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悪魔が来たりてお母さん?  作者: ももらら
ぼっち高校生アキラ
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喧嘩と勉強に関係がある?

昨日もたくさんの方が来てくださっていました。本当にありがとうございます。少しでも楽しめる作品にできるよう頑張ります!

「タカくん、いま定時制の高校に行ってるんだよね」

 たこ焼きを頬張りながらアキラが言う。

「あぁ。俺は中学卒業したら働くつもりだったんだけど、おふくろがどうしても高校は出ろって言うから。でもうちは下に弟と妹がいるだろう? あいつらは俺なんかよりはるかに勉強できるから進学校に行かせたいと思ってるんだ。ただ私立に行くとしたら、金がな……。だからなるべく学費がかからないよう、俺は働きながら通おうと思ってさ」

「タカオくんは家族思いなんだな。おじさん感動しちゃったよ」

 そう言って目頭を押さえるカオル。「やめてくださいよ」と言いながら照れるタカオを見て、「うん。タカくんは本当に家族思いの良い人なんだ」と思うアキラ。

「で、ミラちゃんは美容室を継ぐためにいま頑張ってるんだよね?」

 次にアキラは奇跡に話を振る。

「うん。せっかくパパとママが頑張って作ったお店だからね。でも美容専門学校の入学資格が高卒以上だから、高校は出ないといけないけど……単位がヤバいんだよね。あんなバカ高校で留年なんてしたら死ねるわ」

「俺も勉強なんてやり慣れてないからわかんないことだらけだわ」

 そう嘆く奇跡とタカオ。2人の狼狽ぶりを見てテシオンが口を挟んだ。

「じゃあアキラが教えればいいんじゃないの?」

 しかしそれに2人は同意しなかった。

「アキラっちは自分の勉強があるじゃん。迷惑はかけられないよ」

「うん。それにアキラと俺たちでは違うよ。俺たち、そもそも勉強に向いてないんだよ」

 ここまで聞いたアキラは2人の言葉をハッキリと否定した。

「ミラちゃん。僕でよければいつでも見るよ。迷惑なんてかからないから。人に教えるのも自分の勉強になるんだよね」

 その言葉を聞いて奇跡はまるで神様を見るような目でアキラを見ている。

「それにタカくん。勉強に向いてないというのは違うと思う。タカくん、喧嘩が強いじゃない。なぜだと思う?」

「喧嘩? まぁ弱くはないと思うけど。なんだろう? 根性があるからかな」

「半分正解」

 そう言うと、アキラはさらに続ける。

「もちろん心が弱いと強くなれないからね。でもタカくんが強いのは、運動神経が良いからなんだ」

「そうだとして、それと勉強に関係があるのか?」

 そうタカオに訊き返されてアキラは真面目に答える。

「うん。大アリだと思う。だって運動神経が良い人って、脳から体へ動きの指令を伝達するのが優秀だとも言える。つまり脳が優秀なんだよ。タカくんは勉強に慣れていないだけ。もともと優秀な脳を持っているんだから、慣れれば勉強も絶対にできるようになるよ」

 目から鱗という感じで聞き入っているタカオ。これまで「バカ」と言われることはあっても、「脳が優秀」と言われたことなどないからそれも当然の反応であった。

「もちろん僕は脳科学の専門家でもないし、そういうことが書いてある論文を読んで言っているわけじゃないから、事実と違うかもしれない。でも運動ができる人で、本当に頭が悪い人を見たことがないんだよね。だからこれは僕の持論」

 信頼する友人から「優秀」と褒められたことで、タカオは嬉しくなっていた。

「それはミラちゃんもいっしょだよ。ダンス、とても上手いらしいじゃない。やっぱり運動神経が優れているんだよ。ミラちゃんの脳も優秀。だからコツさえ掴めば勉強もできる!」

 そう言い切るアキラに奇跡はますます尊敬の眼差しを注いでいる。

「よし! じゃあこれから定期的にうちで勉強会をやればいいじゃないか!」

 カオルがそう言い出した。

「もちろん勉強だけではなくて遊ぶ日があってもいいし。そうやって仲間でワイワイやったら勉強も楽しくなるんじゃないか?」

「父さん、いいの?」

「もちろん! アキラの友達が困っているなら協力しないとな」

 その会話を聞いてタカオと奇跡もおずおずと発言する。

「本当に良いの?」

「アキラっち、迷惑じゃない?」

 その問いにアキラは笑顔で答えた。

「当たり前じゃん。みんなで楽しく勉強しよう。わかってくるようになると、勉強って面白いよ」

 その言葉を聞いて2人は喜んで「ぜひ教えてほしい」とお願いしてきた。

 そして勉強会は毎週金曜日に開催されることになった。それ以外の曜日もわからないところが出たら、いつでも訊いていい。そういう流れで落着したのだが、ふとアキラは気づいた。「テシオン、どうしたんだろう?」。いつもなら必ずと言っていいほど余計なチャチャを入れてくる悪魔が妙に大人しいのだ。ふと目をやるとテシオンはたこ焼きにマヨネーズだけではなく、デスソースをたっぷりかけて一心不乱に食べている。

「うわぁ、あんなにかけてる。もう致死量だよ」。ドン引きしているアキラの視線に気づいたテシオンは、4人に目線を向けると言い放った。

「これ食ってみろ。飛ぶぞ」

「それが言いたかっただけでしょう。アイちゃん」

 呆れて答えるアキラだったが、リビングは笑いに包まれた。

アキラ先生の勉強会開催が決定しました。上手に教えてくれる友達がいると助かりますよね。

ご意見、ご感想など頂戴できると励みになります。よろしくお願いいたします。

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