第352話 奥さんズの状況について報告を聞こう
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「え・・・? なんだって?」
俺はセバスが読み上げた手紙、というか、連絡内容・・・というかを聞き返した。
「もう一度申し上げますと、冒険者ギルドに冒険者登録に行かれた奥様方は、そのままSランク依頼の邪竜討伐に向かわれました」
「冒険者ギルドに登録に行ってなんでSランク依頼いきなり受けちゃってるの!?」
「なんでも全員Aランクでの登録になったとかで、Sランクまでの依頼受理が可能になったようです」
「どーして登録に行ってみんな即Aランクなんだよ!? 俺なんてFランクスタートでずっとランク上がらなかったけど!?」
「旦那様の場合は登録後全く依頼を受けなかったとお伺いしましたが・・・」
「ガッデム! そうだったよ!」
俺は身分証明書の代わりになるかと思って冒険者ギルドに登録したからな。ローガ達が魔獣を狩って来るから、魔獣の買取依頼が目的だったし。
「で、どこまで行ったの?」
「ドラゴニア王国との国境辺りにある魔境と呼ばれる山奥で、正式名称は火竜山と呼ばれる場所になります」
「どこのロード〇島かな?」
「行程は二泊三日だそうです」
「魔境へ修学旅行気分かな?」
「ちなみに先日ゴルディン師より納品されたばかりの最新馬車『ハイパー激速馬車ロケットチューンターボチャージャⅡ』を乗り出していかれました」
「あれまだ俺一度も乗ってませんけどね!?」
まさか先日ゴルディン師に納品してもらったばっかりの超カスタム馬車を試運転する前に乗って行かれるとは。いいっちゃいいけど、一言あってもよくない?って思うのは俺だけかな?
「それで、邪竜って?」
「火竜山の邪竜シュバルツィングスターですね。長年討伐隊が組まれては失敗が続き、現状はアンタッチャブルになっています」
「思ったよりヤバいヤツだった!?」
「邪竜シュバルツィングスターは別名暗黒竜とも邪竜とも呼ばれておりまして、体が真っ黒いのが特徴ですね」
奥さんズのみんな、なんつーヤツ相手にしようとしてるの!?
「は~~~、大丈夫かねぇ」
俺は執務室の席を立った。
「おーい、ミーティア」
「おお、なんじゃ主殿。ついに我に欲情したかの?」
「するか!!」
俺はリビングでくつろいでいたミーティアから話を聞こうとソファに座る。
「それでは我に甘いパンケーキでもご馳走しに来てくれたのかの?」
「いや、食べたいならいつでもメイドさんに作ってもらえばいいじゃないか」
「バカモン、主殿のお手製パンケーキが食べたいのじゃ。それくらいわかってたも」
「いや、わからねーし」
「つれないの」
そう言ってぷいっと横に顔を向けるミーティア。これだけ見たら誰がコイツの正体が<古代竜>だと信じられるだろうか? しかも<古代竜>の中でも最古参、竜種の中でも最強を誇るヤツだとはな。普段はリーナと並んで単なるおこちゃまにしか見えないんだがな。
「実は、ウチの奥さんたちが火竜山の邪竜シュバルツィングスターの討伐に行ってしまったんだが、大丈夫かな?」
「な、なんじゃと!?」
びっくりしてソファの上に仁王立ちになるミーティア。
「お、おい、やばいのか?」
「ア、アイツそんなカッチョイイ名前じゃったのか・・・?」
ズドドッ!
「なんのこっちゃ!」
ソファから思わずずり落ちてしまう。
「いや、あの小僧にそんな立派な名前があったとはのう。我なんぞ常に『クロ』と呼んでおったぞ?」
「ほぼイヌと同じ感覚!?」
「あのクロいのは、相当頭悪いから仕留めてしまっても問題あるまい。そこいらの野良ドラゴンよりは強いじゃろうが、我とは天と地の差もあろう。主殿の奥方どもならば問題あるまいて」
なんの問題もあるまいとソファに深く座りなおすミーティアにジト目を向けてみる。
いや、そこいらの野良ドラゴンって、その辺の野良犬みたいにドラゴンがゴロゴロ出てきてたまるかっての!
「なんじゃその目は? どうせ狼牙達の護衛もつけておるだろうに」
「そりゃそうだが、万一のことがあるかもしれんだろうが」
俺は腕を組みながらミーティアを睨む。
「まあ、我ほどではないが奴も数千年を生き抜き、その存在自体は<古代竜>の域に達しておるがの」
「じゃあ<古代竜>じゃん!」
「だから、我のような生粋の<古代竜>の足元にも及ばんて」
「だから、オメーは<古代竜>の中でもトップ・オブ・ザ・トップの存在なんだろうが!」
「むほー、主殿。我を褒めても何もでんぞい」
「褒めてねーよ!」
照れるミーティアに俺は激ギレした。
「オメーと比べて弱くても、相手は<古代竜>なのかよ!?」
俺は立ち上がるとミーティアの肩を思いっ切り揺すった。
「だから、大したこと無いと言っとろーが!」
ミーティアがぷんすこ怒りだすが、俺は全然安心できない。
「最強の<古代竜>であるお前から見て大した事無いって言っても安心できねーんだよ!」
俺は急いでヒヨコ隊長に連絡を取った。
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