第376話 <死霊の女王>を討伐しよう
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時はしばらく遡る―――――
ド―――――ン!!
「ぬぎゃあああああ!!」
ドコ―――――ン!!
「おげぇええええええ!!」
バコ―――――ン!!
「あひぃぃぃぃぃぃん!!」
俺様は聞き出した『G』以下の連中が巣くっている場所をあらかた襲撃し終わった。
建物も瓦礫ごと粉砕して更地に変えてやった。
一応『G』以下の連中全員ボッコボコにしたのだが、殺してはいない。
クソみたいな連中だとは思ってみても、俺がバルバロイ王国王都バーロン内で私闘にて虐殺して良いわけでは・・・あ、貴族特権とやらを使うとOKでちゃうのかな?
「う~ん、皆殺しでもいいのか・・・」
「い、いやいやいや! いいことはないんじゃねーかなぁ?」
「そうよそうよっ!一寸の悪党にも五分の魂っていうでしょぉお!」
「あ、あたしは命助けてくれんならアンタの女になってもいーよ・・・?」
俺の足元にて全力で土下座をキメる悪党連中。
全部で三グループ、五十人以上がいたが、全員フルボッコにして積み上げてある。
リーナが入れば俵積みにしていたんだろうが、俺は面倒臭いので適当に山積みだ。
チャラそうな茶髪のにーちゃん、オカマッチョ、むちむちぷりんのエロいおねーさん。
リーダクラスにロクなヤツいねーな。
「お、おれっちアンタの傘下に入らせてもらうからさっ!」
「あ、抜け駆けだめよぉ! アタシがお尻をささげるって決めてるんだからぁ!」
「ア、アタシはアンタの女になるから・・・」
「うるせーんだよっ! オメーラ全員王都の法律で縛り首なんだよォォォォォ!!」
「コ、コイツヤベーテンションだ!」
「縛り首よりムチで打ってぇ!」
「コッチもヤベーのがいるよぉ」
「お前らうるさいのじゃあ!!」
どーん!!
奥の古い教会のような建物が崩れて女が空に浮かび上がった。
「ま、まさか・・・」
「<死霊>なのぉ!?」
茶髪とオカマッチョが宙にふわふわ浮かぶ女を指さして驚いている。
「誰が<死霊>じゃあ! わらわは<死霊の女王>じゃ!」
浮かんでいる女が手をバタバタと振って怒っている。
わらわだって。自分をへりくだって使う一人称のはずだが、一ミリもへりくだってないな。
「死霊の女王カラミティが貴様らの命をすすってやろうぞ!」
その掛け声とともに多くの<死霊>が大量に現れる。
「<死霊にとり憑かれて死ぬと同じ<死霊>になってしまうわぁ」
説明はありがたいが、むちむちぽよぽよの女はイマイチ危機感が薄いな。
「ふんっ!」
「「「「「キィエエエエエ―――――!!」」」」」
俺の気合一閃、<死霊>とやらの集団が消えうせる。
「んなっ!?」
「どうした!? もう終わりか?」
「うぬぬ・・・わらわを舐めるなよっ! いでよ<死霊>どもっ!」
再び亡者の漏れが<死霊の女王>の後ろに
「ふんっ!」
「「「「「キィエエエエエ―――――!!」」」」」
俺の気合一閃、再び<死霊>とやらの集団が消えうせる。
「んななっ!?」
「どうした!? もう終わりか?」
「うぬぬ・・・わらわを舐めるなよっ! いでよ<死霊>どもっ!」
・・・あれから、幾度か<死霊>を呼び出した<死霊の女王>だが、その都度俺が<魔力放射>で<死霊>を消し飛ばしている。
・・・アンリちゃんみたいに、<浄化の光>や<亡者昇天>などの魔法を使えればいいのだが、ノーチートの俺には無理な話だ。
そんなわけで、直接魔力をぶつけて消滅させている。
「んぎゃっは―――――!!!」
俺は何度目かの<魔力放射>を浴びせると、もだえ苦しんでのたうち回っている死霊の女王を見下ろす。
「お前の呼び出した<死霊>は全てめでたく昇天完了だ。後はお前だけだな」
四つん這いに突っ伏しながら死霊の女王カラミティが震えている。
「ぜはー、ぜはー、・・・え、えむぴーが切れた」
「なんだよえむぴーって!?」
思わずツッコんじまった。ドラ〇エかよっ!?
「えむぴーと言ったらマジックポイントの事じゃろうが! そのようなことも知らぬとは下賤の者が!」
「急にゲーム感覚だな! おい、お前まさか転生者か!?」
「わらわは転生者ではない! 以前わらわを封印した勇者と戦った時、わらわは勇者のヤツメを後一歩のところまで追いつめたのじゃ。その時ヤツが魔法を使うためのえむぴーとやらが切れたと騒いでおったのじゃ!」
「じゃあなんでお前封印されたんだよ? 勇者はえむぴーとやらが切れて魔法が使えなかったんだろ?」
「なんでもえむぴーを回復するポーションを飲んだとかで回復したらしいのじゃ! その後ハデな魔法をぶっ放されて弱ったところを封印されてしまったのじゃ!」
口惜しや、よよよ・・・と泣きマネをする死霊の女王カラミティ。
「アイテムでもチートかよ、勇者って」
魔力回復のポーションとかって、この世界、あんまり質のいい奴出回ってないんだよね。ほんと気休め程度。いいなあ、勇者。
「まあいい、お前が生み出すレイス達も、何もないところからは生み出せまい。お前は魔力も尽きたようだし、このあたりの恨みつらみを持ったさまよえる死者の魂もすべて浄化した。つまり後はお前の浄化だけだな」
「い、いや! 待つがよい! わらわを浄化しようなどと・・・」
「知ってるか? お前たち死霊系の魔物にダメージを与える光の魔法以外に、闇の魔法にも直接死霊系の魔物にダメージを与える系統の魔法が存在する」
「・・・」
<死霊の女王>カラミティが息を飲む。
・・・息はしていないだろうが。
「光と闇・・・それぞれの特性を生かして、両方を混合させた魔法を作り上げるとどうなるか・・・」
「ま、魔法を作り上げる!? 貴様、何を言っておるのじゃ・・・?」
「光の精霊ライティール」
「はいはい~、ボクはここにいるよ!」
「闇の精霊ダータレラ」
「・・・・・・ここに」
俺の呼びかけに応じて背後に二人の精霊が姿を現す。
「<黄昏の魔術>」
俺が言葉を発すると、右手に光が集まり輝きだし、左手に闇がまとわりつく。
「さあ、神秘の時間の開幕だぜ!」
俺はにやりと笑うと<死霊の女王>カラミティを睨みつけた。
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