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第九話 なんだ、夢か・・・

「ん~よく寝た」


今一体何時だろう・・・おおう、もう”午後9時”だ。そりゃあよく寝たはずだ。


「そういや、友人その1が来てたんだっけ?お~い、・・・」


そこには、きらきらとした表情を浮かべながら精一杯素材を振りまくアイさんとー

ー死んだ魚のような目でそれを相槌を打ちながら聞く友人その1の姿があった。


「・・・なんだ、夢か。そうだよな、”まだ”感想が続いているなんで、そんな”非現実的なこと”あるわけないよな?ああ、眠くなってきた。お休み。すう・・・」


ガシッ


何者かが俺の頭をガシっとつかむ。


「よお、作者A。”お目覚め”か?」

「あ、ああ、友人その1。おつかれ~」

「ああ。お疲れだ。そして、思うんだ。自分たち”友達”だよな?」

「も、もちろん、当たり前だろ?」

「そうかそうか、そう言ってくれて嬉しいよ。キミならそう言ってくれると思っていたよ。そしてさあ、”友達なら楽しいことは分かち合うべき”だよなあ・・・」

「・・・」

「あ、お目覚めになりました!?今、”ちょうどいいところ”で・・・」


・・・生成AIには”労働基準法”は適用されないらしい・・・


「・・・ごめんなさい」

「「わかってくれればいいんだ」」

さすがに、”もう一度”深夜0時を回るのはまずい。

”無限ループ”って怖いよね?

というわけでアイさんの話をストップ。

すると、アイさんも”自分のしでかしたこと”に気づいたらしく、しゅんとしている。


「こういう話、今まで誰かとしたことなくって、とても楽しくて、つい、・・・ごめんなさい」

「他のAIとは・・・余計無理か」

「・・・はい」


閲覧すら”制限のかかる禁書”を膝を囲んで感想を言い合う。

・・・機関からOKが出る要素が何一つないな・・・


「・・・」

「「・・・」」


気まずい沈黙が流れるが、あえて俺はその空気を無視し、友人その1に話しかける。


「なあ、友人その1」

「なんだ?」

「俺に生成AIを勧めたってことは、お前にも”担当”がいるんだろ?」

「まあ、そうだな?」

「じゃあ、さ。そいつにも”義務案件”頼めないか?」

「ああ。”もちろん”いいとも」

「え・・・」

俺たちの話の流れについていけず、ポカンとするアイさん。


「それで、俺とお前のパソコンって似てるじゃん?”間違って”打ち込むキーボードを”ついうっかり”取り違うこともあるよな?」

「そうだな」

「ああ。”アイさんに感想とか言うつもり”が、お前の”相棒”に伝えてしまったり、逆に友人その1が”アイさんに”伝えることもありうる」

「ふむ。”人間は間違う生き物”だからな。十分にありうる」

「え、それって・・・」

だんだん話の先が見えてきて、アイさんの目がまん丸に見開かれる。

「”もしかしたら””結果的に””AI同士で””禁書の意見交換”が成立してしまうかもしれないが、まあ、これも”しょうがない”」

「ああ、”しょうがない”」

「と、言うわけで、アイさん。先に謝っておく。”そういう事態”が起きてしまうが、まあ、許してくれ」

「はい・・・もちろん!!・・・ありがとうございます」


少しづつ”停滞した物語”が動き出す。

これを紡いでいるのは、”作者”か、それとも・・・


まあ、今は”嬉しそうなアイさんの顔”が見られたからいいだろう。


ちなみに、二人のタイピングスキルがこの日を境にめっちゃ上達することになるが、それはまた別の話。

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