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悪魔が来たりてお母さん?  作者: ももらら
アキラ、ピンチ?
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みんな、揚げ物好きだよね?

毎日見に来てくださってありがとうございます。

少しでも楽しめるような話を作っていきたいと思います。頑張ります!

 タカオが驚きの声を上げる。

「マジかよ! カノンちゃんとクララちゃんが?」

それを受けて奇跡が首を縦に振る。

「そうなんだよね。2人ともめっちゃいい子だから応援したい気持ちはあるけど、久仁子ちゃんのことを知っているから応援できないし。かといって久仁子ちゃんを応援しちゃうと、カノンとクララが……」。

そう言って押し黙る奇跡。

 近隣でとんでもない美少女だと噂されているタカオの妹・久仁子。その久仁子がアキラのことを一途に思っている。当然タカオと奇跡は久仁子を応援しているのだが、奇跡の大切な友人であるカノンとクララもアキラを好きになるという、考えてもいなかった事態が起こってしまったのだ。

「タカ、ごめん。私が連れていかなければ」

「いや別にミラのせいじゃないよ。アキラがいい男だって、いずれにしろ誰かが気づくだろうから。たまたま今回カノンちゃんとクララちゃんが気づいてしまっただけで」

 タカオのフォローに救われる思いの奇跡だったが、どうこの問題に向き合うか。糸口が見つからなかった。悩む奇跡の姿を見てタカオがある提案をする。

「なぁ俺たちじゃどうにも解決できそうにないから、ここはアイ姐に相談するというのはどうだ? アイ姐、あれだけ美人だから恋愛経験が豊富なんじゃないかな。役立つアドバイスを貰えると思うんだ」

「それだ!」

 翌日、2人はアキラが学校に行っている時間に上條家を訪ねた。学校よりもこの問題を解決するほうの優先度が高いと判断した奇跡はサボりである。

「お! どうした仲良しカップル。アキラはいないぞ」

「今日はうちらの仲を見せつけにきました」

「帰れ! 独身のあたしに対する嫌味か。形変えるぞ?」

 凄むテシオン。悪魔の本性が少しだけ漏れており、タカオと奇跡は青ざめた。

「うそ、うそ。アイ姐に相談があるんだよ」

 そこで2人はアキラに3人の女の子が思いを寄せていること。タカオは久仁子を応援しているが、それでも奇跡の友人たちをムゲにはできないこと。奇跡は誰を応援したらいいか悩んでいること。それらを一気に話した。

「アイ姐のアドバイスが欲しいんだ」

 そうタカオが言うと、テシオンは困った顔をした。

「いや誰を応援すべきとか、そんなんじゃなくてもいいんだけど」

 そうタカオが付け加えると意外な答えが返ってきた。

「あたし告白されたことないし、恋愛経験皆無だからわからないな」

「え!」

 驚きのあまり目を丸くした奇跡がさらに尋ねる。

「でも告白したことはあるよね?」

「ないな」

 どこか誇らしげに答えるテシオンを見て2人は同じことを思った。「相談する相手を間違えた」。

「アイ姐、それだけ美人なのに告白されたことないんだ……」

「告白されたこともしたこともないって、予想外すぎる」

 なぜかテシオンは不敵に笑っている。そしておもむろに口を開く。

「そんなことで2人が悩むことはないんじゃないか? なるようにしかならんから見守るしかないだろう。タカは妹のことだから心配かもしれんが、タカが告白するわけでもなし。どうしてやることもできんだろう」

 それはそうなのだが、アキラが誰を選んでも角が立たないようにするためにはどうすればいいのか? その心配がなくなればいいのだが。

「それにそもそもアキラが誰とも付き合わない可能性だってあるだろう? あのアキラだぞ。僕なんてふさわしくないよとか言いそうじゃないか」

 テシオンがそう言うと、2人も「確かに」と静かにつぶやく。

「だからとりあえずは様子見するしかない。あたしらが心配してもどうしようもないだろう」

 笑いながらそう言うテシオン。

「じゃああたしはそろそろ昼飯食べるから」

「それってアキラが作ったやつ?」

 タカオが訊く。

「おう! 今日はあたしの大好きなカニクリームコロッケだ」

「いいなぁ」

 奇跡がうらやましそうにテシオンを見る。

「やらん! やらんぞ! このコロッケはあたしのものだ」

「え〜、アイ姐。5個もあるんだから1個ずつ私とタカにくれてもいいじゃん」

「チッ! 仕方ないな」

 せっかく来てくれたのだからとテシオンはタカオと奇跡に1つずつコロッケを分けることにした。

「美味! なにこれ。アキラっち、天才だわ」

「アキラ、すげえよな。苦手な料理とかあるのかな?」

 あまりの美味しさに驚くタカオと奇跡。

「まぁこれまでアキラの料理で美味しくなかったものはないな。キュウリですらアキラの手にかかれば、異次元の美味しさになるからな」

 テシオンが胸を張る。

「次はコロッケパーティーしようよ」

 奇跡が斬新な提案をするが、タカオとテシオンも同意する。

「かぼちゃコロッケ、牛肉コロッケ。ついでにメンチカツやアジフライも。コロッケだけじゃなくて、揚げ物パーティーをアキラに開いてもらおう!」

 テシオンが奇跡のアイデアにアレンジを加えた提案をすると、2人も「そうしよう!」と大喜び。かくしてアキラ本人の預かり知らぬところで、次のパーティー開催が決められた。

「そうだ!」

 テシオンが何かを思いついたようにタカオと奇跡を見る。

「そのパーティーのときに、ミラの友達や久仁子ちゃんも呼んだらいいんじゃないか? それでみんなが仲良くなれば、誰が選ばれても恨みっこなしになると思うが。どうだ?」

「なるほど。とりあえず顔合わせはしておいたほうがいいかも」

「久仁子、発狂するくらい喜ぶだろうな」

 奇跡とタカオが同意したので、アキラに恋する3人の出席も決定したのである。

揚げ物、だんだん連日はキツイ年齢になってきました。

アキラを巡る女子たちの闘いはどうなるのか?

ご意見、ご感想など頂戴できると励みになります。よろしくお願いいたします。

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