S1E9 星昇お料理バトルフィールド
星昇界館
星昇界館は、アーリウス、プレシウス、シルディア、オリグナ、ドラグル、プレリナ、フリーヴァ七人のスピ星人が住む次元上昇のための館だ。
外見は洋館、中身は星界と現実が重なった異界拠点になっている。星昇界館の厳重な扉が開くと
星昇界館の召使と玄冥、玲乱メイドが出迎える。
「お帰りなさいませ、セラさま」
「お帰りなさいませ、高瀬さま」
「高瀬洸一くん、ようこそ星昇界館へ!!!」
テーブルの中心にはプレリナ星、楠木加那が優雅に紅茶を飲んでいた。
「あら、高瀬くんとセラちゃんおかえりなさい」
「楠木身体治ったんだな」
「もう再接続バッチリですよ!ところで今までどこに行ってたんですか」
「私の育った白律院で戦闘だ。加那も強化合宿で来たよな」
「そうでした、、ユグさんにはコテンパンにやられましたけど、私の異能使命、治癒再生を開花できたことは本当に感謝です、すごく痛みを伴いましたけど」
「へえーやっぱり白律院ユグは強いんだな」
「ユグは能力開花で有名だ」
テーブルの奥、シールドレイターでゲームをしているのは、オリグナ星小佐田眼とドラグル星真壁なるただ。
「うわっお前俺を撃つなよ、何してんだよ」
「ふっ俺の前に立つから撃つんだよ」
「うぜーんだよ、なるたああああああ」
メラメラと燃えたぎっている小佐田と真壁はもう少し落ち着いて欲しい。
「あいつら対立と試練が本当に好きなんだな」
「戦う相手がお互いしかいないからな、自然とそうなっている」
闇闇闇闇、、、、闇闇闇闇、闇闇闇闇、、、、
体育座りで梯子みたい澄みにいる。
「待て、そこに闇堕ちしているのがいるんだが」
「最近闇堕ちがひどい、冴島文香さんだ。マリア委員長にもコテンパンにされたみたいだ」
「コテンパンって?――スピ星人フリーヴァだから冴島さんは何でも完璧主義者の四天王かと思ったが」
「ふっふっふっ、、冴島さんにも弱みがあるんだよ、まさにマリア委員長がどす黒くなることが!気になるかい?そこで勇者よ!!!星昇お料理バトルフィールドを開催する!!」
「星昇お料理バトルフィールド?」
「星昇界館の定例行事だ、人間の食事をたべるぜのやつだ」
「まじかよ、、、オリグナとドラグルの主食はお札だろ?食べれるのか」
「あきらめるな、高瀬くん、星定英雄譚みんなで食事を楽しむのだ!!玄冥、玲乱は料理も家事も星定一上手い。玄冥、玲乱、小佐田、真壁が毒味と審査。そして、マリア委員長が最終判定する!!」
星昇界館、第七層《星炉食堂》で行われる。そこは料理と戦闘が同時に成立する、次元融合型キッチン闘技場だ。
「では!!星昇お料理バトルフィールドを開催する。高瀬、神楽坂VS楠木、冴島。両者異能は禁止、ハンバーグをどこまで美味しく作れるのか勝負だ」
「いいですね!!こねこねしちゃ〜〜う」
「もみもみもみもみ〜〜〜〜〜」
「あのーキャラブレてますよー楠木さんと冴島さん」
「お料理とは愛情なのだ!世紀の対決に値する、、絶対に負けられない」
「冴島さん、私も同感です。一緒にチャネリングしましょう」
プレリナとフリーヴァは妥協しないで準備に進んでいる。俺たちも頑張るぞって、神楽坂はジャガイモを不思議そうに見つめている。
「これは、、なんだ?このまま入れちゃえ」
「おい!ハンバーグにジャガイモの使用はしません。もしかして味音痴というか、ハンバーグって分からないのか?」
「ハンバーグってなんかどろっとしてるやつじゃないのか」
「それはカレーとかだろ、人参やじゃがいもとかは使用しません!!玉ねぎから切るぞ」
俺たちも準備に取り掛かる。隣では楠木と冴島さんは包丁と玉ねぎを持って、鼻にティッシュを詰めてしっかり辛さ対策万全だ。
「では、玉ねぎみじん切りの儀!!!」
楠木加那と冴島さんの包丁は見えない速さで切り刻んでいく。それは玉ねぎが華麗に踊っているようなイタリアンな空気を醸し出してくる。
「はあ、離さない!主役は玉ねぎだ!!存分に踊ってくれ」
「この粒々の食感があなたの使命なんですね、最高な美貌です。ではもっといきますよ」
対してアーリウスとプレシウスの高瀬と神楽坂ペアだが、、
「おいっ!!荒すぎるなんでこんなに玉ねぎが大きいんだ」
「だってええええ、、目が目があああああ目から血がああああ」
「だから言っただろ、鼻を塞げって!玉ねぎは攻撃が高いんだ」
神楽坂は充血が止まらず、鼻水も垂れ始めている。
「神楽坂、一旦俺がするから見ててくれないか」
「えーーーん私も参加じたいよおおおお」
「まずは涙をふいて前を見ろ」
俺は挽き肉を冷蔵庫から出し、卵とパン粉をまぶして捏ねていく。
「ほら、こうやって空気を入れるようにこねるんだ」
「ああ、なんか肉が裸になっているな」
「裸をこうやってもみしだくんだよ!!!神楽坂もやってみろ!!」
ボウルを渡すと、神楽坂はニヤリと不気味に笑った。
「ぐちゃぐちゃあああああもみモミモミ〜〜〜」
「そうだあああ!もっとモメ〜〜」
一方、楠木加那と冴島ペアはフライパンに蓋をしてもう焼きに入っていた。肉中とジュワジュワと鮮度の高い匂いが充満している。
「いい感じに外側から肉汁が出ていますよ!冴島さん」
「だな、ここでラブリーな隠し味を入れたい」
「ラブリーな隠し味って何入れるんですか?」
「まぶしたチョコだ!!!!」
冴島は砕いたチョコをふりかけのようにハンバーグにかける。
「チョコ?あーーーーーなんで入れるんですかあ」
「風味が増すんだよ、いい味が出る」
俺たちはというと、、こげこげの真っ黒で仕上がっていた。
「おい、火加減調整したのか、何でこうなった」
「高瀬くんハイヤーセルフが!!高次元の我が呼んでいたんだ!アセンションできたと思ったんだがな」
「ハンバーグで次元上昇はできません!!!」
「そこまでだ!実食する」
マリア委員長の号令だ。
※※※
ーー玄冥、玲乱、小佐田、真壁。そして、マリアの前に両者のハンバーグが勢揃いしている。
「まずはプレリナ、フリーヴァから頂こう」
玄冥、玲乱が器用にお箸を使い、ハンバーグを割って試食する。小佐田、真壁が手で食べる。
「マリア様、毒はありません」
「ですが、少し甘い」
「、、何の味だ?わからん」
小佐田、真壁は食べているが、味がないらしい。
マリア委員長は気になっている。
「甘い?ハンバーグが?実食する」
マリア委員長が口に運ぶ。
「うわあああああああ、なんだこの風味は!!!肉の中からどろっと甘いんだが」
「マリア委員長、それはラブリーなチョコでございます」
「冴島さんは味に関しては音痴なのですね、、」
「え、マリア委員長美味しい、、ですよね?」
「失格だあ!!!!」
「では、次アーリウス、プレシウスを」
玄冥、玲乱が匂いを嗅ぎ、幻滅している。
「マリア様、もうすでに怪獣のような物です」
「マリア様、実食は避けた方が良いです」
マリア委員長は少し困りながら、宣言する。
「いいえ、これは対決です。どちらも実食して勝負判定するのです」
マリア委員長が口に運ぶと、がりっと音がする。さっとマリア委員長が口に当てる。
「おえええええええええええ」
大袈裟だな、と隣で陽気に歌っているのは小佐田、真壁はむしゃむしゃと食べる。
「なんか、がりがりしているな」
「上手いかも」
「マリア委員長、判定はどっちですか」
「どちらも、、、失格だ!異昇界館全館の掃除を命名する!!!」
だがその横でオリグナ小佐田、ドラグル真壁が両者のハンバーグをもしゃもしゃ食べていた。
「、、、これは、、変な味だがお札より濃いぞ、風味が甘い」
「このパリパリ食感初めて食べたぞ」
お札が主食のオリグナ小佐田とドラグル真壁にとっては、新鮮な味わいと食感だったらしく、二人には好評だったみたいだ。ただ栄養にはならないらしい、、どんな星人だよ。料理の上達はまだまだだと実感した星人たちは苦戦しながらも、楽しんだ模様だ。
ーーー星昇お料理バトルフィールドはお祭り騒ぎで、賑やかに幕を閉じた。




