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第79話 ヒヨコたちの情報を聞こう(PARTⅢ)

ブックマーク追加誠にありがとうございます!

大変励みになります。

今後もコツコツ更新して参りますのでよろしくお願い致します!


王都バーロンに最も近い商業都市。それがこのバーレールの町だ。タルバリ伯爵領からの街道の他、北にはクロテラ子爵領へ続く街道が、南にはシプル伯爵領へ続く街道があり、王都バーロンから西側へ出る際の交通の要所にある町でもある。


極めて重要な位置にあるため、城塞都市フェルベーンほどではないが、町には外壁が築かれ、囲まれている。


ここまでの道程、村で宿泊したりしたが、魔物や盗賊の襲撃も無く、非常に平和であった。


『どうしてあっしが護衛している間は魔物も盗賊も襲撃がないんでやすかね~、あっしの実力をお披露目するチャンスが・・・』


えらく物騒な事を言いながら落ち込むガルボ。

いや、旅は襲撃が無い方が安全でいいから。


すでにバハーナ村へ出向いていたローガ達も戻って来て合流している。

そのためガルボは隊長(仮)から元の位置へ戻っている。


この商業都市バーレールだが、今までの町の中で最も町へ入る門の前の行列が長い。そして、初めて貴族専用の門の前にも馬車が止まっているのを見た。


「さすが商業都市バーレールだな。人の往来が多い。それは貴族でも違いはないというところか」


フェンベルク卿が門を見ながら呟く。

やはり王都に近くなればなるほど人の流れが多くなるようだ。


バーレールへの到着は夕暮れ近くなった。

今日はこのまま宿泊宿に向かい、明日一日体を休めるとともに、馬も休ませる予定とのことだ。だから、明日は町の中を散策したり買い物に行ったりできる。

・・・尤も、今日の夜のヒヨコ軍団からの報告内容によるけどな。



そんなわけで、夕食後早めに割り振られた宿の部屋に一人籠る。

そしてヒヨコ隊長が情報報告に来るのを待つ。



コツコツ。


窓をつつく音。


「ヒヨコ隊長、お疲れさん」


『ははっ!十将軍揃っております!』


「ああ、よく来てくれた。それでは報告を頼む」


『畏まりました。早速報告させて頂きます・・・』


そう言ってヒヨコ隊長が序列順に報告させようとしたのだが・・・


『ボ、ボス!王都到着はいつになりますでしょうか! もう、もうマンマミーヤのマミちゃんが!マミちゃんが!』


『ダークエルフのリーナちゃんが!リーナちゃんが!』


ヒヨコ十将軍序列一位レオパルドと序列二位クルセーダーが報告そっちのけで涙をちょちょぎらせながら俺に陳情する。

いや、お前達王都の情報はどうしたよ。



『ボス!孤児院のシスター・アンリが!シスター・アンリが!』

『ハーカナー男爵元夫人が!テラエロー子爵の魔の手がすぐそこまで迫っております!』


序列第三位クロムウェルも第四位センチュリオンも、レオパルドやクルセーダーを押しのける様に陳情してくる。


『「定食屋ポポロ」の姉妹がもう限界です!』

『アリーちゃんが可哀そうで可哀そうで・・・』


序列第五位ヴィッカーズ、第六位カーデンもブレない勢いだ。


ここまでで、新しい情報一つも無い。

情報収集を任せているのに、これでいいのかと頭が痛くなる。


頭を抱えていると、序列第七位カラールと第八位キュラシーアが割り込んでくる。


『ボス!お助け下さい!』


なんだよ、どうしたよ。


『南地区のゴミ収集などを作業しているマリンちゃんですが、足を怪我したのか、非常に仕事に影響が出ているようなんです。なんとかしてあげたいのですが・・・』


新しい救援依頼増えてるやん!


『王都バーロンでの王都警備隊隊長に就任したばかりのクレリア・スペルシオですが、周りのやっかみと陰謀でかなり足を引っ張られています。このままでは王都警備に支障が出かねないところまで来ています。対策が必要かと』


カラールのマリンちゃん情報はさておき、キュラシーアの王都警備隊隊長のクレリアがピンチというのはなかなか重要な情報ではないか?

このクレリアなる人物が優秀で妬まれているのか、何やらごますりや袖の下でのし上がってる人なのかによって対応は変わってくるな。


『キュラシーア。俺が王都に到着するまでにクレリア・スペルシオなる人物の情報を洗い出しておいてくれ。生まれから、隊長になるまでの経緯と、人となり、なぜ足を引っ張られているのかなど理由も知りたい』


『了解しました』


キュラシーアだけいつもいい仕事するんだよな。



『ボス、序列第九位ティーガーと第十位センチネルはカソの村周辺を確認に行かせています』


『『ははっ!』』


ヒヨコ隊長の説明に返事をする二匹。

嫌な予感しかしない・・・そういう言い方は語弊があるか。


『我々はカソの村及び泉の畔周りの確認をしてまいりました』


「そうか、それで?」


『カソの村も泉の畔も神殿も平穏無事であります!』


「・・・・・・」


やっぱりねぇ!そうだと思いましたよ!

平和だからってもちろん文句ないですけどね!


『後、神殿でボスのために奉納された野菜が倉庫一杯になっております』


『カソの村の村長に村人たちで分けて食べる様に引き取らせろ!』


『ははっ!』


ははっ!じゃねーし。

当人も部下もいない神殿に野菜山盛り奉納してもらっても痛むだけで勿体ないし!


神殿のルール作りも考えないといけないのか・・・。


俺は頭痛の種が増えた気がした。


今後とも「まさスラ」応援よろしくお願いします!

よろしければブックマークや評価よろしくお願い致します。

大変励みになります(^0^)

他にも投稿しています。


ドラゴンリバース 竜・王・転・生

https://ncode.syosetu.com/n1684ew/


魔王様にテンセイ!

https://ncode.syosetu.com/n2011ew/


よろしければぜひご一読頂けましたら幸いです。


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