第126話 ヤーベの奥様連合発足を見届けよう
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「ついにヤーベ様と添い遂げる事ができます・・・」
ほぼほぼ目がハートマークになってないかと思うくらい頬を染めてカッシーナ王女は俺にぴったりとくっついている。
「キィィー!」
もうビリビリになったハンカチは原型をとどめていないぞ、イリーナよ。
ルシーナとサリーナはずっと呆然としているし、フィレオンティーナは何故かガッツポーズを崩さない。リーナは王女を見て「すごいでしゅ!すごいでしゅ!」と騒いでいる。
ここは俺たち専用に用意された控室。
謁見が終了して謁見の間から引き揚げてきたところで、この部屋に案内してもらった。
今は俺の他にイリーナ、ルシーナ、フィレオンティーナ、サリーナ、リーナ、そしてなんとカッシーナ王女が来ていた。
「それにしましても、あの後の紛糾も大変でしたわね」
フィレオンティーナがうんざりといった感じでボヤく。
謁見の間では俺の男爵への叙爵とカッシーナ王女の婚約が発表された後、俺の後ろに控えるイリーナたちに注目が集まった。なぜ俺の後ろに五人もの美女が控えていたのかと。
問われた質問に俺が答える前にイリーナがぶち上げる。
「我々はヤーベの妻だ!」
ど――――――ん!!
イリーナよ! 昨日君の両親に娘さんを下さい的な挨拶は確かにした。けれども、それって婚約っていうレベルでは? 後、我々はって、他のみんなもひっくるめちゃっていいのか?
イリーナの妻宣言を聞いて、謁見の間は一気に大紛糾した。
曰く、
「こんなハーレム野郎とカッシーナ王女の婚約を許すな!」
「こんな美人を侍らせている・・・敵だ!敵だぁ!」
「こいつぁ、夜の帝王だ!」
「ガンホー!ガンホー!ガンホー!」
うん、マジで理解できなかった。しかも・・・
「よく見ればルーベンゲルグ伯爵家の令嬢イリーナ嬢!?」
「コルーナ辺境伯家の令嬢ルシーナ嬢も!?」
「他にも美人お姉様、美人村娘、お子様美人とありとあらゆるジャンルが取り揃っているだと!」
「パーフェクトハーレム!!」
「死刑!」
「羨ましすぎる!」
再び炎上する謁見の間。
後、一部の貴族は嫉妬がひどすぎる。
・・・パーフェクトハーレムってなんだ?
しかし、ここで男前なカッシーナ王女砲がまたも火を噴く。
「大半の貴族の方々は妻を複数娶っておられるはずですが? ましてヤーベ様のような英雄に至っては、妻が一人だけの方が罪深いというものですわ」
男前すぎるカッシーナのセリフ。
マジで上級貴族に至ってはほぼ複数の妻を娶っているから、ダメだと声高らかに言える人は誰もいない。
かくして俺たちは悠々と謁見の間から退出してきたのだ。
「それはそうとイリーナ。ハンカチビリビリじゃないか。明日は町のお店にハンカチを買いに行こうか」
「ヤ、ヤーベ!」
目を潤まして俺の背中に張り付いてくるイリーナ。
「そう言えば皆さんヤーベ様の奥様なんですか?」
カッシーナが小首を傾げて聞いてくる・・・カワイイ。
それはそうと、そうだな。みんなで自己紹介と行くか。
「カッシーナ。みんなと自己紹介をしようか」
俺の提案に嬉しそうに笑みを浮かべて頷くカッシーナ。
先にイリーナたちが自己紹介をするようだ。
「イリーナ・フォン・ルーベンゲルグだ。一応ヤーベの第一奥様の予定だ」
イリーナが頭を下げる。ドレスのままだが、すっかり貴族の振る舞いは鳴りを潜めてしまっている。
「ルシーナ・フォン・コルーナです。ヤーベ様の第二奥様です!」
ドレスの裾を摘まみ、優雅にお辞儀をするルシーナ。さすがに辺境伯家の娘さんだ。
「フィレオンティーナと申しますわ。ヤーベ様の第三奥様になります。タルバリ領にありますタルバーンの街では占い師を行っていましたわ」
こちらもドレスの裾を摘まみ、優雅にお辞儀をする。フィレオンティーナだと絵になり過ぎるくらい似合っているな。
「サリーナです。ヤーベさんの第四奥様の予定です。錬金術師やってます!」
ぎこちないながらも礼に乗っ取った挨拶を行うサリーナ。頑張り屋さんだね。
「リ、リーナでしゅ! ご主人しゃまの奴隷でしゅ・・・奥様じゃないでしゅ」
そう言ってズーンと落ち込んでしまうリーナ。
「リーナは俺にとっては大事な子だよ。落ち込む必要は全然ないよ」
抱きあげてリーナの頭をなでなでしてやる。
「ふおおっ! ご主人しゃま―――――!!」
高速ぐりぐりで頭を胸に押し付けてくるリーナ。
「うふふ、皆さん仲がとてもよろしいのですわね」
カッシーナがとても嬉しそうに話す。
そうか、カッシーナは半身に傷を負ってから、ずっと塔に籠っていたんだったな。
こんな風に大勢でわいわいと話す事なんて無かったのかもしれないな。
「カッシーナ・アーレル・バルバロイにございます。バルバロイ王国第二王女となっておりますが、もうあまり関係ありませんわね」
ドレスの裾を摘まんで優雅にお辞儀をするカッシーナ。
さすがのオーラにその場のみんなが釘付けになる。
「さすがに王女の座は関係ない事はないんじゃありませんか?」
フィレオンティーナがさすがにそれはないだろうと聞いてくる。
「どうでしょうか・・・、ヤーベ様は権力に執着がない様子ですし、私が王女として役に立つことなど無いのではと思っています」
王女として、役に立つことは無いと言い切ってしまうカッシーナ。
「でも、ヤーベのそばにいたいんだよね?」
イリーナの問いにカッシーナは、
「はいっ! よろしくお願いします!」
元気に宣言するカッシーナ。
「よしっ!みんなでヤーベを支えよう!」
そう言ってカッシーナやルシーナたちと肩を組み出す。
イリーナの左右にカッシーナ、ルシーナ。
ルシーナの横にフィレオンティーナが、そしてサリーナと肩を組んで行く。
「ふおおっ! リーナも支えましゅ!」
肩が組めるほど大きくないリーナを自分の腰にしがみつかせるイリーナ。
「この先、みんなヤーベの奥さんとして、ヤーベを全力で支えよう!」
「「「「「おお――――!!」」」」」
この時、初めてヤーベの奥様連合が発足した瞬間だった。
「(なんでみんなこんなに気合が入ってるの・・・?)」
ヤーベだけが蚊帳の外であった。
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