表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
スピリチュアルズ ジャーニー 寮  作者: waku


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

42/127

霊道封印 - 陽菜の不思議な夏

 しばらくの間、陽菜の通う中学校は平穏が続いていた。もう心霊現象は、終わったのか?分からないまま日が過ぎて行く。。。。


 陽菜が転校してきてから2ヶ月が過ぎた。あの事件以降、平穏な日々が続いていた。


ある日の昼休み、陽菜と知佳は校庭のベンチで弁当を広げていた。

知佳が不安そうに周囲を見回しながら言った。「ねえ陽菜ちゃん、最近何か変なこと感じない?」

陽菜は箸を止めて首をかしげた。「え?どういうこと?」


「なんか...廊下を歩いてると、誰かに見られてる気がするんだ」知佳は小声で答えた。

陽菜は一瞬ドキッとしたが、平静を装って答えた。「そ、そう...気のせいじゃない?」

「うん、そうかもね。でも怖いんだ...」知佳は肩をすくめた。

陽菜は友達を安心させようとしたが、自分の中にも不安が芽生え始めていた。


 その不安は、その日の放課後、現実のものとなった。

体育館で起こった出来事は、陽菜の中で鮮明に残っていた。白い着物を着た長髪の幽霊が、ゆっくりと陽菜に近づいてきた。その顔には目も鼻も口もなく、ただ白い平面があるだけだった。突然、その平面に亀裂が入り、黒い口が現れた。

「来て...私と一緒に...」と、かすれた声で囁く。


 陽菜の背筋が凍りつく。その瞬間、陽菜の体が反射的に動いた。手のひらから放たれた霊光弾が幽霊を包み込み、一瞬にして消し去った。


 「あの時、霊光弾で浄化した幽霊さんと似ていたけど、違うみたい・・・・」と、呟いた。


 帰宅後、寮にも尋ねてみたが、原因ははっきりしなかった。


 陽菜も霊光弾で浄化した後、

ペンデュラムで調べて見た結果、特別、霊のエネルギー反応が掴めなかった。



その夜、陽菜は心の中でシャミィに語りかけた。

「シャミィさん、本当にあれで終わりなのかな?」

(わたしにもよくわからないわ、陽菜ちゃん。でも、油断は禁物よ)

陽菜は決意した。学校中をくまなく調べ上げよう。そう思い立った彼女は、放課後を利用して「しらみつぶし作戦」を開始した。作戦は、とにかく変な感じがした場所に霊光弾を放ち浄化して行く方法だった。


 ある日の放課後、陽菜は科学室の調査を行っていた。薄暗い室内を慎重に歩いて行く。突然、背後で試験管が落ちる音がした。振り返ると、骸骨模型が不自然な角度で首を曲げ、こちらを見ている。


 陽菜の動揺を感じ取ったのか、骸骨模型が急に動き出した。その指が陽菜に向かって伸びてくる。

「し、静かに...」陽菜は震える声で呟いた。そして、おもむろに手を前に突き出す。「霊光弾!」

まばゆい光が放たれ、骸骨模型を包み込んだ。光が消えると、骸骨模型は元の位置に戻っていた。


「ふう...」陽菜はほっと息をついた。しかし、安心したのも束の間。周囲の実験器具が突如震え始め、試験管やフラスコの中の液体が沸騰し始めた。


「ま、まずい!」陽菜は急いで科学室を飛び出した。廊下に出た瞬間、科学室のドアが大きな音を立てて閉まった。


 陽菜は深呼吸をして気持ちを冷静に保った。今日は、もう帰ろう。。。。。



***寮との相談***


その夜、陽菜は寮に相談した。

「寮君、大変かも...」陽菜は一連の出来事を説明した。

寮は真剣な表情で聞いていた。「なるほど..多分、霊道の可能性が高いかも知れない。」


 陽菜は「れいどう?それってなあに?」と、尋ねた。


 寮も少し考えてから答えた。「分かりやすく話すと霊が通る道があるんだ。その道があるルートでは、幽霊が出て来やすいそうだ。多分、陽菜ちゃんの通っている学校のどこかに霊動の通っている場所がある」


「どうすればいいの?」陽菜は不安そうに尋ねた。

「封印が必要だろうね。でも、それには準備が必要だ。それに...」寮は少し考え込んだ。「中学校で大学生が活動するのは難しいかもしれない」


陽菜は落胆した表情を見せたが、寮はすぐに続けた。


「でも、方法はあるよ。僕が所属しているオカルト研究部で、研究発表会を企画するんだ。中学校を会場にして」

陽菜の目が輝いた。「それなら、怪しまれずに行動できるね!」


計画は急ピッチで進められた。オカルト研究部の部長である一之瀬先輩を中心に、発表会の準備が始まった。

準備の合間、陽菜たちは作戦会議を開いた。


寮が言った。「霊道の封印には、四つの方角からの同時アプローチが必要だ」

陽菜は首をかしげた。「四つの方角?」

「そう、東西南北」寮は説明を続けた。「各方角に一人ずつ立って、同時に霊力を集中させる。そうすることで、霊道を完全に閉じることができるんだ」

由香が不安そうに口を開いた。「私、特別な霊感はないけど...何か手伝えることある?」

陽菜は優しく微笑んだ。「由香ちゃんの存在が大切なんだよ。みんなの心をつなぐ役割」

由香は照れて頬を赤らめた。「そ、そうかな...頑張るね!」

イベント当日、体育館には大勢の生徒が集まっていた。オカルト研究部の発表は、予想以上に人気だった。


***霊道の封印***


発表の合間を縫って、陽菜、知佳、寮、そして由香が体育館の倉庫に集まった。

「じゃあ、始めよう」寮が静かに言った。

四人は倉庫の中央に立ち、手をつないだ。寮が古い巻物を取り出し、呪文のような言葉を唱え始めた。

突然、冷たい風が吹き始めた。倉庫の中にあるはずのない風だ。そして、かすかに人の形をした影が次々と現れ始めた。

「み、みんな、怖がらないで!」陽菜は震える声で叫んだ。「これは、きっと霊道から出てくる霊たちよ!」


寮の唱える言葉が大きくなる。影はどんどん濃くなり、そしてうごめき始めた。

「陽菜ちゃん、霊光弾を!」由香が叫んだ。

陽菜は深呼吸をして、手を前に突き出した。「霊光弾!」

まばゆい光が放たれ、影たちを包み込んだ。しかし、次々と新たな影が現れる。

「だめ...きりがない...」陽菜は焦りを感じ始めた。

その時、影たちの中から、特に濃い闇のようなものが現れ始めた。それは人の形をしておらず、触手のような突起を持つ得体の知れない存在だった。


「気をつけろ!」寮が叫ぶ。その瞬間、闇の触手が陽菜の足首を掴んだ。冷たく、粘つくような感触に、陽菜は息が詰まる思いがした。

「陽菜!」寮が陽菜に向かって駆け寄った。彼は陽菜の手を強く握り、「一緒だ。怖がることはない」と囁いた。


寮の言葉に勇気づけられ、陽菜は再び立ち上がった。「みんな、力を貸して!」

四人は強く手を握り合い、陽菜に集中した。すると、不思議なことが起こった。陽菜の体が淡い光に包まれ始めたのだ。


「これは...」陽菜は驚きの表情を浮かべた。

寮が叫んだ。「今だ、陽菜!霊道に向かって霊光弾を」


陽菜は両手を霊道が開いていると思われる場所に向けて突き出した。


「封印!」


 まばゆい光が放たれ、倉庫全体を包み込んだ。光の中で、霊道が現れ始めた。それは渦を巻く暗黒の穴のようだった。影たちはその穴に向かって吸い込まれていく。

「お前たちを忘れないぞ...」闇の中から不気味な声が聞こえてきた。「いつかまた...」

陽菜は顔をしかめた。「負け惜しみは聞きたくないわ!」


彼女は両手を前に突き出し、全身の力を込めて叫んだ。「霊光弾、最大出力!」

まるで太陽のような眩い光が放たれ、渦巻く暗黒の穴を覆い尽くした。不気味な声は悲鳴に変わり、そして完全に消え去った。


光が収まると、倉庫内には四人だけが残っていた。霊道は完全に封印されたようだった。

「成功...したの?」陽菜は不安そうに周りを見回した。


寮がペンデュラムを取り出し、確認した。「うん、エネルギー反応がなくなっている。やったね、みんな!」

四人は安堵の表情を浮かべ、抱き合った。


***封印後の会話***

 

 その後、発表会は大成功のうちに幕を閉じた。陽菜たちは、誰にも気づかれることなく、大きな危機を乗り越えたのだった。


封印後、四人は校庭のベンチに集まった。


知佳が興奮気味に言った。「すごかったね、陽菜ちゃん!最後のあの光...」

陽菜は照れくさそうに答えた。「う、うん...でも、みんなのおかげだよ」

寮は真剣な表情で付け加えた。「いや、陽菜の力がなければ封印は成功しなかった」

知佳は嬉しそうに言った。「私たち、すごいチームだね」

陽菜は空を見上げた。「そうだね。でも、これからもいろんなことが起こるかもしれないよ」

寮はは陽菜の肩を軽く叩いた。「大丈夫、一緒に乗り越えていこう」

陽菜は微笑んだ。「うん、もう怖くない。だって、みんながいるから」

四人は笑顔で見つめ合い、これからの冒険に思いを馳せた。彼女たちの物語は、まだ始まったばかりだった。


 寮がスマホを取り出す。

「おっと、こんな時間だ。陽菜ちゃんは先に帰っていてくれ。僕と由香は、片付けの手伝いをしないと。今度、一之瀬先輩を紹介するよ。」と、体育館の方向に進んで行った。


 

陽菜は帰り道、ふと立ち止まった。風に揺れる木々を見つめながら、彼女は心の中でシャミィに語りかけた。

「シャミィさん、私、少し分かったかもしれない」

(何がわかりましたか?)

「私の力の本当の意味。それは、ただ霊を退治することじゃなくて、この世界のバランスを保つことなんだと思う」

(そうね、陽菜ちゃん。あなたは成長しました)

「でも、まだまだ分からないことだらけだよ。これからも、いろんなことを学んでいかなきゃ」

(そうです。その過程で、きっと素晴らしい仲間たちと出会うことになります)


 陽菜は微笑んだ。未知の力を持つ自分に戸惑いながらも、これからの人生に期待を感じていた。彼女の冒険は、まだ始まったばかり。陽菜は深呼吸をして家路についた。


 今回で、陽菜の話も霊道を封印した事で、当分の間、平和が続くと思います。キリり良い形で陽菜のエピソードも一旦終了です。次回から寮君の物語に戻って行きます。


 感想をお待ちしています。また、誤字脱字など気付いたところがあれば、報告して頂けると助かります。


 ご購読、ありがとうございました。


ここで、一旦、これまでの文章の見直しや修正作業に入ります。

書き上げた後、集中力が落ちてしまう所もあり、見落としやポカもあるので、

定期的にデバッグ作業を行ったり文章の整え作業も行っています。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ