第310話 早速スキルをテストしてみよう
長いお休みの方は明後日の日曜までGWの方もいらっしゃるのでしょうか。
なかなか落ち着かない世の中ですが、週末は家でゆっくりなろうタイム!ということで本日、明日、明後日の3日間連続投稿で更新したいと思います。
・・・天空城出てくるかな~?
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「用意いいだよ・・・一応聞きたいんだべが、何でおでが相手になってるんだべ?」
「そりゃー、ゲルドンが一番タフそうだし」
「・・・ヤーベの足元にも及んでいないと思うだが」
釈然としない雰囲気でゲルドンが首をひねる・・・ちゃんと構えていてくれるのはさすがだけど。
天空城探索のメンバーを発表した翌日。
俺は屋敷の中庭にやってきている。
天空城探索出発の前に佐藤君のスキル調査を行っておかねば。いざ戦闘が始まった時に佐藤君の戦闘力を把握できていないとまずいしな。
「・・・本当に受けるだか?」
「そりゃ、どれくらい威力があるのか知っておかないとね」
「オラも<剛力>のスキルを使うのは初めてだから緊張するべ」
二人が向かい合って対峙する。
「まずは<剛力>のスキルを使わないでパンチを頼む」
「普通のパンチでいいだべ?」
「だけど、スキルとは別に力の込め方を変えてもらいたい」
「どういうことだべ?」
「つまり<剛力>のスキルで『2倍』『3倍』と上げた時に、常に佐藤君のフルパワーのパンチが『2倍』『3倍』なるのか、スキルを使う直前に込めた力が『2倍』『3倍』になるのでは使い勝手が変わってくるからな」
「?? どういうことだべか?」
佐藤君が首を傾げる。
「つまり、事前に込めた力を2倍、3倍に高めるのであれば、その出力を細かに調整できるから、使いどころが広がる。だけど、どのタイミングでも<剛力>のスキルでフルパワーの2倍、3倍となるなら、使いどころは絞られるが、事前の力調整や溜めが無く、瞬時に大パワーで攻撃できることになって、それはそれでメリットがある」
瞬間的にフルパワーの2倍、3倍の力で攻撃できるなら攻撃の切り札に十分なりえる。
逆に込めた力に対して2倍、3倍とスキルが影響するなら、細かな力調整ができるようになる。ちょっとした力を2倍、3倍することができるなら、省力化で大きな効果を得られるかもしれない。例えば、木こりのように大きな木を切り倒すとか、大きな力で物を持ち上げたり押したりする時に楽かもしれない。
「まずは5割くらいの力でゲルドンを殴ってくれ」
「ヒドイだて!」
「いや、ちゃんと両掌を前に出して受け止めてくれていいから。威力は覚えていてくれよ?」
「・・・ああ、そういうことだべか。ヤーベの事だから、普通に殴られてその痛さで測るのかと思っただよ」
「・・・俺はどんなやべー奴だと思われていたんだ?」
ちょっと遠い目をしながらも佐藤君にGOサインを出す。
「はああ!」
バシィ!
するどい踏み込みから繰り出されたストレートパンチがいい音を立ててゲルドンの両掌に収まる。
「じゃあ今度は全力で」
「スキルは使わないだべ?」
「まだ。全力でパンチを出して、この次最初と同じ5割の力でパンチを出す時に<剛力>ののスキルを発動させる」
「なるほど、わかっただよ。<剛力>のスキルが込めた力を底上げするなら、この次の5割のパンチがこれから打つ全力のパンチと同じくらいの威力になるってことだでな」
なるほどとゲルドンが手をポンと打つ。
「そう。逆に<剛力>のスキルが常に全力の力を底上げするなら、今から打ち込む佐藤君の全力ストレートの2倍の威力が出るはずだ」
「ああ、やっとわかっただべ。常に全力の倍の威力がでたら強いだべ!」
佐藤君は単純に常に最強の倍の力が出せるから喜んでいるのかもしれないが、事はそう単純ではないのだが。
「ふんっ!」
バシィィィィ!!
さすがゲルドン。しっかりと佐藤君のパンチを受け止めている。
でも、けっこうな迫力だったぞ。鬼人族?だったっけ。
一般人よりもずっと力あるのかな。
「じゃあ、スキル<剛力>を使ってみるだべ」
「さっきやった5割の力で<剛力>のスキルは2倍ね」
「了解だべ!」
そう言うと佐藤君は拳を構えスキル<剛力>を発動する。
急に佐藤君の右拳が光りだす。
「いくだよ!」
バッシィィィィ!!
光る拳のパンチを受け止めるゲルドン。
「おお・・・さっきの全力を同じくらいの威力だべな」
手をプラプラさせながらゲルドンが教えてくれる。
さすがに何度もパンチを受け止めて痛くなったか?
「つまり・・・込めた力の2倍、3倍の力が使えるだべ?」
「そうだな。そうなると・・・佐藤君の地力を上げれば上げるほど威力が上がりそうだね」
込めた力にスキルが影響するなら今の地力を上げればそのまま威力が上がるはずだ。
まあ、常に地力の100%に倍がけするスキルの方が楽かもしれないけど、練習を積み重ねればこちらの方が様々な状況で使えるはずだ。
「じゃあスキル<あやめ>もやっとく?」
「死ぬだよ!」
俺の提案にゲルドンが文句を言う。
「いや、<殺めず>の方なら大丈夫じゃない?」
「死ぬギリギリだで!? 全然大丈夫じゃないだよ!」
ゲルドンがご立腹だ。
「ちなみに<剛力>を発動しながら<あやめ>も発動できるのか?」
「うーん、できそうだべ。<剛力>を発動して打ち込む瞬間に<あやめ>を発動すればいけそうだべ」
俺の問いに行けそうだと教えてくれる佐藤君。
「じゃあスキル<剛力あやめ>で」
「言いたいだけだで!?」
ゲルドンはやっぱりご立腹だった。
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