主人公のその後 1
キャラ設定、「主人公について」を先に読んでから、お進みください
本編のネタバレありです
デフォルト主人公の妹の場合
夏休みのお盆に、私は家に帰宅しました
「また、学園でな…?」
そうニヒルに笑って頬にキスして去った保険の先生に胸がドキドキしながら、家に入る前に身だしなみを整えました
逆ハーエンドを迎えたあと、朦朧とした意識で思い出したのは過去のこと
中学の友達や、なぜ自分が私立青春学園に通ったのか、そして、姉のこと
彰平君が私のことを嫌っていたのも当然なのです、だって私は彼の幼なじみではないのですから…
身に付けられたよくわからない機械を全て壊し、携帯に買ってもらった飲料水をかけて動作不良にさせる
思い出した記憶…設定ですが、その時でも姉と会った記憶はほとんどありません
逸る気持ちを抑えつけて、インターホンを押して玄関に入る
父親とは違う男物の靴、もしかしたら彰平君が来ている…?
唾をごくりと飲み込む
「ただいま帰りました…」
楽しかった―?と聞いてくる母親に肯定の返事をし、自室に向かう
「あーちゃん」
楽しそうな声、それに緊張しながらドアをノックする
「はーい」
かちゃりとドアが開かれる
私とうり二つの、少し幼い顔がひょこりとドアから出てくる
「あ…」
何か言おうとした姉と、私を見て少し気まずい顔をした彰平君を見て私は思わず…姉に飛びついた
「きゃ…」
ビックリしながら受け止める姉の背中に手を回し、私より華奢な体の胸に顔をうずめる
「お、お姉ちゃん…」
「ど、どうしたの?」
「え、え?」
驚く姉、訳が分からないと動揺する彰平君を無視して、私は…
「お、男の人怖い~!!」
初めて会う姉に泣きついた
転生する前も、転生した後も、私は一度も男性とお付き合いしたことはない
だから、恋に恋する少女だったのです
逆ハーを目指したのは、女手一つで育ててくれていた母の言葉を実行したら幸せになれると、本気で信じていたから
「…、このゲームみたいにね、男の人をたくさん惚れさせて、守ってもらいなさい。それが女が幸せになれる方法よ」
赤い口紅を塗りながら、出かける前の母はよく言っていた
守ってもらうために胃袋を掴めと言われて料理とお菓子を美味しく作れるように頑張った
母がお客さんに渡すお菓子はいつも好評で、いい子だと褒めてくれた
事故にあって、母が幸せになれるようにお願いして、私も幸せにならなければと転生先が選べた時にもう何百回も遊んで攻略方法を覚えていたこのゲームを選んだ
お嬢様系主人公を選んだのは自信を持ちたかったからと、副会長に妹のように甘やかしてもらえるのがいつも羨ましかったから
決めた四人は彰平君を除いて、ゲーム内ですごく大切にしてくれたから
自分と私を大切にしてくれて、命の危機や怖いことなんかしてこなかったから
ヤンデレは恐いって聞いたことがあるけど、絵崎君は抱きしめてくるだけだからヤンデレは大丈夫だと思ってたのです
絵崎君の別荘に連れ込まれて、それから…それから…
カタカタと体が震える
思わず姉の体を強く抱きしめると、苦しそうに、でも優しく頭を撫でてくれました
ふと横を見ると自分の腕が白濁に濡れていて…
姉が汚れてしまうと離れようとした私をぎゅうと抱きしめて姉は言いました
「大丈夫、大丈夫。ここに怖いことはないよ」
ぼろりと、目から涙が出てきました
「ひっ、うっ…」
「よしよし…」
いい子いい子と、不器用に撫でてくるその手が気持ち良くて、目から涙が溢れてくる
その後泣き止んで寝てしまうまで姉は私の頭を撫でてくれていて、その姉は私が寝てるのに安心して、彰平君をほっといて一緒にお昼寝してしまったそうです
本多彰平はいつのまにか眠ってしまった双子を見て、ため息をついた
「あー…、とりあえず謝罪と、フォローと…色ボケ美形共にも話聞く必要あるな…」
手近にあるブランケットを取ると、双子に掛ける
「…とりあえず、写真撮っとくか」
デフォルト主人公の妹版でした
妹主人公設定
事故時の年齢:十五歳高校入学前の春休み
家族構成:一人っ子の母子家庭、女手一つで育てられていた
中学での成績は上の上(首席ではない)で、高校は特待生制度を利用して入学予定だった
初恋もまだであり、女としての幸せは逆ハーだと思い込んでいたのでゲーム感覚だったが、本多彰平に告白をしたところで恋心を自覚→振られる→拉致軟禁(複数男性による)+酒池肉林のコンボにより男性が怖くなった
今回の話は夏休みなので今から、学園に戻るのが恐ろしくて実家に帰ってから毎晩姉にくっついて寝ている
攻略キャラに近づきたいと言っている女子の応援は本気でしていた




