episode.1 自信
キーンコーンカーンコーン…
昼休み…
「え…今、なんて言った?」
「あれ?聞こえなかった?今ね、私彼氏ができたって言ったの。」
「へー…彼氏…できたんだ…よかったね…って、えー⁉」
「驚くのが遅い!はぁ…まぁ…いいか…ふふ♪いいでしょ♪星名も彼氏ほしい?」
「彼氏か…うーん…できれば…ほしいかな…」
「ふーん…ほしいんだ…なるほどね…あ、でも…星名に彼氏なんてできるのかな…」
「なっ…」
伊藤 深雪。星名の親友。2学年でテニス部所属。副部長で運動神経が良くスマッシュが大得意。通称「テニス部のエース」と呼ばれている。意地悪するのが大好きで星名の事やもちろん、彼氏の事をからかったりする。だが、星名にはよくキレられる。
深雪にバカにされてカチンときた星名は…
「何も分からないのにできないとか勝手に決めないで!絶対、彼氏作ってみせるんだから!…私、行くから。じゃあね。」
星名は、ズバッと自分の思いをぶつけて深雪を置いてその場を去った。
残された深雪は…
(さっきのは…言いすぎたかな…)
心の中で、不安の気持ちだった。
(「何も分からないのにできないとか勝手に決めないで!絶対、彼氏作ってみせるんだから!」)
(思わず、ムカついてあんな事言ったけど…どうしよう…まだ何しようか決まってないのに…困ったな…)
如月 星名。本作のヒロイン。深雪と同じ2学年で美術部所属。小さい頃から絵を描くのが得意で美術はいつもオール5を取っていた。スカウトされる事あったが「自分の考えで描きたい」からと言って断っていた。想像好きで余計な事を考えて相手をよく困らせる。
何をするのか一つも決まってないのに、後の事考えて困っていた。
しばらく…考えてみることにした。
40分後…
(うーん…何しよう…あ、この作戦にしようかな。)
星名は、自分の考えた案から一つの作戦を選び試してみることにした。
(成功するか分からないけど、一回やってみよ。成功しますように…)
星名の考えた、作戦の結果はいかに…
そして、その作戦の内容とは…