白黒-1
「…ん…。」
朝が来てしまった。
あぁ…今日もつまらない1日が始まるのか…。
と、思っていた。
「!?ここ…どこだ?」
俺の部屋では間違いなくないし、ましてや俺の家でもない。
「よぉ。起きたか?…っと、混乱してるよな。こんな状況じゃ。」
そりゃ、混乱するだろう…。知らない場所にいるし…
「…白と黒しか無いぞ?」
周りを見渡しても、白と黒しかなかった。
さっきまで自分が寝ていたベッドも、今いる部屋?にある机や椅子、扉までもが。
…いや、1つだけ違う色があるな。
「…ん?あぁ、これの事か?俺もよく分からんが髪だけは色が残っているんだ。言っとくがお前もだぞ?」
男の髪は、鮮やかで、燃えるような赤に染まっていた。
急いで鏡で自分を見てみると、確かに水色は残っていた。
男とは対照的な、冷たくて、凍えそうな水色が。
「…君は?」
「俺か?俺は沖田紅だ。お前は?」
「……俺は」
「目を覚ましたかい?これで全員集まったな。」
突然背後から声が響いた。
声が聞こえた方向を向くと男が2人、女が1人いた。
男の1人は髪が森のように深い緑で、女は輝く黄色の髪をもっていた。
そして1番背の高い20代後半くらいの男は黒髪だった。
「ギリギリ間に合って良かった…。君達はまだ知らないから教えてあげよう。何故こうなったか…ね。」
「「………………」」
…その男が言うには、今この世界は白と黒以外の『色』を失っているそうだ。
それも未だに理由は分かっていないらしい。
分かっている事は失われている事と『色』を消した集団について。