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第316話 天空城の生活の一端に触れてみよう

ブックマーク追加、★評価、感想、誤字脱字報告等誠にありがとうございます!

大変励みになります。

今後もコツコツ更新して参りますのでよろしくお願い致します!


「ふわ~、足元の芝生ふっかふか!」


真っ先に籠から降りたシーナが芝生の上をクルクル回る。


「人の気配はない・・・」


周りをキョロキョロ見回しながらフカシのナツが降りてくる。


「ここが天空の城なんだね・・・」


「ご主人様油断なさりませんよう」


アビィ君とメイドのユーエさんも降りてくる。


「おー、ヤーベ。おでは感動してるだよ!」

「オラもだ!わくわくすっぞ!」


ゲルドンとレッドも天空の城の中庭に感動している。


「ふーむ、すごいもんだな。こんな城と敷地が空を飛んでいるのか・・・」


中庭から城を見上げてターさんも感心しているようだ。


俺も籠を亜空間圧縮収納へしまうと、矢部裕樹の姿へ戻る。


「ここが天空城ウラーノスね・・・」


俺はぐるりと周りを見回す。上から見た時に最も近くに見えた中庭らしき場所に着陸したのだが、まだほかにも中庭っぽい場所や城のバルコニーなども見えた。

俺一人ならバルコニーや城の塔にある窓っぽい場所から入り込んでも良かったが、籠をぶら下げている状態だと、ある程度の広さがないと降りられなかったからな。


さて、どこから城に入ろうかと周りを見回していると、建物にある大きな入り口らしき部分からたくさんの人型ゴーレムっぽいものがオイッチニ、オイッチニと歩いてくる。


「キャ----!かわいい!」


列をなして歩いてくるゴーレムの一体を捕まえると、ギューっと抱きしめるシーナ。

ゴーレムは身長80cmくらいの小型で、ひょこひょこ歩いているのですぐにシーナに捕まった。


シーナに捕まったゴーレムはわたわたしながら「ピー、ピー」と謎の音を出している。

頬ずりしていないところを見ると、モフモフ柔らかいわけではないのだろう。土でできたゴーレムっぽいしな。


一体を捕まえられて隊列が崩れると思いきや、籠を背負ったゴーレムと背負ってないゴーレムがそれぞれ一対になって中庭の端にあった畑の方へ向かっている。

見れば菜園のようでトマトやキュウリやナスが実っているようだ。

カソの村の奇跡の野菜のように大きくはない。普通のサイズだな。

あ。こちらの世界ではトトマトにキュキュウリにナナースだったな。


ゴーレムたちがピーピーと謎の音を出しながら野菜を収穫していく。収穫するゴーレムが籠無しで、収穫した野菜を運ぶゴーレムが籠をしょっているゴーレムか。


そしてシーナが捕まえて抱きしめているゴーレムが収穫担当なんだな。

籠をしょったゴーレムが一体、寂しそうに菜園に立ち尽くしている。


「シーナ、ゴーレムを放してあげないと。仕事ができなくて困っているよ」


そう言ってシーナが抱きしめているゴーレムを放してやる。


「ピピー」


喜び勇んで?寂しそうに一体だけ待ちぼうけだったゴーレムの元へ走っていくと、野菜を収穫し始め、待っていたゴーレムの籠に入れていく。


「実にうまそうな野菜じゃないか」


畑に近寄って手を伸ばそうとしたターさんにゴーレムがぽかぽかと攻撃してきた。


「おお、すまんな。野菜泥棒するつもりはないぞ」


ぽかぽかされたターさんが畑から離れるとゴーレムたちが再び収穫に戻っていく。

ふーむ、実によくコントロールされているゴーレムだな。

たぶん、許可なくこの城に近づくと敵だとみなされて攻撃を受けるという事か。

ただし、敷地内に入っていれば、来客と敵の区別がつかないから、通常の仕事しているワーキングゴーレムは敵を排除するような戦闘力を持ち合わせていないということか。


少し畑から離れたターさんにゴーレムの一体が収穫したばかりのトトマトを一つ差し出してくれる。


「お、くれるのか?」


「ピピー」


「ありがとう」


ターさんが受け取ったトトマトをそのまま一口かぶりつく。


「お、うまいなコレ。すごく新鮮で瑞々しいぞ」


「ピピー」


ターさんの反応に満足したのか、トトマトを渡してくれたゴーレムが嬉しそうに収穫作業に戻っていく。

やがて収穫を終えたゴーレムたちが籠いっぱいの野菜を背負って再び出てきた入り口に帰っていく。


「よし、ついて行こう」


現在の中庭からはゴーレムたちが出てきた入り口の他は、中庭から下へ下る階段がある。

だが、建物内に入らないと天空城の調査はできないしな。


「ピー、ピー」


謎の音を出しながら二列に並んでゴーレムたちが収穫物を担いで城に戻っていく。

その後ろを俺たちもついて行く。


建物内に入ると、かなり大きな廊下になっていた。


「石造りだね」

「はい」


アビィ君とユーエさんが壁に手を触れながら話している。


そして廊下の横に大きな扉があり、ゴーレムが扉を押すと中は巨大な野菜倉庫だった。


「む、魔力を感じるな、この倉庫」


「・・・空間収納と同じ類の魔法ですね。時を止める現状保存の魔法がかかっているようですので、保存されている野菜は取れたての鮮度を維持しているでしょう」


ユーエさんが倉庫の中に入りながら説明してくれる。この人本当に優秀だな。


そしてゴーレムたちは倉庫の棚に野菜がいっぱい入った籠を置いていく。

その籠は棚の奥へ消えていく。

ふと俺はゴーレムたちが置いた籠をイメージして棚に手を伸ばす。

そうすると野菜がいっぱい入った籠を取り出すことができた。


「うわー、本当に巨大な空間収納かよ。すごい技術だな」


俺たちが倉庫内で感心していると「ピーピーピー」と先ほどのゴーレムたちの音よりも甲高い機械の警告音みたいな音が聞こえて来た。


「登録者データニナイ人間ノ存在ヲ検知。侵入者ノ場合ハ排除シマス」


そこに現れたのは、どう見てもあのSFの名作「ス〇ー・ウォーズ」に出てくるR2-〇2そっくりのロボットがいた。

・・・ヤバそう。


今後とも「まさスラ」応援よろしくお願いします!

よろしければブックマークや評価よろしくお願い致します。

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