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回想―すべてのはじまり―

「おーい寛明(ひろあき)、寛ー!」


「なんだよ(なぎ)……新年早々に……。俺は寝ていたいんだ……」


「新年早々だからだよ! お前去年も初詣サボっただろ? 今年は皆で行くぞー!」


「えー」




俺、寛明は入社一年目のピカピカサラリーマン。

そんな俺の初の冬休みは、幼なじみの凪によって阻まれようとしていた。


凪は昔っから言い出したら聞かない奴で……

ああ、俺は因縁のおみくじと対決することになりそうだ。




──なぜ俺が初詣に長年行かなかったか?

それは幼い頃に引き続けた大凶トラウマのため。

もう二度と元旦に大凶は引きたくないっ!

そう決意していたのだが──。












「だ……大凶……」


寛、どうだった?

横から覗きこんだ凪が、ふにゃりと顔を緩ませる。


「あはは、なかなか引けないよ大凶なんて。記念に取っておけ──」


「大凶……大凶大凶大凶大凶大凶…!! 俺は何度大凶を引かされればいいんだーーーっっ!!!」


「え、ちょ、ちょっと寛? 顔が仁王になってるけどどした?」


「凪!俺……俺……会社辞めるわ! んでもって今日からすぐに全国巡るぜ!」


「は……!? 辞め……? いや今日元旦だしそんなすぐには辞められないだろお前、それに全国巡るって──」


「oh、ノープロブレム! 俺はやると決めたらやる男だ!!だから全て大丈夫だ!!!」


「──どこが大丈夫なんだよ」











──決めた。


俺は、大凶の宿命(さだめ)から抜け出してやるんだ……!


そのためなら、社会のルールだろうが倫理だろうが構うもんか!

実行は早いに限る!


俺は……今日、ピカピカサラリーマンの殻を破ってピカピカANGYA−(あんぎゃ)になる……!!!




ああ、なんて清々しいんだ……!


日の光が煌めいて、俺の心もときめく、キャっ。


旅に、出るぜっ!!!







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