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第334話 その「一言」を忘れていたことに自己嫌悪しよう

ブックマーク追加、★評価、感想、誤字脱字報告等誠にありがとうございます!

大変励みになります。

今後もコツコツ更新して参りますのでよろしくお願い致します!


「さーて、制御室のスカームを叩き出して天空城ウラーノスの制御システムを奪い返しますかねぇ」


超巨大ゴーレムを倒した後、天空城から新たにゴーレムが湧き出てくることはなかった。

R2モドキのグレースのような警備ロボット的なヤツも出てこないので、安心して俺たちは制御室に向かっている。


「ヤーベ、あのひげ面のお偉いさんと部下の兵士たちをあのままにしておいてよかったのか?」


歩きながらイリーナが俺に問いかける。

リセル・ローフィリア神聖国のドルーガ将軍と生き残った部下約500名程度の兵士たちを特に拘束することなく一塊に集まってもらい大人しく待つように伝えたのだ。


「・・・あの連中の周りを狼牙達がウロついている。何かあれば喰われると思っているから多分大丈夫」


それに回答したのは俺ではなくフカシのナツであった。

まあナツの言う通り、ローガの部下たち全員に兵士たちの周りをウロついて監視するように指示を出したからな。特に殲滅の七柱には勝手に食べないようにと厳命したからな、大丈夫だろう。


「殲滅の七柱に勝手に食べるなって言ってた時、兵士たちは涙目になってぶるぶる震えて抱き合っていただよ」

「まあ、勝手に食べるなってことは、許可があれば食べていいということだしなぁ」

「よく考えれば惨いだべ」


ゲルドン、ターさん、レッドの三人が俺の指示を思い出しながら何かぼそぼそ話し合っている。特に何か間違った指示を出した覚えはない。ないったらない。大事な事だから二度言おう・・・たいして大事な事でもなかったかな?


奥さんズの面々は俺の後ろに全員ついて来ているし、リーナやミーティア、アンリちゃん、ミノ娘たちや兎人族のライーナなど、俺の関係者は全員ついて来ている。

天空城の庭でのんびり待っていてくれてもいいと伝えたのだが、皆が皆、俺と一緒に居たいらしい。むふふ。

・・・いや、ゲルドン達は仲間として、だからね? アブノーマルはノーセンキューだからね! 大事な事だけど一回しか言わないでおこう、口にするだけでおぞましいぞ・・・ゲルドンとかと薄い本作られたら発狂する自信がある。


そんな非常にどうでもいいことを考えながら天空城の制御室に戻ってきた。天空城の制御コントロール奪取という大事な作業が控えているのにロクなこと考えてなかったな、俺。

早速反省してスカームとやらをひっぱたいて天空石を取り返してシーナを登録すれば万事めでたしめでたし、天空城回収とあいなるわけだ。


そうしてやって来た制御室。大きなスクリーンパネルの前にぶるぶると震えるスカームがいた。


「き・・・貴様らぁ!この俺がようやく手に入れた天空城をめちゃめちゃにしやがってぇ!」


「いや、めちゃめちゃやったのはお前だろうに」


特にあの超巨大ゴーレムが暴れたヤツとか。天空城が一部破損したしな。


「うるさい! 俺の天空城が・・・ウラーノスが・・・」


両膝を折り、頭を抱えて唸るスカーム。この構図で油絵を描いたら大作ができそうだ。作品名は『ザ・絶望』だな。『スカームの叫び』、いや、『ザ・負け犬』とかでもいいかもしれん。


「はいはい、負け犬は引っ込んでいなさい。天空城は王族のシーナにコントロールしてもらうから」


俺は手のひらをシッシと振ってスカームにどこかいけとアピールする。


「フ・・・フヒヒ・・・フヒヒヒヒ・・・」


「あ、壊れた」


シンプルに突っ込むフカシのナツ。他に言い方はないのか・・・ないか。


「貴様らなんぞに俺の天空城ウラーノスは渡さん!」


「いや、お前にできる事なんぞもうないって。早くお家に帰りな」


さらにシッシと追い払うように手を振る。


「お前らなんぞに渡すくらいなら、俺と一緒に滅びるがいい!!」


「あ?」

「いっ?」

「うん?」

「えっ?」

「・・・おう、まさか」


俺が、ゲルドンが、アビィ(加藤)君が、シーナが、フカシのナツが。

異世界出身者たちが声を漏らす。


「バルース!!!!!!!」


「「「「「お前が言うんかいっっっ!!」」」」」


その瞬間、スカームの右拳から青白い光があふれだし、目を開けられなくなる。


「目がぁ!目がぁ!」


「・・・ヤーベが言うんかい」


静かにフカシのナツに突っ込まれた。


「目がぁ!目がぁだよ!」

「目がぁ!目がぁだべ!」


見ればゲルドンにレッドも目を押さえてうろたえている。

お前たちもやりたかったんかい。


「いやぁ。それはどうかと思うねぇ」


アビィ君が落ち着いているが、メイドのユーエさんがアビィ君の目を手で覆っていた。まさかのスーパーメイドさんだった。若干アビィ君からガッカリ感を感じなくもない。もしかして、目がぁってやりたかったのかな?


さすがに奥さんズの面々はちゃんと目が眩まないように対処したようだな・・・チェーダよ、お前何で両目を押さえてうずくまっている?



ズゴンッッッ!!



大きな音とともに建物全体が大きく揺れる。

さらに振動が大きくなり、壁にひびが入っていく。


「・・・もしかして建物倒壊中?」


俺が振り返って呟きながら首を傾げる。


「のんびり確認している場合じゃないだて!」

「これは落ちるだべ?落ちるだべな!?」


ゲルドンとレッドがワタワタして慌てている。


「落ち着け!あの呪文の後、「あの木が全部持ってっちまう~」って言ってたじゃないか!だから墜落はしないはず?だ!」


「おおっ!そう言えばそうだで」

「なら大丈夫だべな」


急に落ち着いた二人を見ながら、「本当に大丈夫なのか?」と疑わしそうな眼をふかしのナツが向けてきた。

しかし、スカームに「あの言葉」を言われてしまうとは・・・自己嫌悪に陥りそうだ。どうせ言うなら俺が言いたかったのに!



ガクンッ!!



「あなた!落ちてますわ!落ちてますわよね!?」

「ヤーベ!この城墜落していないか!?」


カッシーナとイリーナが俺の首を絞めながら前後に揺らしまくる。


「ヤーベさん!あのアニメは城とか建物全部崩れちゃって、空飛ぶ石が大きな木にひっかかって空に上がって行っちゃうんじゃなかった!?」


ポニテ美少女のアスカちゃんが俺にアドバイスをくれる・・・って、君も目が眩んでいたんかい、涙目だよ?


「・・・ヤーベが堕ちてる」


「お前の「オチテル」は発音が不穏なんだよ!」


フカシのナツにツッコミを入れるが、そんな余裕もないようだ。

・・・天空城・・・墜落するってよ!?



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― 新着の感想 ―
[一言] ゲルドンとの薄い本.......思いつかなかった 早速作成にかからないと !!!( ゜д゜)ハッ!!!! こんな時間に.......
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