館にて5
さて、スキルを確認したところでお嬢様から提案、というか相談があるらしい。
「えー、コホン。魔法も覚えたいということでしたわよね。それについて相談がありますわ」
何だろうか。
「魔法というのはそれぞれ人によって得意分野があるのですわ。私は火と土に適性があるし、ウェポンは最初から魔属性を持っているようにですね」
ここで再認識するオレの呼び名。やべぇ、早く名前決めないと・・・
「そしてシア、あなたの得意属性を調べに行く必要があると思うのですわ」
よそに調べに行かないといけないのか。まぁわかるというならありがたい。調べに行こう。
「・・・・・・それでいいですかしら?、得意な属性であれば早く覚えられるし、良く成長するのですわ。でも、やりたい属性も、同じく伸びやすいのですわ」
あぁ、「好きこそ物の上手なれ」ってことか。好きなものほど集中して使えるから得意不得意関係なしに伸びやすいってことだな。
「不得意だとそんな伸びませんけどね」
なるほど。
シア、覚えたい属性はあるのか?
「属性がわからないから」
そりゃそうだ。いくつの属性があるかすら知らないものな。
「火、水、土、風、光、闇、魔、無あたりですわね。あと無機とか不死とか海なんかもあるけど、これはちょっと違うやつかしら」
8属性か。魔や無はわかりにくいな。
「魔は作り出す属性ですわね。魔道具とかがわかりやすいかしら。ジョージの契約の魔術もこの属性ですわ。魔力の付与にかかわってきますわ。無は逆に失わせる属性ですわね。死に近い属性と言われていますわ」
魔動武器のオレは何かが付与されてるってことか。魔属性が使えるというわけではなく、魔属性の性質を持っているってだけなのかな。
「うーん・・・」
シアは悩んでいる。
ふたたびお嬢様がコホンと咳をする。
「・・・その、ね。実をいうと取ってほしい属性があるのですわ」
ほほう。
「何?」
「私が火を使えるから、それを補助する魔法があると助かるのですよね」
パーティーバランスの話か。火を補助するということは風かな。火は風を受けて火力が増すし。
「そう、風ですわ。配下ができるなら風使いは入れたいと思っていたのですわっ。・・・・・・でもね、でも、シアは龍胆があるのです」
「?」
「魔術はスキルと違って準備時間がないのですわ。代わりに魔素を消費する。だから、龍胆があるシアには消費魔素の多い魔術を担当してもらうという手もあるわけですわ」
わーぉ。クールタイムなしの魔法職とかアホ火力のとんでも職じゃないか。たしかに大魔法ぶっぱなしてあとはスキルを使いながらMP回復して再びぶっぱ、というのは大味だが効果抜群な戦力になりそうだ。
「そうなの。水属性や風属性ってそこまで大火力の魔術ってないのですわ。中規模の物はあるのですけどね、器用貧乏な属性なの」
うーん、中規模も連発できるなら悪くないように思えるけど・・・どうなんだろう。どんな魔法かわからないっていうのが選べない原因になりそう。
「それぞれの属性に精通した魔術師がいれば見せてあげられるのですけどね・・・。私の先生は火と土の中級魔術までしか使えないのですわ」
「・・・・・・何でもいい」
いいのかよ。
いいならいいか。
なら得意属性を第一候補にして、あとは必要そうなのを追加していく感じでいこう。
「ん。」
「・・・わかりましたわ。じゃぁ――」
ダンジョン攻略ね
お嬢様はそうのたまった。




