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お出かけ?

タックの作った防具、驚異的です。

 どこからどう見ても巨大な美少女フィギアにしか見えないタック作の人形に近づきパズズは困っていた。「これ抱えて闘うんやろうか?」。どう考えても両手で持つしかない。そうすると防御はできても攻撃ができない。相手の攻撃を防ぐだけで反撃ができないのだ。「ロンギヌスの槍を防いだとしても、勝つことがでけんやろうね」。そう思案していたのだが、タックがパズズに言う。

「パズズさん、僕がパズズさんに向かって石を投げます。僕が石を投げたら人形に『私を守れ』と念じてください。言葉に出してもいいです」

 タックの意図するところがわからずパズズは戸惑うが、とりあえず言葉どおりにやってみることにする。

「ではいきますよ」

 そう言うとタックは手頃な大きさの石をパズズに向かって投げた。「守ってくれんね」。パズズがそう念じると、なんと人形がひとりでに動いて石を手の平で受け止める。そしてパズズに向かって声をかける。

「大丈夫? 怪我はなかった?」

「なんねこれ! 防具が喋った! 生きとると?」

 パズズが目を丸くして驚く。

「次は人形に『防具になれ』と念じてください」

 タックの言葉が続く。パズズは言われたとおり「防具になってくれんね」と念じる。すると先ほどまでのフィギアの形から盾に変形する。

「パズズさん、その盾を構えてください。そこに向けて僕が石を投げます」

 タックの言葉にうなずくとパズズは盾を構えた。盾に向けてタックが勢いよく石を投げる。石は盾に当たると鈍い音を立てて、その場に落ちる。硬いものにぶつかって弾かれたのではなく、柔らかいものにぶつかって衝撃が殺された感じに。

「えへへ、私すごいでしょう?」

 またもや防具が喋る。

「ごめん、タックさん。説明してくれんね。これはすごか防具やけど、ちょっと意味がわからんで混乱しとる」

 驚きで思考が停止しそうになっているパズズがなんとか質問すると、タックが笑顔で答える。

「僕も信じられなかったのですが、フィギアに使っていた素材。生きている……というか意思疎通ができるようなのです。防具を作成しようと四苦八苦していたときに『その形じゃないよ』という声が聞こえてきました。最初は疲れていて幻聴が出たのかと思いましたが、さらに『もっとこんな形にしないとダメだよ。もういい! 自分でやる』と言って、あのフィギアの形になったんです」

 あまりのことにヤーサ、モシハ、フッサも言葉を失っている。

「それで訊いたところによると、僕が最初に作ったフィギアを見て『私もああいう形になりたい』と思っていたそうです。まさか素材と意思疎通ができるなんて思いませんでした」

「それはすごかね……。タックさん、この素材はまだ在庫ある?」

「ええ。珍しい素材ではありますが、かなりストックしていますので」

 そう聞いて何事かを思案するパズズ。そうして口を開く。

「タックさん、外出するのが苦手なのは知っとるけど、可能ならコージー城までいっしょに来てくれんね? サタン様はじめ幹部にも紹介したかし、彼らにも同じような防具を作ってくれたら助かるっちゃけど」

 パズズの提案にタックは躊躇する。コージー城と言えば、魔界でもエリートが集まる場所。そこに自分のような悪魔が行ったら、昔のようにバカにされて笑われるのではないだろうか。苦い思い出が脳裏をよぎる。

 不安そうなパズズの顔を見てタックは思い直す。「パズズさんは僕を認めてくれた。大幹部なのに僕を立てて、今も『可能なら』と決して無理強いしない。その優しさや期待を裏切ったらダメだ。外に出るのは怖いけど、この悪魔ひとのためなら!」。タックは緊張した面持ちで答える。

「正直、外に出るのは怖いです。でも僕なんかでみなさんのお役に立てるならコージー城にごいっしょします」

 その答えを聞いて驚くとともに安堵するパズズ。しかしいちばん驚いているのは母親のフッサであった。

コージー城、テシオンとアキラがいます。ということはアレになりますね。

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