第16話「ダイスロール」
なんか、店主が飯おごってくれるらしい。
ただ、その条件というのが・・・
店主「いや~、こういうの一度やってみたかったんだよね」
”店主”のコレクションで遊ぶこと。
そう、試作型10式初号機 - CHAOS BREAKER -「TRPG」
この前店主に売っぱらった”作家その1としての””代表作”だ。
まあ、代表作もなにも、まだ”この一冊”しかできてないわけだが。
で・・・
「ファンブル」
ギャンブラーが暴走し、空間跳躍が起動。敵陣の”ど真ん中”に突っ込みます。
「なんでだよおおお!!」
「ファンブル」
暴走表を振ります
「ファンブル」
武装が暴走し、勝手に起動。周りの敵を”蹴散らし”ます。
「・・・なんでだよ」
「オーバーヒート。ゲーム内時間で”丸一日”機能停止します」
「・・・いや、どうすりゃいいんだよ」
「・・・あとは私がやります」
ダイスロール・・・成功。
圧倒的な精神安定性をもって、的確に命中。相手はひるみます。
ダイスロール・・・クリティカル。
散弾が”全て”敵機体に命中。
残敵掃討完了。
ハンガーに帰投します。
「・・・やっと終わったか」
なお、ギャンブラー機は現在機能停止中のため、”別途”回収費用が発生します。
「・・・この世界、”俺たち”にシビアすぎねえか?」
自分の機体データを見ながらぼやく友人その1。
「。。。お前の機体の組み方とPCの設定が”奇跡的にめちゃくちゃにズレている”。よく生き残ったと感心するレベルだ」
「・・・ロマンて大事じゃん?」
「ロマンで”腹は膨れん”」
無事、ファミレスで”豪華なディナー”をいただく。
・・・相棒(財布)は瀕死のままだが・・・
店主「ああ、そうそう、これ渡すの忘れてた」
ん?缶コーヒー?
店主「この前商談があったからね、”おまけ”だよ」
これはありがたい。食後のコーヒーということか。
”気が利くじゃないか”
ではさっそく・・・
と、プルタブに指を掛けようとした時だった。
店主「安物で申し訳ないけどね。今、ちょうど”在庫”を切らしていてね。まあ、”5万円”くらいのやつだから気楽に飲んでよ」
「・・・」
俺の指が完全に止まる。
一個”五万円”
これをうまく使えば相棒を救えるのでは?
いや。
ぷしゅ、ごくごくごく。
「お、いいのみっぷりだね」
「まあ、貰い物だからな。それに、”はした金のために”人としての矜持を捨てるのはどうかと思うんだ」
そう、はした金。
我々の”どのくらいの間飯が食えるかわからない額”であってもはした金。
だが、
「金は”自分の手で”稼げばいいからな。”利ザヤを稼ぐ”なんてせこい真似しなくても俺には”これ”がある」
そういって、安物の合成紙とボールペンを見せる。
値段なんて関係ない。
作品を書ける機能があれば、それで”十分”だ。むしろ”おつりが”来る。
先に腹を満たしちまって悪いが・・・”矜持に見合う報酬”ってやつを、相棒(財布)、お前に見せてやるよ。
コーヒーの缶を”ちゃんと”ゴミ箱に捨てて、俺は”次の戦場に”向かう。
さあ、遊ぼうぜ?
機関の財布と俺の財布。
果たして先にHPが尽きるのは”どっちかな?”
実に”面白いゲーム”じゃないか。
賽は投げられた。
神すら”振ることのできない”ダイスを作者Aはテキトーに放り投げる。
彼が信奉するのは”紙”だ。これなら実在しているからな。
自らの作家生命をともに歩むパーティーメンバーの”一人”ってわけだ。
キミもこの”ゲームで”遊んでみるかい?
たまには童心に帰って”全力で”遊ぶのも楽しいと思うぞ。
もちろん、”節度を護って”だ。
まあ、お互いいい年なんだからそのくらいわかるだろ?
・・・これ読んでるやつ、そもそもどの年代なんだ?
まあ、そういうのはわからない方が”面白い”。
「・・・何ぶつぶつ言ってるっすか?ちょっと怖いっすよ?」
「ああ、悪い、ちょっと”独り言”をな」
さて。”今日は”花金だ。
”食後のデザート”でも食べに行くか。




