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聖地 イタリア

作者: 庵樹

イタリアという国は、瞬きをする毎に、芸術が写りこんでくる、訪れた者を中世にタイムスリップさせてしまうような不思議な魅力をくれる国だ。普段は、人間嫌いで、人との付き合いをあまり好まない私でさえも、美しく繊細な人間の作り出した芸術国に、言葉にするのは申し訳ないような感動を覚えた。

しかし、古きものを守り続けていくという裏側には、貧富の差・治安の悪化があり、それは、時代の変化を拒んだ事での代償のようなものにも感じられた。新しいもの好きで、どこかミーハー気質の日本から来た私には、どちらが良いという答えは見つからず、それは住む人の捉え方なのだと思う事にした。

イタリア国は、豊かな自然と古き善きものを守り続ける陽気な人々、キリスト教による信仰の賜物で出来上がっている国。

私の子供の頃の記憶の中でのキリスト教のイメージは、宗教=キリスト教=外人=恐い・・・・だった。体にベッドカバーをグルグル巻いたような服着た白人さん達が、毎日、学校帰りのランドセルを背負った子供達を呼び止めて、キリスト教の紙芝居やら教えを話して聞かせるのだ。保守的な福島の田舎という場所がら、それは、更に異物のように思えてしまっていた。それから私達は、わざと違う道を遠回りをして家に帰るようになった。田舎というのは、三世代・四世代が同居しており、家に着き、戦争の記憶残る祖父母にその事を話すと、まず良い言葉は返ってこない。

なぜか、今回の旅行では、そんな事ばかり考えていた。だからといって、何かの信仰を始めようと思うような私でもないが、なんせ、この宗教が齎した、素晴らしい芸術国に来た事で、私の中のキリスト教のイメージは、180℃変わった。


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