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神の御心のままに。それはそうと私と結婚したい人、手を挙げて下さる?

「ラーラ・サリュー・レウカンサ! 貴様のような高慢で派手好きな女とは婚約破棄だっ! 国外追放とするから二度と顔を見せるなっ! そして、俺はこの清らかな乙女ユリアを妃とする!」


 突然、夜会に大声が響き渡り、会場中の貴族達が振り向いた。


 叫んでいるのは、この国の王太子レオナルド・ド・デーモニウムだった。隣には『聖女』ユリアが寄り添っている。

 金色の髪に菫色の瞳の王子に、ピンクブロンドの髪の聖女がぴったりとくっついていた。


 対峙しているのは王太子の婚約者ラーラ・サリュー・レウカンサだ。

 銀髪に菫色の瞳の妖精のような美貌とゴージャスな宝石が散りばめられたドレスが眩しい。

 ラーラは品よく微笑んで、扇をパチリと閉じた。


「神の御心のままに。それはそうと、私と結婚したい人、手を挙げてくださる?」


「はい」


 そのラーラの遊んでいるような台詞に食い気味で手を上げた者がいた。


 会場中の者が声を上げた者を確認して、驚きの表情をする。


 それは、ずっと会場の貴族たちと共に成り行きを見守っていた隣国アイステリア王国の第一王子ミハエル・ド・アイステリアだった。


 ラーラは手を挙げる王子見て僅かに瞳を見開いたが、真剣な顔でミハエルに向き直る。


「僕と結婚してください」


 王子がいつの間にか手に小箱を持っていて、ラーラに向かって箱を開く。

 そこには誰しもがその存在を知っていたが、手にするものは稀である『陽光の指輪』が光っていた。

 指輪にはオレンジとも金色ともつかない複雑な光を放つ石がはまっている。


「喜んで」


 ラーラは笑顔で頷いた。


 ---


 ラーラ・サリュー・レウカンサは、デーモニウム王国の中でも裕福なレウカンサ公爵家の令嬢だった。

 レウカンサ公爵家は昔は王妃も輩出した名門の貴族家である。



 裕福な美貌の令嬢に、神は二物も三物も与えたのだろう。


 ラーラは『鉱物融合』という世にも珍しい魔法が使えた。

 ラーラは『鉱物融合』で鉱物を文字通り融合する事ができた。

 例えばクズ石と呼ばれる宝石のカケラを集めて大きな結晶を作れたし、クズ魔石を集めて、大きな石にする事もできた。

 石というだけでなく、金属同士を掛け合わせて別の金属を作ることもできる。


 ラーラは宝石や魔石が大好きなので、その魔法を与えてくれた神にいつも感謝していた。


 デーモニウム王国に住む者にとって神とは、この世界『リリスゲート』を作ったと言われる『リリス』である。

 特にデーモニウム王国の王族は、神『リリス』が気まぐれに生み出した者が先祖だと言われている。



 ラーラは敬虔な『リリス』神教徒だった。



 だから、この国の王太子がまだ第一王子でしかなかったときに、婚約者候補としてお茶会を設定された時も……、


「いくら有用な魔法を持っているからといって、こんな高慢そうな顔した女は嫌だ」


 レオナルド・ド・デーモニウム第一王子が、ラーラと顔を合わせるなりそう言ってのけたが、


「なるほど。神の御心のままに、ですわね」


 と言って神妙な顔で頷いたのだ。

 ラーラはデーモニウム王国の王族は神の子の子孫だから、少なくともレオナルドの言葉には神の意志が含まれていると感じたのだ。


 二人の顔合わせのお茶会は、『終始ちくちくとラーラに嫌味を言うレオナルド』という悲惨な結果に終わった。


 しかし、お茶会の後に王家からはレウカンサ公爵家に正式な婚約者としての打診があった。


 あんなに顔合わせでは合わない二人だった。

 それなのに婚約の申し込みとは、それはひとえにラーラが有用な魔法を持っている令嬢だからだろう。


 ラーラはもちろん、


「喜んで」


 とほほ笑んで、その縁談を受け入れたのだった。


 ラーラはヘアメイク担当のメイドに頼んで、公爵家という身分を考えて割とはっきりしたメイクにしていたのを清楚そうなナチュラルなメイクに変えてもらった。


 次のラーラとレオナルドとのお茶会では、レオナルドから、


「ふんっ」


 という鼻で笑うと言う馬鹿にしたような態度をラーラは取られた。

 ラーラは小首を傾げ、


「まだまだ私も神のご意思を汲む努力が必要という事ですわね」


 とひっそりと溜息をつくのだった。


 レオナルドが、レウカンサ公爵家の令嬢との婚約で明確な後ろ盾を得て立太子してからも、二人の合わなさは続いた。


 大人たちは二人がいつかは合うようになると信じていた。

 レオナルドは確かに我儘で身分を鼻にかけたような態度が目に余る王子だ。


 だけれど、レウカンサ公爵家は昔、王妃を輩出しており、更にはその王妃は賢妃として有名で王子の傍若無人な性格を矯正した実績もある。


 それに少なくとも、ラーラの方はレオナルドを悪く思っていないようだった。

 周りはそんな見通しの甘さで若い二人に無理な婚約を続けさせていた。



 ラーラはレオナルドにいつも馬鹿にされた態度を取られながらも健気に尽くし続けた。

 それが神の子孫の意志、ひいては神『リリス』の意志だと思っていたからだ。


 ラーラは自分の魔法『鉱物融合』を使って、王家にあらゆる鉱物の献上をし続けた。


 ある日のお茶会でもラーラは自分の魔法による製作物をレオナルドに献上する。


「レオナルド様、今回はオリハルコンとミスリルを融合させたものを持ってまいりました。御納めくださいな」

「ふんっ」


 ラーラが時間をかけて作り上げたオリハルコンとミスリルの合金は、当たり前のようにレオナルドに受け取られた。

 レオナルドは鼻を鳴らして雑に受け取り、控えていた侍従に放り投げる。


「ラーラ、貴様は自分しか使えない魔法がある事を自慢しているのか? もっと謙虚になるようにな」

「神の御心のままに。確かに私、自分に魔法が使えるからといってレオナルド様にその成果をプレゼントとは安易でしたわ」

「ふんっ、分かればいい」


 とりあえず、ラーラはレオナルドの言葉を神の言葉と受け止めて、レオナルドへのプレゼントを控えることにした。

 魔法『鉱物融合』の成果を王家やレオナルドに渡すことが自慢になるとは思わなかったからである。


 ラーラが突然、珍しい鉱物や魔石を献上しなくなって、王家は何か言いたそうな素振りを見せたが、露骨に公爵令嬢の成果物が欲しいとは言いづらいのか、はっきりとは言ってこなかった。


 王家は鉱物の供給が途絶えたのがレオナルドが原因だと気づいていたが、レオナルドはラーラの優秀さに完全にへそを曲げていて言うことを聞かせることができなかった。


 ---


 そんな中でも普通に日常の時間は流れる。

 ラーラは、ある日、貴族学院に登校すると、廊下の向こうから知ってる顔が歩いてきた。


「やあ、レウカンサ公爵令嬢。何か悩んでる顔ですね」

「ご機嫌よう。アイステリア第一王子殿下。その尊いお心を悩ます事ではございませんわ」


 お互い廊下に立ち止まり、微笑んで言葉を交わす。


 隣国のアイステリア王国の第一王子ミハエル・ド・アイステリアは銀色の髪に灰色の瞳の神秘的な美貌だったが、なかなかに気さくな人物で、ラーラと親しく雑談を交わす。


 それもそのはず、デーモニウム王国とアイステリア王国は隣国で文化もそこまで違うところがなく、親しい国交を続けている間柄だった。


 特にアイステリア王国の長子は周りの国に何年か留学して見聞を広める、という慣習がある。

 周りの国の王族や高位貴族は、アイステリア王国の王族と親しく言葉を交わした経験があるものは多かった。

 ラーラも度々魔法研究や勉強などでミハエルに関わっていた。

 もちろん適切な距離を保ってである。


「気晴らしに旅行でもどうですか? 我が国の氷山は一面の白い景色が雄大で心が洗われるようですよ」

「なるほど、それは一度拝見したく存じますね」

「確か、レウカンサ公爵令嬢は鉱物がお好きとか。氷山の洞窟には銀色に光る氷水晶の結晶窟があってアイステリアにしかない鉱物を楽しめますよ」

「それは……ぜひ拝見したいですわ」

「ロマンチックな風景でデーモニウム王太子殿下とご結婚された折には新婚旅行などにおすすめです」

「ありがとうございます」


 ほほ笑むミハエルの言葉に、鉱物好きのラーラの心がぐらぐらと揺れる。

 レオナルドとラーラの仲は壊滅的で、とてもではないがそんな楽し気な新婚旅行ができそうにもなかったのが残念だった。


「さすが派手好きで高慢なやつは、他国の王族に媚びを売るのもお手の物と見えるな」


 そこにとんでもない礼を欠く言葉がかけられた。

 ミハエルとラーラが振り返ると、ちょうど話に上がっていたデーモニウム王太子のレオナルドが立っていた。

 レオナルドの腕には、最近王家が保護しているという平民の聖女ユリアがしがみついていた。


「やだぁ、こっち睨んでるこわぁい」


 ユリアがラーラを見て泣き真似をする。


『聖女』と言っても、治癒魔法が特に得意なものに王家から与えられる特殊職業の称号であり、ユリアはラーラが信仰する『リリス教』の聖女というわけではない。

 単に王家が治癒魔法が得意な者をもしもの時に備えてホールドしておきたいだけの制度だ。


 しかし、王家は神リリスの子孫。


 しかし、リリス教は全てを生み出し、全てを認める自由な神だ。

 何故、ラーラを認めてくれないのだろうか。


 という事を踏まえて、ラーラはユリアをどう扱っていいか分からず、わずかに首を傾げた。


 よく見ると、聖女ユリアはラーラが今まで王家に献上した宝石を身に着けている。

 ますます分からない。


 というかそもそもレオナルドは度々、ラーラを派手好きというが、身に着けている宝石もクズ石を寄せ集めて、魔法「鉱物融合」で大きな結晶にしたお手製のものである。

 それに、高位貴族としてそんなにみすぼらしい格好はしていられない。


 ラーラにとっては本当に首を傾げるしかない事態だった。


「僕から声をかけたんだよ、レオナルド」


 ミハエルが王族同士の気安さでレオナルドに声をかける。


「ミハエル、気をつけろ。こいつは珍しいスキルを持っているからと言って王家に取り入り、王妃の座を狙う毒婦だぞ」

「ははっ、レオナルド。今日は暑いから冗談も冴えないようだね。そちらの平民とレウカンサ公爵令嬢を取り違えるとは」

「ふんっ」


 ミハエルの、暗に『そっちの平民の方が毒婦だろ』という言葉もレオナルドには響かないようだった。

 

 そのままレオナルドはユリアといちゃつきながら通り過ぎていった。



 ラーラはラーラで、今までもレオナルドによく思われてないのは分かっていたが、堂々と『毒婦』と言われたことに困惑していた。


「神、リリス様。神の御心の分からない私をお許しください」


 ラーラは特殊魔法を望まれて王家からの婚約の打診を受け入れたはずだった。

 それも、神『リリス』の子孫から、そう望まれたはずだった。


 祈りをささげるラーラをミハエルが面白そうに見つめる。


「レウカンサ公爵令嬢。どうでしょうか、神リリスは全てを認める自由な神であるはずです。レウカンサ公爵令嬢が幸せであるためにはもっと能動的に神の意志を求めてはいかがでしょうか?」

「……能動的に?」


 ミハエルの言葉にラーラはその大きな菫色の瞳を瞬かせた。


「そう、『自分から求める』という事です」


 ミハエルの唇が蠱惑的に弧を描いた。

 ラーラの脳裏に自分の部屋に飾ってある神リリスが微笑む肖像画が浮かぶ。

 ミハエルの笑顔がリリスに重なった。


「アイステリア第一王子殿下もそうしていらっしゃるのですか?」

「ええ、僕は留学がそろそろ終わるので、特別にお世話になった人に渡すプレゼントを獲りにいきます。この国のダンジョンにはその人に気に入っていただけるアイテムがあるはずなので」

「王族でいらっしゃるのに危なくはないのですか? ……いえ、その、能力を疑っているわけではありません」


 ラーラの言葉にミハエルは頷いた。


「大丈夫です。僕は鍛えておりますし。いくらアイステリア王国の王子と言っても、お世話になった人に渡すものを獲りに行く自由ぐらい認められておりますよ」


 ---


 ミハエルの言葉を聞いてからラーラはずっと神の御心について、自分の幸せについて考えていた。

 確かに、神リリスは神の為に自分が犠牲になれとは教えていない。

 人間が幸せで自由であることに寛容な神であった。


 ……だからデーモニウム王国の王族は時々かくも自由奔放な者がいるのかもしれない。

 自分の自由や幸せのために人の自由や幸せを踏みにじっていいのかはともかくとして。


 ラーラは考えた。


 神の意志を求めるという事。自分の幸せという事を。


 神の意志を確認し、神の意志がラーラが自由に行動することを認めてくれているのなら、ミハエルのような親切な人がいるアイステリア王国に全てを捨てていくのもいいかもしれない。

 公爵令嬢の自分が平民となっていつまで生きられるのかは分からない。


 だけれども、アイステリア第一王子殿下の言う『銀色に光る氷水晶の結晶窟』を見るぐらいまでは命が持つだろう。

 ………きっと。



 ……

 ………

 …………


 ラーラは、夜会の会場でレオナルドに婚約破棄を言われた。

 そしてラーラは神の意志を確認するために冗談半分本気半分で口を開いた。


「私と結婚したい人、手を挙げてくださる?」


「はい」


 ミハエルの真剣な顔に、ラーラの心は思った以上にドキドキしていた。


「僕と結婚してください」


 王子がいつの間にか手に小箱を持っていて、ラーラに向かって箱を開く。

 そこには誰しもがその存在を知っていたが、手にするものは稀である『陽光の指輪』が光っていた。

 指輪にはオレンジとも金色ともつかない複雑な光を放つ石がはまっている。

 デーモニウム王国のダンジョンでしか獲得できないアイテムだった。

 綺麗な宝石というだけではない。

 余談にはなるが、装備した者の状態異常を50%の確率で防ぐ魔法道具でもある。


「喜んで」


 ラーラは笑顔で頷いた。

 全てのパズルのピースがはまっていくように、ラーラはこの成り行きに神の意志を感じ、自分の意志を感じていた。

 つまり二つの意志が重なり、幸せという事なのだ。


 ミハエルがラーラの指に『陽光の指輪』をはめる。


「新婚旅行には氷水晶の結晶窟に行きませんか?」

「行きたいです」


 ミハエルは、ラーラの手を取り会場の外へ向かった。

 ミハエルとラーラに付き従うように、アイステリア王国からついてきた護衛やアイステリア王国の貴族たちも会場の外に向かう。

 周りの者たちは皆、ミハエルとラーラを祝福しており、否定の言葉など一つもなかった。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 キャラクター紹介

 主人公

 ラーラ・サリュー・レウカンサ

 デーモニウム王国所属だったがアイステリア王国の王妃になる。

 名門レウカンサ公爵家の令嬢

 特殊魔法『鉱物融合』という魔法を持っている

 宝石や鉱物が好き。

 この世界『リリスゲート』を作った神『リリス』を熱烈に信仰している。

 お布施もがっぽり納めてます。

 アイステリア王国に行った後は、ミハエルの言葉通りきちんと自分で考えて行動する事を心掛けて、素晴らしい王妃となる。

 特殊魔法『鉱物融合』でアイステリア王国に貢献する。


 レオナルド・ド・デーモニウム

 デーモニウム王国の王太子だったが、廃嫡されて真っ暗な地下牢に閉じ込められる。

 ラーラの元婚約者。

 王太子という事を自覚して行動する事も、全てを捨てて自由に行動することも選べず、どっちの美味しい所も欲しいという卑怯な思考の持ち主。

 ラーラの神に愛された美貌も特殊魔法も身分も何もかも妬ましかった。

 それを分かってくれたユリアに傾いたが、所詮は自分が大好きというだけの行動なので、ユリアを愛しているわけではない。


 ミハエル・ド・アイステリア

 デーモニウム王国の隣国アイステリア王国の第一王子

 アイステリア王国は長子を周辺国に留学に出す慣習があるため、馴染みがあるデーモニウム王国に留学に来ていた。

 神「リリス」は人並みに信じている。

 留学中、親切にしてくれたレウカンサ公爵令嬢にほのかな好意を抱くが、もちろん諦めていた。

 けれども途中からミハエルの都合のいい事態になってきて、ラーラにプロポーズする。

 ミハエルは、頭が良く希少な魔法を使える美貌のお嫁さん、ダンジョンの希少な魔法道具、魔法研究の結果をデーモニウム王国からホクホクでお持ち帰り。

 留学も終わり、国に帰って立太子される。


 聖女ユリア

 平民

 途中、レオナルドに目をかけられて妾ぐらいにはなれそうだったが、今回の騒動でがっつり拘束されて、死ぬまで毎日くたくたになるまでデーモニウム王国で治癒魔法をかけ続ける。


 神リリス

 この世界『リリスゲート』を生み出した。

 毎回ノリで行動しており、色々そこまで考えてないし、面白いことが好き。


読んで下さってありがとうございました。

もし良かったら評価やいいねをよろしくお願いします。

また、私の他の小説も読んでいただけたら嬉しいです。

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↓代表作です。良かったら読んでくださると嬉しいです。

「大好きだった花売りのNPCを利用する事にした」

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