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悪魔が来たりてお母さん?  作者: ももらら
ぼっち高校生アキラ
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家事禁止?

アキラの友人関係を維持するためにカオルも考えています

 カオルとテシオンが祝杯をあげた翌朝。リビングには早起きしたカオルの姿があった。

「父さん、おはよう…。今朝は早いね」

「あぁ、アキラと話をしようと思ってな」

「お弁当の準備をするから終わってからでいい?」

「いつもありがとうアキラ。終わってからでいいよ」

 朝の挨拶を終えるとアキラは手際よくお弁当の準備を進める。

「今日は唐揚げかぁ。アキラの唐揚げは美味しいからな」

「今日のは竜田揚げだよ。父さん、好きでしょう」

「アキラ、お前完璧超人か!」

 そう笑いながら話す親子をよそにテシオンはまだ夢の中のようだ。

「よし準備完了。唐揚げやご飯を冷まさないといけないから。じゃあ話をしようよ」

「うん。アキラ、これからお前には家事禁止令を出す」

「え! なにそれ?」

 カオルからの意外な言葉にアキラは悲しくなった。「僕、何かやらかしたかな? Yシャツのアイロンがけがきちんとできていなかったのかな? 本当はご飯美味しくなかったのかな?」。アキラの表情を見て慌ててカオルが言葉をつなぐ。

「違う、違う! 俺の言い方が悪かった、ごめん。アキラの家事や料理は完璧だからな」

 その言葉を聞いて涙ぐんだ顔を上げるアキラ。

「そうじゃなくてな。うちはいまアイちゃんも含めて3人で生活しているだろう? もっと家事を分担しようという話を昨日アイちゃんとしたんだ」

「僕、全然負担じゃないよ! 父さんがお仕事頑張っているんだから、家のことをやるのは当たり前じゃないか」

「その気持ちはとても嬉しい。ありがとうな。でもアキラにも自由に過ごせる時間を増やしてほしいんだ。その時間でお友達と遊びに行ったりな。タカオくんと奇跡ちゃん、とても良い子たちなんだってな。そういう友達がアキラにいて、父さん本当に嬉しいんだ」

「父さん……」

「学生時代に友達と過ごす時間って、とても大切なものなんだよ。これまでアキラにはそういう時間を作れないくらい家のことを任せきりだったこと、本当にすまないと思ってる。これからはアイちゃんも含めてみんなで協力してやろう」

 カオルと話していると、テシオンが眠そうな目をこすりながらやってきた。

「おはよう。カーくん、いちおう家事の分担を決めておこうよ。できないときは他の人がサポートする感じでさ」

「アイちゃん、良いこと言った!」

「でしょう? あたしは崇高にして永遠の存在だからね」

 寝ぼけているのか、少々悪魔の本性が出そうになっているテシオン。「大げさすぎない?」とカオルは笑っていたが、アキラは内心冷や汗をかいていた。

 そうして以下のように分担が決まった。

料理:アキラ

洗濯、部屋の掃除:テシオン

風呂掃除、トイレ掃除:カオル

 料理に関しては「どう考えてもアキラより美味しく作れるわけがない」というテシオン、カオル共通の意見で文句なく決定した。当のアキラは「僕も手伝うとはいえ、こんなに楽していいのかな?」と2人に申し訳ない気持ちになっていた。

 しかしテシオンなどは「洗濯と掃除はあたしだな。シャーオラー!」と気合を入れて朝からリビングで叫んでいる。「懐かしの三兄弟、長男か!」とアキラがツッコミ、3人で笑った。

 そしてカオルはアキラに新しい提案をした。

「アキラ、せっかくできた友達だから、今度の土曜日家に呼んだらどうかな? 俺も休みだからみんなでたこ焼きパーティーでもやらないか?」

「そんな陽キャみたいなこと……僕、やってもいいのかな?」

 テシオンが呆れて「誰に許可がいるんだい? 許可がいるとしてどこに許可を求めて、許可証が発行されるんだよ」とツッコむ。

「じゃあタカくんとミラちゃんに聞いてみるね」

 そう答えたものの、アキラは少し不安を感じていた。「僕が呼んで来てくれるのかな?」。

 それを見透かしたようにテシオンが言う。

「大丈夫だってアキラ。迷わず行けよ、行けばわかるさ!」

「だからなんで燃える闘魂イズムなの!」

 テシオンの軽口で気持ちが晴れたアキラは、タカオ、奇跡といっしょに作ったグループに招待のチャットを送ったのだった。

友人とのたこ焼きパーティー楽しそうですよね。親戚以外とやったことありませんけど。

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