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スピリチュアルズ ジャーニー 寮  作者: waku


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真実と幻影の狭間で 廃寺の調査

 涼子に編集部の見学に誘われて、寮たちは見学する事になった。そこで、ある提案を受ける事になる。それは、廃寺の調査を雑誌編集部とオカルト研究部で合同調査する事だった。


寮、水野、沙織、葵の4人は、緊張した面持ちで雑誌社のビルに足を踏み入れた。エレベーターで編集部のフロアに到着すると、涼子が笑顔で彼らを出迎えた。

「お待ちしていました。さあ、中へどうぞ」

彼らは編集部内を案内され、雑誌制作の過程や取材の裏側について説明を受けた。原稿の校正作業や、レイアウトデザインの様子を目の当たりにし、オカルト雑誌の世界に興味津々の様子だった。

説明が一通り終わると、涼子は寮たちを会議室に案内した。

「実は、皆さんにお話ししたいことがあるんです」と涼子は切り出した。「特に寮君、あなたに興味があります」


寮は困惑した表情を浮かべたが、涼子は続けた。

「調べてみたところ、去年の秋と春に皆さんが心霊スポットの調査を行った後から、その一帯で心霊現象が起きなくなっているんです。これは、あなたたちの仕業としか考えられません」

部屋の空気が一瞬凍りついた。オカルト研究部のメンバーは互いに視線を交わし、どう反応すべきか迷っている様子だった。


涼子は彼らの反応を見逃さなかった。「心配しないでください。私たちは真相を追求したいだけです。実は、次の企画で廃寺の取材を行うことになっています。オカルト研究部の皆さんと合同で調査を行う企画はいかがでしょうか?」

寮たちは一瞬躊躇したが、興味を抑えきれない様子だった。短い相談の後、寮が代表して答えた。


「面白そうですね。参加させていただきます」

涼子は満足げに微笑んだ。「素晴らしい。では、詳細を詰めましょう」


***廃寺の調査***


 数日後、一行は廃寺に到着した。苔むした石段を登り、朽ちかけた山門をくぐると、荒れ果てた境内が広がっていた。木や草が伸びお寺の本堂もかなり傷んでおり、シーンと静まつた様子は不気味さが伝わって来た。


 寮と葵は、何か霊的な存在の気配を感じ取った。


調査は二手に分かれて行われることになった。寮と涼子は寺の歴史調査と怪奇現象の発生地点の特定を担当し、他のメンバーは境内の様々な場所で測定や撮影を行うことになった。

寮と涼子は古い文献を紐解きながら、この寺の暗い過去について調べていった。かつてこの地で起きた悲劇や、寺に伝わる不吉な言い伝えが次々と明らかになっていく。


日が暮れると、一行はテントと車に分かれて夜を過ごすことになった。

「やっぱりプロになると、カメラの取り方もこだわりがあるね。今度、参考にしてみようと思う」と、感想を漏らした。沙織が頷いた「私では、思いつかない所の調査や細かい所も見逃さないのは、さすがね。」葵も「あんなに手際よく調査できたら凄いね。」と感心した。

寮は「でも、霊感とかそういったのは、あまり感じられてない様だったね」と呟いた。



***深夜の怪奇現象***


 深夜、寮は突如として目を覚ました。空気が一変し、異様な寒気が肌を刺した。何かが近づいてくる気配に、寮の背筋が凍りついた。そして、耳に届いたのは足を引きずるような不気味な足音。ズズッ、ズズッ、ズズズッ。

 葵も異変を感じ取ったのか、素早く魔除けのお香を焚き始めた。たちまち、周囲の重苦しい空気が和らいだように感じられた。

 

 涼子たちは物音に気づき、その方向へ向かっていく。寮は咄嗟に後を追った。

「涼子さん、危険です!」寮は小声で叫んだが、涼子は構わず前進を続けた。

 突如、冷たい風が境内を吹き抜け、木々が不気味にざわめいた。かすかな笛の音が耳に届き、やがて人影のようなものが境内を彷徨い始めた。

 涼子が恐る恐る本堂に近づいたその瞬間、黒い霧のような物体が彼女に襲いかかった。涼子は悲鳴を上げ、その場に崩れ落ちる。他のメンバーも、混乱し、意識を失っていった。

「涼子さん!」寮は叫び、躊躇なく彼女のもとへ駆け寄った。

 涼子の体は震え、目は焦点が定まらない。黒い霧は彼女の周りを漂い、徐々に体内へ侵入しようとしているかのようだった。

 

 寮は深く息を吸い、両手を前に突き出した。「古の力よ、我に宿れ」と呟くと、彼の手のひらから淡い光が放たれ始めた。

「霊光弾!」

 まばゆい光の玉が放たれ、黒い霧を貫いた。霧は悲鳴のような音を上げ、徐々に消えていく。涼子の体から抜け出した霧は、光に包まれて浄化されていった。


 涼子は大きく息を吐き、意識を取り戻した。「何が起きたの...」

 寮は彼女を支え起こしながら説明した。「悪霊に憑りつかれそうになったんです。大丈夫ですか?」

 涼子は震える声で答えた。「ええ...ありがとう」

 他のメンバーも、寮が唱えた祓いの呪文によって正気を取り戻した。

 その夜の出来事は、全員の記憶に鮮明に刻まれた。不可思議な現象の数々に、誰もが言葉を失っていた。


 翌日、編集部に戻った一行は緊急会議を開いた。涼子が口を開いた。

「昨夜の出来事は...あまりにも常識では説明がつかないものでした。これを記事にすれば大反響間違いなしですが...」

編集長が重々しく言った。「しかし、これを公表すれば社会に大きな混乱を招くかもしれない。我々には真実を伝える使命がある一方で、責任も伴います」

長い議論の末、編集部は真実を隠蔽することを決定した。寮の特殊な能力についても、秘密にすることで合意が取れた。


会議が終わると、涼子は寮を呼び止めた。


「寮君、あなたの能力は本物です。我々の取材班として、オカルトの真相に迫る仕事をしてみない?」

寮は驚きの表情を浮かべたが、すぐに真剣な顔つきになった。「少し考えさせてください」

その後、寮はオカルト研究部のメンバーと長い話し合いを持った。


 佐藤先輩「オカルト雑誌に寮君がスカウトされるとはね。」


 寮「当面の間は、雑用係りや見習いです。でも色々とオカルト研究部では出来ない取材もあり、興味もあります。」


 水野も「自分の好きな事を仕事に出来るのは夢だよな。僕も、ドローンを使った仕事に付ける事が夢だ」沙織も「私も色々なオカルト関連の書籍や資料を研究する事が夢です。」


彼らの活動の本質、真実の追求、そして社会的責任について、深い議論が交わされた。

最終的に、寮は編集部からのスカウトを受けることを決意した。ただし、オカルト研究部の活動は続け、大学での研究と雑誌社の仕事を両立させることにした。


「大学のオカルト部の研究とオカルト編集部の仕事、簡単ではありませんが僕にしかできない使命だと感じて頑張ります」と寮は決意を語った。


 こうして、寮の新たな挑戦が始まった。彼の持つ特殊な能力と、オカルト研究への真摯な姿勢は、未知の現象の解明に大きな役割を果たすことになる。同時に、公表すべき真実と守るべき秘密の狭間で、寮は常に難しい判断を迫られることになった。


 オカルト研究部の他のメンバーも、それぞれの形で寮をサポートすることを約束した。彼らの絆は、これからの困難な道のりを乗り越える力となっていくだろう。


真実の追求と社会的責任の狭間で揺れ動きながらも、寮たちの冒険は続いていく。彼らの前には、まだ多くの謎と挑戦が待ち受けているのだった。

 今回の話では、寮がオカルト雑誌編集部にスカウトされる事になります。


ご購読、ありがとうございました。


 猛暑が過ぎるまでは、しばらくの間、夏休みモードの予定です。

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