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思いがけない展開

久しぶりです!

 何度も何度も道に迷い、駅員さんや、周りの人に聞いて、やっとのことで集合場所である東京駅に辿り着いた。

「疲れたぁ」

思わず、大きくため息をついた。

「……班長、だよな?」

明くんが疑う。

「そだよー」

私は軽く言った。疲れて考えるのが嫌になったからだ。

「“そだよー”じゃなくて!」

慎二くんが強く言った。

「だって出口多いんだもん」

再びため息が混じる。

「迷うよね」

「そこは共感」

「“そこは”って何!」

今度は私が反論した。

「もっとグッズ爆買いしたかったなー」

そう誰にともなく呟くと「やめろ 」「やめて」と三人が声を揃えて言った。


 帰り道、大きなあくびをしながら「眠……」と呟いた数分後、私はあっという間に眠りに落ちた。

何かが私の頭を支えてくれている気がした。まるで枕のようだ。

この枕、気持ちいいな。そう思いながら夢の中へと沈んでいった。

[中央寄せ]*[/中央寄せ]

「眠……」

結月は大きなあくびをしながら言った。

はしゃぎすぎて疲れたのだろう。俺はそう思い、そっとしておいた。

数分後、彼女はすやすやと気持ちよさように眠っていた。すー、すーと小さな寝息が聞こえる。

 すると、俺の肩に結月の頭がことりと乗っかった。本人は気づいていないのだろう、顔を赤くしている様子はない。寝ているから言っても大丈夫だろうと、小声で呟いた。

「かわいい……」

[中央寄せ]*[/中央寄せ]

 この枕、気持ちいいな、と夢見心地でいると

「かわいい……」と慎二くんの声が聞こえた気がした。

そうだ。夢を見ているのだ。だが、そう思っても顔は紅くなるものだ。これはもう、どうしようもない。

 どうか許してくれますように。

[中央寄せ]*[/中央寄せ]

「かわいい」と小声で言ったはずなのに、バレてしまったらしい。

俺がそう呟いた瞬間、結月の顔がみるみるうちに赤くなった。

結月。夢だ。決して現実ではない。夢だ。

 どうかバレませんように。


こうして校外学習は幕を閉じた。


翌日。

先生が「今日は文化祭の話をします。まず──」と言いかけ、

「やることを決めるんですよね!」と元気よく光くんが口を挟んだ。

もうすぐ文化祭。クラスはざわざわとしている。

「……そうです」と先生が頷くと、黒板に文化祭の候補を一つずつ書き始めた。

「まず、候補を挙げます。一つ目は『カフェ』二つ目は『屋台』三つ目は『仮装コンテスト』そして最後に『猫耳カフェ』」

先生が言い終わると、教室中がざわめいた。

「猫耳カフェって何?」「なんで猫耳カフェ?」

色々な声が飛び交い、誰もが興味津々であれこれ言い合っていた。

「では、多数決をとります。一人一票。決まったら伏せてください」

全員が伏せた後、黒板に書いた候補を次々と消していく音が聞こえた。

「というわけで、今年の文化祭は……『猫耳カフェ』に決まりました!」

教室は一気に盛り上がった。

衣装は女子はメイド服、男子はスーツ。しかも全員猫耳つけるらしい。

「おー!」「やった!」といった声が飛び交い、私は軽くため息を吐いた。

「やってみたら案外楽しいかもしれないな」

慎二くんがくすりと笑いながら言った。

もう私、高校生ですよ……

怖いですね……


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