4
「はぁーい! そこのへんてこな格好のお兄さん、なんでここにいるのー?」
ぱたぱたと駆け寄る音。
声の主は、中性的な顔立ちの──おそらくは少女、だった。
助かった!
よくわからんところに呑み込まれたようだがとりあえず言葉は通じるらしい。
少女は巫女のような衣服の上に革でできているらしい胸当て、裾はぐるぐると革紐で……動きやすいように纏めてあった。
胸当ての中からは、なにやら物騒なものが垣間見える。
「俺もなんでこんなとこにいるのかわからないんだ。すまないが、教えてもらえるかい? ここはどこで、君は誰だい?」
「へ? お兄さんは久々の“マヨイビト”? ここは世界と世界を結ぶ狭間の世界。僕は総合学府エスタシオン魔術専攻科二年のエイシアだよ。ちょうどお兄さんみたいなマヨイビト──意図せずこっちに来ちゃった人ね、そんな仕組みの研究をしてたとこ。最近この辺に空間の歪みができてるっていうんで、調査に来てたんだ」
「“ハザマノセカイ”? ここ日本と違うのか? やっぱりアレか、俺はあのお爺さんにどうにかされて意識を喪ったまま──そうだ!夢を見ているのか!」
「夢じゃないよ、あいにく。“ニホン”って察するに地名だよね?聞いたことないけど」
「こんな紫色の髪の少女と普通に話してる時点で夢だよな、そういえばこの間やったロールプレイングゲーム、キラメキ☆サーガにもこんなキャラがいたような……」
「だから現実だってばー、“ロールプレイングゲーム”って何?何か操作系の機器?」
「そうか俺はやっぱり夢を──」