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邪武器の娘  作者: ツインシザー
魔族領
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学校生活2

 学生の朝は遅い。

 野生児の時は日の出とともに起きていたし、メイド時代でももっと早かった。


 早起きして食堂に顔を出してみても炉に火が入っていないどころか調理のおばちゃんすらいなかった。

 なのでランニングと素振り、合間にスキルの熟練度上げをしてゆく。風刃はMAXだが、風突はまだだ。なのでクールタイムごとに使ってゆく。クールタイムは風刃と同じく30秒だ。100回使うと熟練度が1~2上がる。


 あとのスキルは・・・《潜水》と《竜力》か。竜力はクールタイムが長い。使い方はわかったのだが、クールタイムに一日かかる。一日に一回、30秒間筋力魔力1,5倍はコストパフォーマンスがあまり良くない。正直悪い。

 龍の筋力であればすごい強化なのかもしれないが、シアは細腕の女の子だ。筋力も相応である。

 一応は使って熟練度上げしているが、熟練度上げしてると実際の場面ではクールタイムがあけておらず使う機会を逃してしまうという負のスパイラルにおちいっている。無いものとして扱おう。


 《潜水》も使う場面がない。


 あとは魔力の練り方を練習している。

 お嬢様のところでは《燃力》を教わろうとしたが時間が足りなかった。滞在期間中に魔法を使うまではできなかった。

 一応魔術を使う前段階のやり方をお教わったのでそれを練習している。


 魔力。魔素、MP。

 MP量は魔力によって決まる。シアの魔力は最初のころ5だったが、魔力を練るようになって6に上がった。なのでやりかたはあっているはずだ。

 そのうち魔術も使えるようになるだろう。


 ちなみに・・・オレもやっている。

 もう一度言おう。

 オレも、やっている!。

 魔力は一切感じない。微塵もだ。

 だが、やっている。

 そのうち使えるようになるだろう。

 なれよ。



 寄宿舎にもどるとちらほらと生徒が起きてきていた。料理もまもなくできるらしい。もちろんシアの分もある。

 手桶に水を汲み、部屋で体を拭いてから制服に着替え、食堂におりる。


「ちょっと、おい、あんた食堂に武器を持ち込むなよ」

 なんだかヤンキーっぽく制服を着くずしたピンクな魔族が話しかけてきた。後ろに何人か仲間を従えている。


「・・・これ、パパだから」

 そう言うとチッと舌打ちして言う。

「ここは食堂なんだよ。おまえ新入りだろ。だったらここのルールに従えよ」

「わかった」

 シアはそう返事をすると食堂を出て行く。スタスタと。外へ。


 寄宿舎を出ようとしたところで声がかかる。

「まてまて、まてよ。・・・おまえのそれ、形見か何かか?」

「?、パパ。」

「ちげえよ。魔族の父親はどうしたんだよ」

「いない」

 後ろの子分達がやっぱり、父親いないんすよ、などと囁いている。


「チッ、っでーな。なら来いよ。きてメシ喰え」

 シアは自分の武器に目を落とす。

「持ってきていいから喰え。おまえ名前は?」

「シア」

「よし。頭悪そうだから子分にしてやる。あたいはフェイフォン。フェイ姐と呼びなっ」


「子分・・・」

「子分ってのは親分が困ってたら助けるんだ。そんで親分は子分が困ってたら助けるんだ。いいか?、何か困ったらあたいに言いな。助けてやる。わかったな」

「・・・ん。」

 こうしてシアはフェイ姐の子分になった。



 子分のやることは特にない。なんとなく群れになって、登校する学生を威嚇するだけである。

 途中で人間・獣人・ドワーフの子分とも合流する。どうやら彼らとは宿舎が別らしい。

 学校に到着するとフェイ姐の気合入れの挨拶をもらい解散する。


 今日は登校初日なので子分の中から同じ学年になるだろう生徒が同行してくれることになっている。

「あたしポステリアです。よろしくです」

 ポステリアはウサギの獣人だ。

 シアより年下に見えるが、魔族の幼少期が短いだけなので年齢はほぼ同じくらいだろう。


「せんせいのところまであんないしますです」

 シアの手を握り、トテトテと先導する。まるでお姉ちゃんと散歩に行く子供のようだ。

 うむ。

 ほほえましい。

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