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番外編③ ヴィーア・ノーヴィスのその後 上

 私の名前はヴィーア・ノーヴィス。男爵家の次女としてこの乙女ゲームの世界に転生した存在である。

 この度、憑依系ヒロインによる波乱劇が行われて、私の大好きなルビ先輩がようやく会長と付き合うことになった。うん、良い事である。

 そもそも美男美女の観察を趣味とする私としてみれば、ルビ先輩の前でのみ表情を変える会長の図は何ともおいしいものであった。ぶっちゃけ昔からそれを見てニヤニヤしていた。

 ルビ先輩が幸せそうで、しかも会長が満面の笑みを浮かべていたりするから大変うれしいし美味しいです。ありがとうございますという気分なのです。

 まぁ、それは良いとしてさ。それよりも問題なのは、一連の騒動で私がルビ先輩と親しい事と隠密系魔法に優れていることがバレてしまったことだよ! 会長と風紀委員長に絡まれてしまうんだよー。

 しかも会長とか、ルビ先輩と親しい私だからよく絡んでくるんだよー。溺愛はおいしいよ、見ていてニマニマするよ! しかも会長ほどの美男子がルビ先輩を溺愛している様子とか、見ていて超楽しいよ! でも、自分が絡まれるのは嫌だよ。

 そして風紀委員長は、リーラさんがマジ怖いから話しかけないでほしい。いやね、エブレサック家の双子の母親が転生者で、その関係でリーラさんとシエルさんが色々とゲームとは違うくなっているのはわかるよ。でもね、あの双子は親に愛されてようと愛されてないだろうとも、愛情を知っていようとも知らないだろうとも、結局ヤンデレの素質あると思うんだよ。明らかにリーラさんの好意は風紀委員長に向いてるんだよ! 風紀委員長が私を追い回している時のリーラさんが怖いんだよぉおおおおおおおお。

 はぁはぁ、思わず心の中で叫んでしまった。

 しかも、生徒会が私に興味を持っておいかけてくるし、美男美女は鑑賞するものであって、決してかかわるものではないのに!

 いやね、ルビ先輩のピンチに何もしないわけにはいかないから、見つかってしまったことはその、私が目立つ行為をしたからってわかるから別にいいの。いいけどさ、だからってなんで鑑賞対象に追いかけられなければならないのか。

 私は遠くから見つめているだけこそ良いと思っているのに。

 そもそもこの世界に転生できた時、乙女ゲームの美男美女を思いっきり観察したい! と隠密系魔法をひたすら磨きまくったら大抵の人に悟られないぜっって感じまで到達してしまったからね、それが悟られたら色々勧誘面倒そうって隠してたのにバレたし。

 色々とそっち方面の勧誘も面倒なんだよね。いやまぁね、なぜか私にどういう好意を抱いているかは不明だけど、好意を抱いてるのか追いかけてくる生徒会が一番の問題だけどね!

 ってわけで、今日も元気に私は色々なものから逃げているんだよ。

 「ノーヴィスちゃんどこいった!?」

 クルート・セステンストがそういって通り過ぎていくのを見据え、

 「あいつ、また逃げやがった」

 風紀委員長がそうやってつぶやくのを隠れて過ごしたり。

 そうこうしながら私は華麗に交わしていくんだよ。

 まぁ、隠れてやりすごそうとこそこそしている中で、美男美女の恋愛模様とか覗き見しているんだけどね。

 やはりあれだよね。美男美女の特別にだけ見せる顔とか、鑑賞できるだけでもう幸せすぎると私は思います!

 そうそう、そうやって逃げ回っている中でこそこそとルビ先輩と会長も観察していたのですよ!

 会長にバレないように観察するのは骨が折れるのですけれども、正直な話ルビ先輩の前だけ表情をころころと変える会長はおいしすぎて、観察するとニマニマしてしまう。あと恋人になってからの会長の態度に顔を赤くしたりしているルビ先輩は本当可愛いですから。

 「ルビアナ、行くぞ」

 「うん」

 自然とルビ先輩に手を差し伸べる会長と、照れたように笑ってその手を握るルビ先輩。

 うん、ベストカップルだと思う。てか、ルビ先輩可愛い。会長のファンクラブの人たちもそれを見て顔を破顔させているし。まぁ、ルビ先輩と一緒にいる時の会長の破壊力は本当やばいですからね。

 あんな笑みとか、表情とか、特別だって態度を当たり前のように受け入れて、会長の思いに一切気づかなかったルビ先輩は本当鈍感であるといえるでしょう。最もその理由は会長が攻略対象の一人だったからもあるようですが。

 ルビ先輩はなんだかんだでここがゲームの世界だと気にしていたようです。その気持ちは私にもわかります。私だってゲームの登場人物という認識は完全にはなくなってくれないから。

 それにしても会長とルビ先輩の告白の場面を見れなかったのが残念で仕方ない。ルビ先輩も恥ずかしいのかどういう風だったか語ってくれないし。恥ずかしそうに顔を赤らめていたから直球だったんだろうことは想像できるけれど。

 そうやっていろいろなものを観察しながら逃げていたわけだけど、

 「ヴィー、見つけた」

 ヴァルに見つかった。

 ヴァルは幼馴染なのもあって私を見つけるのがうまい。何だか、折角磨いた隠密系の魔法を使っていても見つかるから悔しい。

 「大変そうだね」

 「そうだよ! 大変なんだよ! もう追い回さないでほしい」

 「それは仕方ないだろう。ヴィーは優秀なんだから」

 「それは、嬉しいけど。私生徒会にも風紀にも入りたくないし、それに勧誘されても困る……将来なんてまだ決めてないのに」

 むすーっとして言えば、ヴァルは笑ってさらっと爆弾発言をかましてきた。

 「ああ、ヴィーの就職先なら魔法師団に決まっているぞ」

 「はい!?」

 思わず私が叫んだのも無理はない話だった。





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