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スピリチュアルズ ジャーニー 寮  作者: waku


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霊感ゼロの僕とオカルト研究部  宿泊施設の廃墟調査編  スピリチュアルズジャーニー 寮 スピンオフ編

亜希彦はオカルト研究部員として日々の活動を行っていた。そんなある日、オカルト部に調査の依頼が入った。 スピンオフ版として書いています。思っていたより、長くなりそうです。


***調査準備と不安***


出発の前日、亜希彦は部室で鈴木先輩に近づいた。彼の顔には不安の色が浮かんでいた。

亜希彦:「鈴木先輩、一つ質問してもいいですか?」

鈴木先輩:「どうした、亜希彦君?」

亜希彦:「部員が30名もいるのに、7名だけでの調査は少なすぎませんか?あんな広い施設で…」

鈴木先輩は優しく微笑んだ。

鈴木先輩:「良い質問だ。実は、長期調査の場合、少人数の方が向いているんだ。後方支援や食料の運搬、交代要員も必要だからね。」

亜希彦:「でも…」

鈴木先輩:「それに、大人数でトラブルがあった場合、撤収が難しくなる。何か問題が起きた時、救援部隊を残しておいた方が安心なんだ。」


亜希彦の表情にまだ不安が残っているのを見て、鈴木先輩は付け加えた。

鈴木先輩:「心配しなくても大丈夫だよ。施設周辺は、青空大学と他の部員と合わせて祠や霊道の浄化を行ったり封印して回っているから、安心して大丈夫。現地に行って調査準備をする日は、サポート要員と合わせて15名で行くから。十分な人数だ。」

亜希彦:「そうですか…わかりました。ありがとうございます。」

亜希彦の心に少し安堵が広がったが、それでも完全には消えない不安が残っていた。


***調査準備日***


約束通り、調査準備の日には計15名の部員が現地に集結した。仮設住宅の周りは急に活気づき、機材の運び込みや設置作業で忙しくなった。

陽菜:「亜希彦君、こっちの機材運ぶの手伝って。」

亜希彦:「うん、わかった。」

知佳:「私は通信機器のセットアップを担当するわ。」

みんなで協力しながら、着々と準備が進んでいく。亜希彦は仲間たちの真剣な表情を見て、改めてこの調査の重要性を実感した。


夕方近く、鈴木先輩が全員を集めた。


鈴木先輩:「皆、お疲れ様。準備は予定通り進んでいる。明日からいよいよ本格調査だ。サポート隊の皆は、明日の朝までにはキャンパスに戻ること。何かあればすぐに連絡を。」

サポート隊の一人:「了解です。気を付けてください。」

夜、7名の調査メンバーだけが残った仮設住宅。急に静かになった空間に、緊張感が漂い始めた。

亜希彦:(やっぱり7人だけか…本当に大丈夫なのかな。)

そんな亜希彦の不安を察したかのように、陽菜が近づいてきた。


陽菜:「大丈夫よ、亜希彦君。私たち7人で乗り越えられるわ。あなたの観察力が必ず役に立つはず。」

知佳も加わった。「そうよ。私たち、いいチームじゃない。絶対に成功させましょう。」

仲間たちの言葉に、亜希彦は少し勇気づけられた。しかし、遠くに見える廃墟を見つめながら、彼の心の中にはまだ小さな不安が残っていた。


明日から始まる本格調査。彼らを待ち受けるものは何なのか。亜希彦たち7人の冒険は、まだ始まったばかりだった。


***不安な夜***


夕暮れ時、サポート隊が引き上げる準備を始めた。亜希彦は、彼らが仮設住宅や周辺の土地に何か特別な作業をしているのに気づいた。

亜希彦:「陽菜さん、あれは何をしているんですか?」

陽菜:「ああ、あれは結界を張ったり浄化しているのよ。とても大切な作業なの。」

亜希彦:「結界?浄化?そんなに大切なんですか?」

陽菜は少し躊躇した後、亜希彦の近くに寄って小声で話し始めた。

陽菜:「今から亜希彦君を怖がらせたくないんだけど…ずっと以前、ある心霊スポットの調査にオカルト部と一緒に出かけたことがあるの。」

亜希彦:「それから?」興味深そうに尋ねる。

陽菜:「それがね、その夜になって、いっぱい亡霊が出てきたんだ。」


亜希彦:「いっぱいって、どのくらいなの?」

陽菜:「えっと…数えきれないほどたくさんの亡霊だったよ。日が明けるまで、ずっと浄化を行っていて、やっと助かったんだ。みんなには秘密にしておいてね。」

亜希彦の顔から血の気が引いた。彼は震える声で呟いた。

亜希彦:「想像しただけで怖くなってしまった…夜のトイレに行けなくなりそうだ…」

陽菜は慌てて亜希彦を慰めようとした。

陽菜:「ごめんなさい、怖がらせるつもりじゃなかったの。だからこそ、こういう準備が大切なのよ。私たちを守ってくれるから。」


しかし、亜希彦の不安は簡単には消えなかった。その夜、彼は眠れずにいた。窓の外の暗闇を見つめながら、陽菜の話が頭の中で繰り返し再生された。

深夜、トイレに行きたくなった亜希彦は、大きなジレンマに陥った。行きたい気持ちと恐怖心が激しく衝突する。

亜希彦:(どうしよう…行かなきゃいけないのに…でも、廊下に出るのが怖い…)

結局、彼は勇気を振り絞って部屋の外に出た。彼は常に背後に何かがいるような気がして、何度も振り返った。

トイレから戻る途中、突然どこかで物音がした。亜希彦は凍りついたように立ち止まった。

亜希彦:(な…何の音…?)

心臓が激しく鼓動する中、彼はゆっくりと音のした方向を見た。そこには知佳がいた。彼女も夜中にトイレに起きたようだった。

知佳:「あら、亜希彦くん。どうしたの?顔色悪いわよ。」

亜希彦:「あ、知佳ちゃん…ビックリした…」

知佳:「もしかして、怖かった?大丈夫よ、ちゃんと結界も張ってあるしね。」

亜希彦は少し安心したが、それでも完全には落ち着かなかった。彼は急いで自分の部屋に戻り、朝まで布団の中で震えていた。


この夜の経験は、亜希彦に調査に同行したことを後悔させた。明日から始まる本格的な心霊調査に向けて、亜希彦の心は不安と期待が入り混じった複雑な感情で満ちていた。


***封印作戦の開始***


朝日が仮設住宅の窓から差し込み、亜希彦は目を覚ました。一瞬、昨夜の恐怖が嘘のように感じられ、彼はほっとため息をついた。しかし、すぐに陽菜が部屋に入ってきた。

陽菜:「おはよう、亜希彦君。よく眠れた?そうだ、忘れてた。あの時は2日目の夜だったから、今夜は注意しておいた方がいいかもしれないわ。」

亜希彦の顔から血の気が引いた。陽菜は急いで部屋を出て行った。

朝食後、亜希彦は鈴木先輩、陽菜、知佳が真剣な表情で話し合っているのを見つけた。

陽菜:「念のため、ペンデュラムを使ってエネルギー反応のある所を探します。反応があった所は封印と浄化を行います。私と知佳ちゃんで、霊の現れそうなポータルと霊道を封印します。」

知佳:「了解。できるだけ広範囲をカバーしないと。」


陽菜:「亜希彦君も私たちのサポートで一緒に行動します。」

陽菜はペンデュラムを取り出し、霊の潜む、ポータルや霊道を調べて行った。

陽菜:「ここからは慎重に進むわ。亜希彦君、何か変わった感じがしたら、すぐに教えてね。」

彼らは慎重に建物内を進んでいった。時折、ペンデュラムが激しく揺れ、陽菜と知佳が何やら呪文のようなものを唱えながら、その場所に印を付けていく。

突然、亜希彦は背筋が凍るような寒気を感じた。

亜希彦:「あの…ここ、なんだか急に寒くなりませんか?」

陽菜と知佳は顔を見合わせ、すぐにその場所に向かった。

知佳:「さすが亜希彦くん。ここ、強いエネルギーの流れがあるわ。」

陽菜:「ここは重点的に封印しないと。」


***夜の到来と異変の始まり***


 夕方6時、陽菜たちが仮設住宅に戻ると、他の部員たちが慌ただしく動き回っているのが見えた。壁にはお札が貼られ、床には魔法陣のシートが広げられていた。廃墟への道や入り口前にも結界が張られ、浄化の儀式が行われていた。

鈴木先輩:「お疲れ様。今から仮眠を取るぞ。今夜の10時過ぎに起床して、夜明けまで待機する。」

夜10時30分、見張りを行っていた部員2名が何かの異変を感じ、急いで鈴木部長に報告した。全員が起きており、緊張した面持ちで状況を見守っていた。

陽菜は窓の外を眺めながら、静かに指示を出した。

陽菜:「知佳ちゃん、魔よけのお香をたくさん焚いて…」

知佳:「わかったわ。」

亜希彦も、よくわからないながらも仮設住宅の中でお香を焚き始めた。煙が立ち昇り、何かの薬草の強い香りが空間に広がっていく。

鈴木先輩:「皆、落ち着いて。これから起こることに備えるんだ。」

外の闇が深まるにつれ、空気が重くなっていくのを全員が感じていた。亜希彦は窓の外を見つめながら、昼間に封印した場所が無事かどうか気になっていた。

突然、遠くで風鈴のような音が聞こえた。しかし、周囲に風鈴はないはずだった。

陽菜:「始まったわ…」

知佳:「ええ、来るわよ…」

亜希彦:「何が来るんですか?」

その瞬間、窓の外に無数の淡い光が浮かび上がり始めた。それらは徐々に人の形に変わっていき、廃墟の方向からゆっくりと仮設住宅に向かって動き始めた。

亜希彦:「あ、あれは…」

鈴木先輩:「落ち着け。結界があるから簡単には近づけない。」

しかし、光の数はどんどん増えていき、まるで海の波のように押し寄せてくる。

陽菜:「結界が…押し戻されているわ。」

知佳:「このままじゃ、突破されちゃう!」


鈴木先輩:「全員、準備した物を手に取れ!」

亜希彦は震える手で浄化スプレーを握りしめた。亜希彦には、はっきり見えなかったが、何か空気が一変しているように感じ取れた。夜はまだ始まったばかりだった。



仮設住宅の中から、陽菜が外を眺めていると、亡霊の数が次々と増えていった。

「やっぱり、あの時と同じだ」と、陽菜は呟いた。

「知佳ちゃん、浄化スプレー」と、陽菜が指示する。「それと、水晶玉も持って。外に出るよ」

「亜希彦君、君も一緒に」

仮設住宅から出て外に出ると、数メートル先にあらかじめ魔法陣のシートを敷いて準備した結界の中に入った。そこには、あらかじめバッグや香炉も準備されていた。

陽菜は「よし、始めるわ。準備はいい?」と声を掛けると、霊光弾を一度に100作り出し、一瞬にして亡霊の群れの中で霊光の光が映った。浄化される霊たちの姿が見えた。

知佳は驚いて声を上げた。「陽菜ちゃん、凄い!この前見た時より、一度に浄化できるようになったのね」


「前からシャミィさんにトレーニングするように言われていたからね」陽菜は説明した。「知佳ちゃん、お香を焚いて、浄化スプレーも周りに撒いて、結界を強化してね。亜希彦君は、時々、時間を教えてね」

亜希彦は状況をよく把握できていなかったが、かなり深刻な事態だと想像できた。鈴木先輩たちも、彼らの方を心配そうに眺めていた。

11時を過ぎ、12時を回った頃、陽菜の表情にも緊張の色が見えてきた。

「やっぱり、悪霊や怨霊も現れ始めたわ」陽菜は声を上げた。「私は、怨霊を浄化することに切り替えるから、他の亡霊の浄化や悪霊の浄化をお願い。亜希彦君は、お香を焚く量を増やして。後、浄化スプレー

で魔法陣の回りを浄化して。水晶玉も魔法陣の周りに置いて。結界を強めて」


陽菜の指示に従い、知佳と亜希彦は慌ただしく動き始めた。空気がより重くなり、周囲の霊的なエネルギーが濃くなっていくのを感じる。陽菜の額には汗が浮かび、集中力を極限まで高めている様子が伺えた。

結界の内側では、三人の若者たちが必死に霊との戦いを続けていた。外では、鈴木先輩たちが不安げに見守る中、夜が更けていった。


***霊との戦いと撤退***


さらに1時間が過ぎた頃、陽菜が告げた。「そろそろ、仮設住宅まで撤退ね」

陽菜は霊光弾のエネルギーを込めて放った。亜希彦には見えなかったが、何か光に包まれて消滅する存在がいるようだった。

知佳も何か呪文を唱えて気を発するたびに、何かの存在が浄化されているようだった。

亜希彦は鈴木先輩に向けてライトで合図を行った。鈴木先輩からも合図のライトが返ってきた。

「鈴木先輩から、返信の合図が確認できました」亜希彦が報告した。

「よし、次に私が合図したら、仮設住宅に戻って」と陽菜が指示する。

陽菜が「霊光弾」と呟くと、また一度に多くの霊が浄化されているようだった。

「今よ」と陽菜が合図すると、知佳と亜希彦は一緒に仮設住宅まで戻った。陽菜も、その後を追って仮設住宅まで戻った。

仮設住宅に戻った三人は、疲れと緊張が一気に押し寄せてきた。息を整えながら、お互いの無事を確認し合う。


「みんな、よく頑張ったわ」陽菜が二人に声をかけた。「でも、まだ油断はできないわ。今夜は交代で見張りをしましょう」

仮設住宅に戻った亜希彦たち三人は、水を飲み、少し休憩を取った。そこへ鈴木先輩からメッセージが入った。

「後、2時間で夜明けだ。持ちそうか?」

陽菜は落ち着いた様子で返事をした。「やっぱり、以前の心霊スポットの時と同じだったわ。それでも、前ほどではなかったから、大丈夫みたい」

さらに付け加えた。「あの時と比べて、私たちも色々とパワーアップしているわ」

2時間が過ぎ、東の空が明るくなり始めると、いつの間にか亡霊たちの姿も消えていった。朝日が差し込み始める中、陽菜は慣れた様子で言った。

「まずは仮眠ね」

疲れ切った三人は、互いに安堵の表情を交わしながら、仮眠の準備を始めた。この一夜の経験は、彼らにとって大きな試練であり、同時に成長の証でもあった。


***翌日の作戦会議***


仮眠を取った後、陽菜、知佳、亜希彦の三人は再び残りの霊道の封印作業に取り掛かることにした。

陽菜は今回の経験を振り返りながら語り始めた。「今回の心霊スポットは、寮と一緒に出掛けた時よりも霊道やポータルが少なかったわ。それに、先手を打って霊道の封印を行ったから対処できたのよ」

さらに付け加えた。「もう1つ気づいたのは、廃墟からは霊が来なかったみたい」

亜希彦は知佳に感心して尋ねた。「知佳ちゃんも浄霊ができるんだね。凄いな」

知佳は少し照れくさそうに答えた。「少しだけだけど。陽菜ちゃんの指導霊に教えてもらえたの」

「また、指導霊の話?」亜希彦は興味を抱いた様子だった。

陽菜は作業が終わった。「今日は5つの霊道を封印したわ。多分、これで大丈夫。でも気を付けて」

三人は仮設住宅に帰還した。

その夜、予想外の展開が待っていた...


***霊の誘い***


今夜は、霊が現れる気配も感じられず、部員たちは、ほっと息をついていた。

夜も更けて午前2時を過ぎ、部員たちが安心し始めた頃、突然ドアを叩く音がした。そこに一人の女性が立っていた。

「車のカーナビが狂って道に迷ってしまい、偶然、明かりを見つけてここに助けを求めに来ました」と女性は説明した。

部員たちは状況を不審に思いながらも、放っておくわけにもいかず、女性を中に入れることにした。

鈴木先輩が声をかけた。「大丈夫でしたか?」

女性は静かに答えた。「ありがとうございます」

ある先輩部員が呟いた。「どうやら、幽霊ではなさそうだけど、なんだか、雰囲気が悪いね」

お茶を飲んだ後、女性は更なる要求をした。「あの、私の車に友人も乗って待っています。一緒に来てもらえませんか?」


鈴木先輩が携帯電話での連絡を提案すると、女性は電波状況が悪くて連絡が取れないと答えた。

警戒心を解かない部員たち。鈴木先輩、陽菜、亜希彦の3人で女性を車まで案内することに決めた。

一方、残った知佳たち4人の部員は再び亡霊が現れないかと警戒を続けた。

夜の闇の中、鈴木先輩たちは女性に導かれながら車へと向かう。不安と緊張が漂う中、彼らは何を発見するのだろうか。


***車までの道***


陽菜と亜希彦は手をつなぎ、女性の後ろから慎重に歩を進めた。鈴木先輩は女性の横について、車があると言われた方向へ向かった。ライトで道を照らしながら進むも、周囲は闇に包まれ、月の光さえ見えない。

亜希彦は陽菜に向かって囁いた。「今、午前2時30分だから、もう1時間くらい経たないと夜は明けないね」

約20分歩いた後、彼らの前に一台の車が現れた。

亜希彦は少し罪悪感を覚えながら思った。「どうやら、嘘でなかったみたいだ」

鈴木先輩も安堵の表情を浮かべたが、まだ完全には警戒を解いていない様子だった。

「お友達はどこにいらっしゃいますか?」鈴木先輩が女性に尋ねた。

女性は車の方を指さした。「中にいるはずです」

三人は緊張しながら車に近づいた。車内を覗き込むと...

鈴木先輩が「誰も居ない。。。」と呟いた瞬間、状況は一変した。

女性は突然高笑いを始め、声が豹変した。「馬鹿だね。お前たち、ここまでおびき出されて...もう、逃げられないわ」


周囲には無数の亡霊が現れ、彼らを取り囲んでいた。

しかし、陽菜は冷静に対応した。「まー、そういったところでしょうね」彼女は「霊光弾」と呟くと、憑りつかれていた女性は叫び声をあげて気を失った。

「大丈夫、憑りついていた霊が浄化されただけだから」陽菜は説明した。

陽菜は霊光弾で結界を形成し、「この霊光弾の周りには亡霊は入ってこれないから、このまま夜明けまで待っていよう」と提案した。


一方、仮設住宅でも再び亡霊が現れていたが、知佳は他の部員たちを落ち着かせていた。「大丈夫よ。この結界を突破するには時間が足りないから」

時間が経過し、4時30分頃になると亡霊の姿が消え始めた。車で待機していた一行も仮設住宅に戻ることにした。女性は礼を言って別れた。


 仮設住宅の部員たちも、亡霊が消えて安堵の表情を浮かべていた。亜希彦は仮設住宅の一角で静かに語った。「今回の亡霊は、もしかしたら廃墟から来たものかもしれない。」彼の声には疲労と不安が滲んでいた。「私たちを廃墟に寄せ付けたくないのかもね。」と、慎重に付け加えた。

仮設住宅の薄暗い明かりの中で、他の部員たちもまた疲労と緊張に包まれていた。連日の幽霊騒ぎに皆が心身ともに疲れ切っていたのだ。暗い顔をしている仲間たちを見渡しながら、亜希彦は胸の中で深いため息をついた。


この体験は彼らにとって、想像以上に過酷なものとなっていた。しかし、同時に彼らの絆も深まり、霊的な力も強くなっていった。この調査の結末はまだ見えないが、彼らの成長の物語は確実に進んでいるのだった。



 スピンオフ版として、新たに心霊スポット編を書きました。

夏シーズンなので、ホラーシリーズとして書きました。


 敢えて、今回は霊能力や凄い能力も無い、

ただのオカルト好きの亜希彦を主人公にする事で、面白い話になるかな?と、思って書いています。


 スピンオフの魅力としては、その後、陽菜はどうなった?とか、書けていなかった世界観の広がりを持たせようといった所もあります、新作を作ると、これまでの世界観から再構築するので、そのまま世界観を引きつぐ事も出来る点です。寮が卒業して2年過ぎている事で、心霊スポットも寮が浄化して回った事で、周辺には特別危険な心霊スポットも減っている形で考えています。



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