表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
邪武器の娘  作者: ツインシザー
魔族領
26/222

追加:メイドのお仕事1

追加分です。設定とかまちがってるかも(*‘∀‘)マァイイカ!

 さて、新しい職場であるが

 わぁいい人たちでいっぱいだぁ

 などと浮かれていたのは朝日も昇らぬ早朝に叩き起こされるまでだった。


「起きなさい新入り」

「そうよ、起きなさい新入り。朝の外回りは新入りの仕事なの」


 シアがけていた毛布を取りさり、肩を揺り動かしているのは二人のメイド。

 リッテとラッテだった。

 リッテはリスっぽく、ラッテはネズミっぽい。

 魔族か獣人かはわからないが、この二人はシアより前にこの館で働いていた、先輩メイドだった。

 シアは二人におこされ、仕事を言い付けられる。

「新入り、朝はいそがしいの。今からが戦場なのよ」

 リッテは竹籠を渡してきながら言う。

「そうよ、戦場なの。早版をとってくるでしょ、水を汲んでくるでしょ、かまどに火を入れるでしょ、それからコッコから卵をとってこないといけないの」


 起こされたばかりでぼんやりしているシアは「・・・ん。」と応えてベッドからもそもそ出てきた。

「・・・・・・くぅ」

 立ったまま寝ていた。

「起きなさい新入り。馬車馬のごとく働くのよ」

「そうよ起きなさい新入り。手はあかぎれるし肩はこるし爪でひっかかれなきゃいけないのよ。今日からそれが新入りの仕事なの。あぁよかった新しいのが来て。これでつらい仕事ともおさらばできるのよ」

 二人は寝ぼけているシアをどつき、仕事をしろと指図している。

 シアを部屋から出した二人は自分たちのベッドに寝転びながら楽しそうに笑った。ちなみにここは従僕用の部屋で、シアを含めたしたっぱメイド3人で使っていた。

「きゃははっ、あいつ自分が何するかよくわかんないまま出ていったよっ」

「きゅふふっ、どこに行けばいいかもわからないのに何しに行ったのかなっ」

 二人の笑噺を一人、シアに置いていかれたオレは持ち主のいなくなったベッドの上で聞いていた。

「あー、これから面倒なことは全部あいつにやらせよう」

「失敗しても怒られるのはあいつだもの。楽になるね」

 ガチャッとドアが開く。

 眠そうな眼をしたシアは部屋をいちべつし、オレを見つけるともどってきて手に取り、再び部屋の外にむかった。

 二人のメイドはその間、表情を氷らせたままシアが出ていくのを見送っていた。



 平気か?シア

 ああいう憎らしいのもよくいるタイプだからな。あまり気にするな

「ん?」

 お?、いや、仕事をしてるとこういうことはままあってだな・・・

「んー??」

 ・・・・・・何でもない。忘れてくれ

 聞こえていなかったらしい。

 ならそれでいいかと納得する。わざわざ気落ちさせることを言う必要ないだろう。

 シアは暗い廊下をとぼとぼと歩いていく。

「・・・・・・?」

 ?とは。

「・・・んー・・・」

 うん。

 どっから覚えてないんだ?

「・・・・・・う?」

 ダメだこれ

 あれはシアをダメにするベッドだった。

 今まで枯草の上だったからなぁ

 ようやく文化的なレベルになったんだぞ(感嘆)

 よし。わかった、オレが何とかしよう。少しあいつらを見返してやりたい気持ちもあるからな


 簡単にまとめよう。

 ・早版

 ・水汲み

 ・かまどの火

 ・コッコの卵

 この四つだ。

 早版はたぶん新聞のことだろう。館の門に行けば届けられているかもしれない。

 水汲みは川か井戸に桶で水を汲みに行けばいいんだと思うが、そもそも川も井戸も場所がわからない。館の周りを一周すれば何かみつかるだろうか。桶の場所も不明だ。調理場に水を入れる(かめ)といっしょに置いてあればよいのだが。

 かまどの火は難しくなさそうだ。いままで使っていた火打ち石がある。同じような物が調理場にあるだろう。火をおこすことは何度もしてきている。

 コッコの卵は、たぶん鶏のような生き物が小屋で飼育されてて、そこから卵を取ってくればいいのだろう。


 さて、こうしてまとめてみると良くわかるな。

 何も正確なことがないってことに。

 そりゃそうだろう・・・

「ん。わかった。」

 おお?わかったのか

「パパがわかんないってことがわかった。」

 うん。ごめん。パパ何にも知らなかった。シアなことを笑えなかったわ

 知らないなら、どうすればいいと思う?

「ん、んー・・・聞く?」

 そうだな。わかる人に聞けばいいよね

 シアも、オレも、まだ何も知らない。

 仕事のこと、お嬢様のこと、そしてこの世界のいろいろなこと。

 だから、教わろう。

 ジョージやお嬢様はシアがわからないなら察してくれて教えてくれる。

 けれど、それだけではダメなのだ。

 自分から知ろうとしなければ、わからないことだらけのままだ。

 手始めにあの二人に聞きに行こうか

「ん。聞く」

 よし。

「聞くから、パパおぼえて。」

 ・・・・・・え

「よし。」

 よくねーよ


 二人を叩き起こし文句を言われながら作業手順を聞き出した。

 庭に放し飼いにされている双頭の番犬に追いかけっこされながら早版、水汲み、コッコの卵を回収し、かまどに火を入れる。


 うむ。

 完璧ではないか?

「やりきった。」

 ふぅ、と息を吐いて労働のよろこびを感じているようだった。

 さて、次は何するんだろうか

 空は明るくなっていて、もうそろそろ朝日が顔を出すだろう。

 みんなを起こせばいいのか、食事の準備をすればいいのかーー

「ねる。」

 一時間ちょっとしか仕事してませんよね!?

「ベッドー♪」

 く、オフトゥンの魅力にやられたかっ

 まて、仕事しよ。パパと仕事しよ。

 え、何言ってるのこの人 て目で見られた!

 パパよりオフトゥンのほうがいいのかなっ?!

 違うよねっ?パパ好きだよねっ?

「~♪。」

 ぐふっ(致命傷)


「ちょっと新入り、どこいくのよ」

「ちょっと新入り、今から仕事なのよ」

 起きてきたらしいリッテとラッテがシアを呼び止める。

「・・・仕事とは・・・」

 仕事初日にしてうんざりな顔をしていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ