第306話 佐藤君のチートスキルを聞いてみよう
緊急事態宣言の延長が叫ばれる中、皆様お元気でお過ごしでしょうか?
せっかくのGW。本日から5連休という皆様も多いと思いますが、残念ながらいい天気でもいろいろと観光に出向けない状況になっています。
皆様もぜひご自愛いただき、不要不急のお出かけを控え、家でゆっくりなろうタイムと行きましょう。
皆様の家でのお時間を少しでも楽しいものにしていただくべく、なんとかこの5連休中、毎日更新できればと思っております。途中で更新が切れたら多分家で倒れてます(苦笑)
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「えーと、君、角が生えているね?」
俺は素直に気になったことを質問した。
「あ、おら鬼人族だもんで」
「「鬼人族?」」
俺と吉田のオッサンが顔を見合わせながら首を傾げる。
「なんでも、オーガ族の上位?種族らしいだよ。オラ、オーガ族にあこがれてただ」
「えーと、それって転〇ラ?」
「そう!そうだべ!オメも転ス〇知ってるだか?」
「もちろん!俺の心のラノベだよ!」
「おお!それはすばらしいべ!」
「なんだい、その話しぶりからすると、君も日本から来たのかね?」
おっと、吉田のオッサンが大事な事を聞いている。
「そうだべ。異世界転生ってヤツみたいだべ。眼鏡をかけた女神様に『あなたはお亡くなりになりました~』って説明受けただよ」
「オレは矢部裕樹だ。こっちは吉田のオッサンね」
「吉田泰三だ」
俺のオッサン発言にはツッコまないのね。
「オラは佐藤次郎だべ」
吉田のオッサンに加藤君に佐藤君も来たか・・・フカシのナツのフルネームも聞いてみるか。後、タチの悪かった鈴木君はもうこの世界にいないはず。
それにしても、眼鏡をかけた女神様って、これは初情報だな。
加藤君は美人女神とは言っていたけど、眼鏡の話はしていなかった。
フカシのナツも女神としか言っていなかったな。もしかして女神って一人だけじゃないのか?この辺りも詳しく聞いてみる必要がありそうだ。
「それで、佐藤君はわざわざ鬼人族?に転生したいと希望したのか?」
「そうだべ。オラ、本当にこんなナリだが、気弱でよくいじめられてただよ。独活の大木ってあだ名だっただべ。だからやっぱり強い存在にあこがれるだよ」
「だからって人間辞めるかね?」
「やっぱ紅〇に憧れるだよ」
「〇丸ね。隠し方によっては紅白とか弾丸とかまるっきり区別がつかんな」
「何の話だべ?」
「いや、コッチの話」
とりあえず立ち上がった佐藤次郎君を見る。
いや、その図体2m越えか。
プロレスラーを彷彿とさせるガタイだ。
「佐藤君は女神に直接会ったんだろ? 何かチート能力もらったのかい?」
女神に会ったんだから、何かしらきっとチートをもらっているんだろうと何気なく聞いてみたのだが。
「ああ、オラにぴったりなチート能力をくれるって言ってただよ」
なるほど、自由に選んだり、希望を伝えたりはできなかったパターンだな。
「それ、どんな能力なの?」
「一つは『剛力』って能力だべ」
「おお、それはわかりやすい」
チート能力『剛力』。それはもうそのまんまだろうね。
その能力を解放すれば、ものすごい力持ちになれるってことかな。
「どれくらい強くなれるの?」
「いや、まだ使ったことないだよ」
「え? なんで?」
そういや、さっきもゴロツキにボコボコにされてたよな。
スキル『剛力』があればあんな連中すぐぶっとばせそうな気がするけど。
「だって、怖いだよ」
「いや、イミワカラン」
どんなチートスキルでも使わなければ宝の持ち腐れじゃないかな?
パッシブで自動発動してくれるならともかく。
「とりあえず剛力は後で試してみるとして・・・他には?」
「後は、『あやめ』ってスキルだな」
「よし、ちょっと女神呼んで来い。説教だ」
ふざけてるのか?
明らかに日本生まれの女神だろ。というか、それ女神か?チートがダジャレチックって、殺意しかわかんけど。
だいたい、あやめってスキル、なに?
「そのスキル使ったことは?」
「ないだよ、怖そうだし」
・・・もう、何からツッコめばいいのかわからん。
「スキルって、使おうと思えば使えるのか? 頭に浮かべて考えればスキルの意味が分かったりしないのか?」
「おお、矢部君は頭がいいだべな。早速やってみるだよ」
そう言って目を閉じうーんと唸りだす佐藤君。
喋りに訛りがあるし、純朴なんだろうな。訛りはゲルドンに似ているようで違っているようだけど。
「なるほど、わかっただよ。『剛力』のスキルは、魔力を消費して自分の力を何倍にもできるみたいだべ。基本的には2倍、魔力を高めれば3倍、4倍と上げて行けるみたいだべ」
さいですか、もうまるで界〇拳じゃねーの、それ。4倍だぁ! とかさ。
やっぱ女神呼んでくるか。説教確定だな。
「スキル『あやめ』は・・・ああ、オラの意思で相手を『殺める』か『殺めず』を選択できるみたいだべ」
「ウソッ!?」
「あくまでも相手の防御力を上回ってしっかりとダメージを与えることが前提らしいだが、『必殺の一撃』か『不殺の一撃』を選択できるみたいだべ」
おおうっ!それガチでチートの奴じゃん!
まるでドラ〇エの毒針急所みたいな?
必ず殺せる一撃ってのは使いどころによってはすさまじい切り札になりえる。
逆に絶対に殺したくない相手を全力で殴っても「不殺」を貫けるなら遠慮なくどんな状況でもぶん殴れる。
「いいなー! マジでチートじゃん! 俺も剛力あやめ欲しい!」
「いや、スキル名をつなげて呼ばれるとなんとなく恥ずかしいだべ」
そんな文句は眼鏡女神に言いたまえ。
「よし、それはともかく、こんな路地裏で立ち話もなんだし、俺の屋敷に案内するよ」
「え? オメ屋敷なんて持ってるだか?」
「ああ、これでも伯爵位を賜るお貴族様なんだ・・・欲しくもなかったけどな」
「おおー、えらい出世してるだべな」
「きっと君と気が合う友達もいるから、そいつも紹介するよ。吉田のオッサンも一緒に来てくれ。相談したいことがある」
佐藤君の謎スキルはゲルドンとの模擬戦で使ってもらってその効果を把握するか。
ゲルドンを犠牲にするともいうが。
俺は吉田のオッサンと佐藤君を連れて自分の屋敷に転移した。
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