第314話 いきなりの三つ巴天空大決戦を回避しよう
ブックマーク追加、★評価、誤字脱字報告等誠にありがとうございます!
大変励みになります。
今後もコツコツ更新して参りますのでよろしくお願い致します!
「モンスターだ!モンスターがこっちに迫っているぞ!」
だいぶ近づいてきたので、大きな白い鳥に乗っている人物がしゃべっている声まで聞こえてくる。
「おーい、ヤーベよ。なんだか知らんがあっちのボウズたちはこっちを見てモンスターだと慌てているようだが?」
ターさんが俺を見上げながら問いかける。
俺たちを見てモンスターだとは失礼な・・・ってモンスターだったわ!俺が。
大きな白い鳥に乗っている連中を観察する。
いかにも勇者ですと言わんばかりの偉そうな金の王冠をつけて金の鎧を装備するお前はゴールドマンかと言いたくなるような金ピカ野郎が真ん中にいる。男はコイツだけのようだ。ハーレムかよ、もげて死ね!(ブーメランは受け付けません)
その金ぴか勇者の両隣に女性が二人。茶髪ポニーテールでいかにも元気っ娘といった感じの女の子だ。なんかでかい弓を背負ってる。狩人?そんな職業あるかね?
その反対側に位置するのは黒髪ストレートがなびくお嬢様風の女の子。
手に杖みたいな物を持っているところを見ると、魔術師タイプか。
あの二人が金ぴか勇者を取り合ってるとしたら俺は呪詛を吐く自信がある。(もちろんブーメランは無視する、いや避ける)
そして三人の後ろで、一人離れて大空にエレエレゲロってる女の子がいる。
うーん、来ている真っ白なローブに首当たりの金の刺繍を見ると、アンリちゃんと同じ枢機卿クラスの身分の高い神官の可能性が高い・・・エレエレしてるけど。
大体、真っ白な鳥の上で真っ白なローブ、美しいゆるふわ金髪が風になびいている。そしてキラキラとエレエレ大空にまき散らされるゲロまでも美しく見えるのはやはり只者ではない証拠か。
「巨大モンスターを打ち落とすぞ!」
そんな声が聞こえたかと思うと、金ぴか勇者がいきなり魔法を使った。
「え?」
「ギガサンダー!!」
その瞬間青空に雷鳴が轟き、天空より雷が飛来する。
バリバリバリッ!!
マジか!? 何の警告もなく、躊躇なく殺しに来ましたけども!?
俺の姿だけ見て、まるでゲームのモンスターエンカウントだとでも思っているのかね。
雷が直撃する前にスライムボディの表面をアースコートする。
兆速で触手の一本を眼下の海中に下ろす。
海水はなんたってよく電気を通すからね。
直撃した雷撃のパワーをスライムボディの表面を通して海に下ろした触手を伝って海に逃がす。
「なっ・・・!?」
「コータ様!次は私が炎の魔法を!」
隣の黒髪ロングのお嬢さんがさらに杖を掲げる。
「ちょっと!よく見て! 下の籠に人が乗ってるわよ!」
ポニテ少女が籠に人がいることを指摘する。
「そうだぞ!いきなり雷撃放ちやがって!死んだらどうするつもりだ!」
「ええっ!?スライムがしゃべった!?」
「ボクは悪いスライムじゃないよ・・・とでも言うと思ったか! いきなり雷撃ぶちかまされて優しくしてやるほどこっちも優しくねーからな!」
「うわあ、チョー怒ってるよ!コータ早く謝って!」
ポニテ少女が金ぴか勇者の背中をバシバシ叩く。
「コータ様見てください。籠に乗っている人に角が生えてますよ!人間ではありません!」
「やはり魔物か!」
うわっ!?単純すぎない?自分と違う存在は全て敵かよ!?
「ちょっ、ちょっとちょっと! 普通にしゃべっているし意思疎通できるのにいきなり攻撃して敵対するってどういうつもりよ!相手の事まだ何にもわかんないのよ!」
ポニテ少女が怒鳴る。ホントにそうだよな。相手の事をまったくわからないまま殺しにかかるって、どれだけ想像力欠如してるんだろう?
「よし!レイ合わせろ!」
「はい!」
「ちょっとちょっと!」
ポニテ少女が止めるが金ぴかと黒髪は止まらない。
「ファイアーボール!」
「ファイアーボール!」
大きめの火球が二つ生成されると俺たちの方へ飛んでくる。打ち返してやろうか?
とりあえず俺は大きく体を揺らして火球をかわす。
「わああっ!」
「痛たたた!」
「ご主人様!」
「ユーエ助かったよ」
籠が大きく揺れて中にいた連中が大きく振られて叩きつけられる。悪いね。
それはそうと忠告したのに二度も攻撃を仕掛けて来たな。
「そうか、二度も致死性の攻撃を仕掛けてきた以上、お前たちは俺の敵だという事だな」
バリバリと魔力パワーを高めていく。
「なっ・・・!?」
「こっ・・・これは!?」
「ちょっ・・・ヤバいって!」
ふふふ、驚け。俺のパワーに!
「ヤツが話に出てきた魔王だな!」
「これはラッキーですね!あれを倒せばすぐ元の世界に戻れますよ!」
「ちょっとそんな事言ってる場合じゃ・・・」
「誰が魔王じゃボケェ!!」
もう許さん!木端微塵にしてくれるわ!
「貴様らに本物の<火球>を見せてやろう!」
そう言うと俺は奴らとの間に巨大な火球を作り上げていく。
(フレイア、いきなりぶっ放さないけど、とりあえず火球は作るよ)
(アイアイサー!)
炎の精霊であるフレイアの力を借りて巨大な火球を出現させた。
「ば、ばかなっ!?」
「し、信じられない・・・」
「ちょっ!早く謝って!」
「ピピィ―――――!!」
もはや謝ればいいってもんでもないが。後、白い鳥が完全にビビッて大きく震えて揺れている。そのうち墜落しそうだな。
「人を殺そうとする者は、もちろん自分が殺されても文句言えないよな?」
ぎろりと睨むと白い鳥も金ぴか勇者も黒髪少女もビビりだして震える。
「ご、ごめんなさい!いきなり攻撃してしまったのは謝るわ!だから一度話し合わせて!」
「いきなり殺そうとしておいて随分と図々しい申し出だな」
「それについては謝らせてもらうわ!話し合いさせて!」
「おいアスカ。魔王に対して話し合いなんて・・・」
「きっと仲間になれば世界の半分をやろう、とか持ち掛けてきますわ!」
こいつらどこまでドラ〇エ脳なんだよ!?
「いい加減にしなさい!彼らが魔王かどうかわからないでしょ!」
白い鳥の上で揉め出す一同。メンドクサイな。
その時、
ゴッッッッッ!!
白いエネルギー波が向かってきたので慌てて回避する。
「<電磁加速砲>だ! うひょーだて!大興奮だて!」
プロペラのついた空飛ぶ船から放たれた光線をかわしながらゲルドンを見る。
こっちには銀河英〇伝説脳の人がいましたよ・・・。
今後とも「まさスラ」応援よろしくお願いします!
よろしければブックマークや評価よろしくお願い致します。
下の5つの☆を★にしていただくと、西園寺にエネルギーチャージできます(笑)




