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ぼくと花子さん  作者: 大器晩成の凡人
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花子さんと口裂け女とゲストさん⑯

「ハナクチー♪」

「ハナクチ~♪」


「友達100人?そんなに要らないわ!必要なのは“真の仲間”よ!花子さんと口裂け女とゲストさんスタート♪」


「今回の花ちゃんの名言かっこよかったね~。『友達ってのは数えられる程度でいいのよ』。きゃ~、かっこいい♪」


「まぁ、人生経験ってやつよね♪」


「花ちゃん。トイレから出れないのに経験豊富なの?」


「私にはね、テレビがあるの!サブスクで映画も見れるのよ!それだけで人生を語るだけの知識は得られるわ!」


「花ちゃんはホントに映画が好きだよね~」


「そりゃそうよ!だって、映画は知識の宝庫よ!」


「私にはわかんないから早くゲスト紹介しようよ~」


「仕方ないわね。今回のゲストの登場よ」


「ふみゃっ」


 ガシャーンッ


「早速、転んだわね」


「大丈夫~?お菊ちゃん」


「はい。大丈夫ですぅ」


「大丈夫なら挨拶してちょうだい」


「ハナクチ♪私はお菊って言いますぅ。よく転ぶので転び慣れていますぅ」


「転び慣れてるのになんで転ぶわけ?学習能力無いの?」


「えへへ、不思議ですぅ♪」


「なんで楽しそうなのよ?」


「誰かと喋る機会がほとんど無かったから嬉しいんですぅ♪」


「もしかして、私達が初めての友達だったりするの~?」


「はい!長い幽霊生活で初めてですぅ」


「花ちゃんのトイレに居たら、もっと友達が増えるよ~♪」


「ホントですか!?楽しみですぅ♪」


「あのね、私のトイレは友達を作る場所じゃないわよ」


「細かい事は気にしないで質問コーナーいっちゃお~♪」


「……今日はあんたが質問コーナー仕切ってみる?」


「え!いいの?」


「いいわよ。ちゃんとやんなさいよ」


「うん♪じゃあ、最初のお便りは……ねぇ?花ちゃん」


「なに?今更、不安になったわけ?」


「そうじゃなくてね。えと……」


「なによ!言いたい事あるなら言いなさいよ!」


「ず~っと、質問コーナーって言ってきたけど、お便りコーナーに直した方がいいのかな~って思っちゃって」


「…………」


「やっぱりダメだった?」


「いいえ、私も思ってたわ。今更、言い出せなかったってのが本音ね」


「そっか~、そうだよね~、花ちゃんは意地っ張りだからね~」


「花さんは意地っ張りなんですか?」


「そうだよ~。でもね、そこが花ちゃんの魅力でもあるの!」


「口裂け女、少し立ってくれる?」


「いいよ~♪」


 スパーンッ


「いった~い!なんで叩くの?」


「余計な話するなら、もっと叩くわよ」


「う~、質問……じゃなくてお便りコーナーいくよ~。最初は」


 [お菊さんは結局、あの有名なお菊さんなんですか? PN.T.T]


「お菊ちゃん、どうなの?」


「私って有名なんですか?」


「知らないわよ。それを聞いてるんでしょ」


「花ちゃん、お菊ちゃんの怪談ってどんなのなの~?」


「んー、たしか屋敷の主人が大切にしていた10枚の皿の内、1枚を割ってしまって主人に怒られて、井戸に身投げしたってトコかしら?」


「お菊ちゃん、可哀想」


「それ以来、身投げした井戸から足りない皿を数えるお菊の霊が目撃されたんじゃなかったかしら?」


「そうなの?お菊ちゃん」


「私にはそんな記憶ないですぅ」


「じゃあ、あんたの1枚足りない皿はなんなの?」


「この皿は元々は10枚あったんですぅ」


「知ってるわよ」


「そうじゃなくて、私が幽霊になった時には10枚あったんですぅ」


「つまり、あんたは井戸から出てくるお菊とは別物なのね……いえ、待って!じゃあ、なんで今は1枚足りない状態なのよ?」


「無くしちゃいました。えへへ」


「あんたの皿って手元に戻って来るんじゃなかったの?」


「それは割れたり破損した時だけなんですぅ」


「要するに今現在、あんたの皿は1枚だけ割れずに行方知らずって訳ね」


「そうなんですぅ」


「お菊ちゃんは探し物がいっぱいだね~。頭をもいじゃった妖怪さんでしょ、デパートで見掛けた幽霊さんにお皿」


「そうなんですぅ。頭をもいじゃった人には謝らなきゃですし、デパートの女性とは友達になりたいですし」


「…………」


「花ちゃん、ど~したの?」


「お菊、あんたの探し物3つの内、2つは気にしなくていいわ」


「そうですね。花さんの話だと頭をもいじゃった人は気にしてないみたいですし、お皿はいつか戻って来ると思いますし♪」


「そだね~、デパートの女の人と会えるといいね~」


「はい♪」


「………」


「花ちゃん、またまたど~したの?」


「なんでもないわ、次に進めてちょうだい」


「オッケ~、次のお便りは」


 [私は趣味で小説を書いてるんですが、最近、口裂………口にマスクを着けた女性キャラクターが話を脱線させて苦労してます。どうすればいいでしょうか? PN.凡人]


「この番組始まって以来、初めてまともな相談な気がするわ」


「そうかな~?他にもまともなお便りはあったと思うよ?」


「あったかもしれないけど、悩み相談ってのが重要なのよ。ラジオ番組の悩み相談はね、真面目に答えるか、ふざけて答えるか、どっちかなのよ」


「真面目に答えるのが普通じゃないの~?」


「いいえ、今から例題のお便りを読むわ」


 [ネッシーに勝つにはどうすりゃあいいのかぃ? PN.UMAじゃねぇよぃ]


「これはふざけてもオッケー」


「ふ~ん、じゃあ、真面目に答えなきゃいけないのはどんなの?」


「例題のお便りを読みたいけど、この番組に届いてる悩み相談で真面目に答えなきゃいけない内容のお便りは無かったわ。だから、今回の凡人とUMAじゃねぇよぃのお便りを見比べて考えなさい」


「う~ん、お菊ちゃんわかる~?」


「わからないですぅ」


「まぁ、こういうのは自分で学んでいきなさい。それともう1つ、真面目に答える、ふざけて答える以外にも雑に答えるってパターンもあるわ」


「それはどんなお便りの時にするの~?」


「例題を3つ連続で出すわね」


 [わしはパンツを履いた方がよいのじゃろうか? PN.バンちゃん]

 [俺ちゃんパンツ履いたらアイデンティティが無くなりそうだけど、それでも履いた方がいいのかな? PN.アイアム インビジブルヒューマン]

 [私ぃ、パンツ履かない派ぁ♪もし履くなら服は脱ごうと思うんだけどぉ、どう? PN.サッキー]


「これらのお便りは雑に答えてオッケーよ。ていうか、スルーしても問題ないわ!」


「あ~、いつもの3人だね♪」


「知り合いなんですか?」


「こんなのと知り合いじゃないわよ!だいたい、なんなのよ!お便りの内容からして、3人共ノーパンじゃないの!それにサッキーってヤツなんか、パンツ履くなら服を脱ぐとか意味わかんないわよ!」


「花ちゃん、きっとパンツってボトムスの事だよ~」


「違うわね!この3人よ!下着の方のパンツよ!断言できるわ!」


「ん~、否定できない」


「この3人はグループなんですか?」


「ん?たぶん違うはずよ」


「なんか似た者同士なんですね」


「そこが問題なのよ。大抵、3人一緒のタイミングにお便り寄越してセクハラすんのよ」


「そだ♪花ちゃん、この3人にユニット名とか考えようよ!」


「そんなん決めたら、あいつら調子に乗るわよ」


「いいじゃん♪いいじゃん♪一応、番組の貢献者だよ」


「仕方ないわね。こいつらの共通点は……変態………変態三人衆ってのはどう?」


「ん~、可愛くない」


「あんた、こいつらになに求めてんのよ?」


「だって、番組で『変態三人衆からお便りが届いてます』って言うのイヤじゃない?」


「それもそうね。じゃあ、他の共通点は……」


「3人共パンツ履いてないですぅ」


「……お菊、ナイスよ」


「え?私ですか?」


「あんたのおかげで閃いたわ!」


「えへへ、照れちゃいますぅ」


「花ちゃん、聞かせて!」


「名付けて【スリーノーパンツ】よ!」


「お~」

「おお」


 パチパチパチ


「どうやら異論は無さそうね」


「決まったのはいいですけど、凡人さんへの回答はどうするんですぅ?」


「忘れてたわ!」


「花ちゃん、質問の内容ってなんだっけ?」


「書いてる小説の登場人物が話を脱線させて困ってるって悩みよ」


「う~~ん、なんか変じゃない?」


「なにが?」


「凡人さんは自分で小説を書いてるんだから、自由に登場人物を動かせるんじゃないの?これじゃあ、小説の登場人物が生きてるみたいだよ?」


「私は小説とか書かないからわからないけど、書き手だからといって自由に出来るわけじゃないはずよ」


「どゆこと?」


「例えば……お菊」


「え!私ですか?」


「そう!あんたは登場して間もないけど、よく転ぶキャラとして確立してるじゃない?そんなあんたを物語の進行を早めたいからといって転ばせなかったら、あんたの個性が無くなっちゃうってわけ」


「ふ~ん」


「漫画家や小説家の頭の中では登場人物は生きてるらしいわよ。だから、この凡人の作品に登場するマスクを着けた女性はムダ話かもしれないけど、それが個性なのよ」


「でも、凡人さんはそのムダ話に悩んでるんだよね?」


「私が取って置きの対処法を教えるわ!口裂け女、協力してちょうだい」


「いいよ~、なにするの?」


「とりあえず、立って」


「うん!」


 スパーンッ


「イタ~イ」


「ムダ話が面倒になったら、こんな風に尻を叩けばいいのよ!イラッとした時でもいいし、なにも無くてもいいわ。とりあえず、尻を叩きなさい!」


「も~、私で実演しないでよ~」


「いいじゃない、あんたのおかげで凡人の悩みに答えられたんだから」


「そっか~♪凡人さん、これからはバンバン叩いてあげてね!」


「ふぅ、そろそろ終わりにしようかしら」


「そだね~、お菊ちゃん、楽しかった?」


「はい!スリーノーパンツさんとか面白い人達でした」


「そういえば、そのスリーノーパンツさん達のおかげで何かのトレンド入りした事もあるんだよ~。またトレンド入りしてたりして~」


「そんなわけないでしょ!お相手は花子さんと」


「口裂け女」


「お菊」


「でお送りしたわ!次回も見なきゃ、トイレに引きずり込むわよ」


「込んじゃうぞ~♪」


「……………ウソ!トレンド入りしてる」

 なんと!いつもの変態三人組にユニット名が決まりましたね!皆さん、これからも【スリーノーパンツ】をご贔屓に(*´艸`*) あと凡人さんの悩みには深く共感します! それでは

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