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おしまい




「──残念です」


「どうかしましたか?」


「いや、バーニングの魔法、もし私が使えたら私自身にかけてみたかったなあと」


穏やかに師匠が言って、シアは手に持っていた品種改良版の芋を落としそうになって。

素早く反対の手にそれをキャッチした。


「馬鹿なことはやめてくださいよ、貴方がそんなことしたらバーニングどころの騒ぎじゃなくて──おそらく全世界に暗雲が広がり、雷鳴が轟き、地方の町で勇者が生まれ、やがて貴方は討伐されちゃいますよ!!」


「ふふ、容赦ない妄想ですね。──わかってますよ、大丈夫です。このお話は冗談ですから」


にこやかに笑った師匠の眼差しが笑っていないのを認めながら、シアは“こいつはバーニングしなくても禁じられた術式とか結界破りとか、とりあえず何かしらやらかすだろうな”と覚悟しつつ頷きました。






*おわり*




来年も素晴らしい時間をお過ごしくださいっ☆

大吉が降り注ぎますように……!


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