんで勇者のスキルを消さない?
聞いたとこと男としてクズすぎるんだが。」
「だってクズが落ちぶれるってよくない?」
「どういうことだ?」
俺はふとそう思った。
落ちぶれる?
なぜそんな必要が?
「だってあの勇者のスキルって、
勇者らしいことをしないと1年で効果がなくなるんだよ。
そして一度効果がなくなると、
勇者らしい行動だけじゃなく、
奉仕活動とかそういうことをして最低2000人以上から、
勇者と認められてスキルが元に戻るように設定してるんだよ。
でも今回の勇者は説明を無視しているから、
気がついていないと思うよ。」
マジかよ。
この神結構陰湿だな。
「というか。
君かなりイレギュラーな存在だよ。
そもそも君はこの世界の存在じゃないし、
ステータスの概念も少々違うし、
ほんと君何者?」
何者か。
それは1番俺が知りたいのだが。
「それをもし知っていたとして、
いうと思う、
なんの対価もなしにさ。」
創造神は少し悩む仕草をする。
だが心のどこか楽しんでいるようだった。
「そうだね。
それじゃ面白い情報を教えるよ。」
「そうか。
それじゃ先にその情報を教えてくれ。」
「そう来たか。
まぁいいよ。
この世界のミラージュ大陸って大陸が、
面白いことに転生者がたくさん集まるんだ。
と言っても3人だけど。
それがちょうど2年後に記憶が思い出すんだよ。
そしてそこでとあるゲームの再現が行われるんだ。
なんか乙女ゲームとか呼ばれるものなんだって。
僕は未来で見てきたから知ってるけど。
結構面白かったんだ。
でも君は未来では存在していなかった。
だからイレギュラーなんだ。
神のこの僕でさえも欺くんだから。
それでこれだけの情報を渡したんだ。
それ相応の情報は渡してもらうよ。」
「いいぜ。
それじゃ俺がこの世界に来てから今までの記憶全てを送るぞ。」
魔法で俺のいままでの経験と記憶をコピーして創造神に渡した。
「これは面白いね。
それで君はこれからどうするつもりなんだい?」
「とりあえずミラージュ大陸で、
現代のものを作って売る。
そして転生者を困惑させるってことをする予定だ。」
俺は創造神にそういうのだった。




