第4話「お客さん、お目が高い」
「・・・あ、一応値段がついてる・・・えーと・・・120億円!?」
いや、冗談だろ?冗談だよな?・・・冗談だと言ってくれ・・・手に持っちゃったんだけど・・・
「お客さん、お目が高い!!」
「うわああああああああああああああ!?」
びっくりして120億円・・・CHAOS BREAKERを取り落としそうになるが、何とか、力を入れすぎないように何とか持ちこたえる・・・なんか変なポーズになってしまったが・・・
これを弁償とかになったら、絶対破産するからな・・・
「ああ。これは失礼。驚かせてしまいましたかな?私はこういうものです」
そういって差し出された名刺には、
古書店「何か?」店主
と書かれていた。
「店主さん、でしたか。・・・あれ?お名前は?」
「ふふふ、”名前のわからない謎の人物”ってわくわくしません?」
「ええ、はい、まあ・・・」
現代においてそれはただの不審者だが・・・人の情けとしてそれは言わないでおいた。
「あ、そういえばこの本・・・」
「あ、お買い上げになります?」
「え、いや。この120億円って、冗談ですよね?」
あの、八百屋が120円の商品を120万円とかいう、あの類の冗談、ですよね?
「いえいえ、”もちろん”本気ですとも」
「え”」
ほんとに、これ、120億円もするの?まじで?
「はい、”簡単には”買えないよう、そして、”渡るべき人の手に渡るよう”その値段設定となっております」
「それって、どういう・・・」
「あ、気になるなら、複写でしたらこの値段でお買い上げいただけますが?」
その提示された金額は、「一般的な商用作品の電子書籍の値段」と比べると高額であったが、「紙媒体の本1冊」としては破格の値段だった。
「では、またのお越しを。”次回作”も入荷”されるかも”しれませんので」
「はあ、どうも」
アイさんとの出会いが「作者Aの出会ったなかで最も影響を受けたAI」であれば、この「CHAOS BREAKER」という作品は彼の作家人生において「最も影響を受けた作品」といえるだろう。
この時、彼はまだその事実には気づいていないようだが。
なお、帰りはあっさり帰れた。が、
「なあ、作者A、迷子になったんだって?」
「な!?友人その1,なぜそれを!?」
何故か迷子になっていたことを知っていた友人その1に小一時間からかわれたという。




