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悪魔が来たりてお母さん?  作者: ももらら
ぼっち高校生アキラ
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ヤンキー登場?

アキラの前に現れたヤンキーカップル。どうなるアキラ?

「ただいま。テシオン、おとなしくしてた?」

「おう! おかえりアキラって、あたしはお留守番を任された猫か! でも良い子にしてたぞ。お昼ご飯めちゃくちゃ美味しかったわ。アキラは和食だけでなく、なんでも作れるんだな」

 テシオンはアキラが作っていってくれたオムライスがいたくお気に入りのようであった。

「気に入ったならよかった」

「あれなら毎日でもいいぞ」

「それはさすがに(笑)。じゃあ僕は家のことをやるね」

「あぁ。アキラ、それが終わったらちょっと話したいことがあるんだ」

「?」

 テシオンから改まって話がある? もしかしたら早くも契約してくれる人間が見つかったとか。だったら消えなくてよくなるから嬉しい。

「わかったよ。ちょっと待っててね」

「慌てなくていいからな」

 アキラは手を挙げて応えると、いつもどおり片付け、掃除、洗濯、料理の仕込みと毎日やっていることを始めた。「本当に毎日毎日学校から帰ってやっているんだよな。大したもんだよ」。昨日も見たことではあるが、テシオンはアキラの手際に感心していた。

 しばらくして「終わったよ」という声とともにアキラがソファまでやってきて腰を下ろした。

「それで話ってなに?」

「アキラさぁ。君、友達はいるのか?」

「!」

 そうテシオンはアホなのだ。カオルから「デリケートな問題だから訊き方に気をつけて」と言われて「任せろ」と答えたくせに、豪速球、火の玉ストレートで質問したのだ。なぜならアホだから。

「いないよ。最初に会ったときにも言ったじゃない。僕、ぼっちなんだ」

 そう笑いながら答えるアキラ。

「なぜなんだ? アキラはとても優しいから、あたしはぼっちなんて嘘だろうと思っているのだが」

「僕と話してもつまらないからじゃないかな? 僕、なにが流行っているかとか全然知らないし。みんなと共通の盛り上がれる話題がないから」

 アキラはいつもと変わらない表情でそう話す。

「寂しくはないのか? 気兼ねなく話ができる友達が欲しいと思わないのか?」

「う〜ん、あまり…。もしかしたら昔は寂しかったのかな? でもいまではそれがふつうのことだから」

 確かにアキラの様子から判断すると、友人がいないということで特別感情が揺れるということはなさそうだ。しかしそれでも気の許せる友がいないよりはいるほうがいいに決まっている。

「話はそれだけ? じゃあ僕は買い物に行ってくるね。小麦粉を切らせてたのを忘れてたんだよ。買ってこなきゃ」

「うん、気をつけてな」

 テシオンはアキラにどのような言葉をかけていいかが見つからなかった。カオルの心配どおりアキラには友人がいない。しかしアキラはそのことを苦しいとは思っていない。テシオンの考えとしては、友人はいたほうがいいとは思うが無理強いするものでもない。「カーくんになんて伝えようかな」。カオルへの報告を考えると、なかなか頭が痛い問題であった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「小麦粉は確かここの並びだったよね」。アキラはスーパーでお目当の小麦粉を見つけてレジに向かおうとしていた。「あ! 豚肉が安い。豚カツ……テシオン、カツ丼好きだから豚カツも好きかも。よし、今日は豚カツに変更!」。特売の豚肉をカゴに放り込むと、今度こそレジに向かう。そのとき不意に声をかけてくる者がいた。

「なぁ、上條。上條だよな?」

 そう呼びかけられてアキラが振り向くと、そこにはいまどき珍しい絵に描いたようなヤンキーカップルが立っていた。

「久しぶりだな、おい」

「池森くん?」

 中学時代に札付きの不良として有名だった池森タカオが、派手な金髪の女性を連れて声をかけてきたのだ。

「ねぇ、これがいつもタカが話してるアキラなの?」

 そう女性が池森に問いかける。

「おう、そうだよ。上條、本当に久しぶりだよなぁ」

 アキラのほうを向いて池森はニヤリと笑うのだった。

小麦粉を買いに来ただけなのにピンチを迎えたアキラ。この後どうなるのか。

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