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ヨネシゲの記憶  作者: 豊田楽太郎
3章 海からの悪夢
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第35話 避難開始

海の悪魔、マロウータン海賊団。

人々が恐怖する残虐非道な海賊がゆっくりとヨネフトの港に近付いている。

突然姿を現したマロウータン海賊団に、ヨネフト港はパニックと化していた。

悲鳴を上げながら逃げ惑う人々。

一目散にヨネフト村の自宅へ逃げる者もいれば、その場で腰を抜かして動けなくなっている者もいる。

特にヨネフト村を観光で訪れた人々は右も左もわからず、どこに逃げれば良いものか立ち往生していた。

そうこうしてる間にもマロウータンの船団がヨネフト港に迫っている。

一刻を争う事態だ。

そこでユータとクレア、ウオタミ率いる漁師たちは、あるミッションを敢行することになる。

そのミッションとは港でパニックしている人々を村まで避難誘導することだ。

パニックしている人々を落ち着かせ迅速に避難させるのは意外と難しい。

ユータたちの腕の見せ所といったところだろう。

それと同時に他の漁師にはヨネシゲとマックスに海賊襲来の一報を知らせに行ってもらっている。

港の人々を全員村まで待避させる頃には、ヨネシゲたちが次なる一手を打っていることだろう。


避難誘導開始する前にある程度の役割を決めておく必要がある。

少ない人員で効率良く人々を村へ導くためだ。

ユータは漁師たちを集め円陣を組むと役割分担を決める。


「配置を決めましょう!それと建物や船に人が残ってないかも確かめないといけません!」


「俺たちは西側の方で皆を誘導する!お前たちは東側を頼む!」


「おう!承知した!」


「じゃあ俺たちは船の中を確認するぞ!」


「そんじゃ俺たちゃは倉庫の中を確認しよう!魚市場も忘れずにな!」


「お願いします!俺は港の中心部を担当します!」


役割はあっという間に決まった。

港の中心部と東西で人々を誘導する誘導班。

魚市場や倉庫、船舶に残っている人が居ないか確認する、魚市場班、倉庫班、船舶班の各班に漁師たちを振り分けた。

漁師たちは早速持ち場へと駆け足で移動していった。

ウオタミは倉庫班と行動を共にすることとなった。

ユータが誘導を担当する港中心部にはクレアと数名の漁師たちが残った。

先ずは人々を落ち着かせる必要がある。

ユータたちは落ち着いた口調であるが、大きな声で逃げ惑う人々に声をかける。


「皆さん、落ち着いて!まだ大丈夫ですから、村の方まで避難してください!」


「村まで行けばヨネシゲ様やマックスさん達が居ますから安心してください!」


ユータとクレアの呼び掛けに逃げ惑う人々は少しずつ冷静さを取り戻していく。

そして漁師たちに誘導されながら人々は村の方へ移動していく。

なんとか順調に避難できているようだ。

それにしても、この世界でのヨネシゲやマックス、クラフト三姉妹の影響力は本当に凄いとユータは再認識した。

彼らの名を聞いただけでパニックに陥っていた人々が一瞬で冷静さを取り戻すのだから。


やがて魚市場班に倉庫班、船舶班の漁師たちがユータたちの元へ戻ってきた。

どうやら魚市場や倉庫、船舶に残っている人は居なかったようだ。

ウオタミは役目を終えた漁師たちに村へ避難するように指示した。

しかし、漁師たちは全員戻るまでこの場に残ると言い張っていた。

気持ちはわかるがここで大勢残っていも意味がないし、危険に晒されるリスクが上がるだけだとウオタミは諭すように言う。

その上でウオタミは漁師の長である自分が皆の帰りを最後まで待っているので、君たちは安心して村まで避難ほしいと言った。

その言葉に役目を終えた漁師たちは渋々であったが戦線離脱することとなった。

それから少しして東西の誘導班も何人かの観光客を引き連れてユータたちの元へ戻ってきた。

ユータが戻ってきた誘導班に確認をとる。


「これで全員ですね?」


「ああ、他にはもう人は居なかった!」


ユータはほっと胸をなでおろす。

なんとか港の人々を全員村まで誘導することができた。

だが安心するにはまだ早い。

マロウータンの船団がすぐ側まで迫っていた。

あと5分もすれば上陸することであろう。


「俺たちも早く逃げましょう!」


一同足早にヨネフト村へと移動を開始する。

しかし、クレアが何故か足を止める。

それに気付いたユータとウオタミはどうしたのかとクレアに尋ねた。

するとクレアは港の西側を指差す。

クレアが指差した方向に目を向けると、そこには一人の女性がまだ港を彷徨いていた。

港に来るには少々派手な服装であるため、ユータたちはすぐに観光客だとわかった。

3人は大声で女性に声をかける。

それに気付いたのか女性は小走りでこちらにやって来る。

女性はこちらに来るなり驚きの事を口にする。


「私の子供が迷子になってまだ見つからないの!」


「えっ!?」


女性の子供がまだ港に残っていると言うのだ。

魚市場や倉庫、船舶に人が残っていないか確認したはずなのに!?

子供だから見落としてしまったのか?

もしくは怯えてどこか奥の方に隠れているのかもしれない。

ユータは近付いてくるマロウータンの船団との距離を見て焦り始める。

小さな村の港とはいえ、それなりの広さはある。

今から探し始めたら間違いなく海賊と接触することになるであろう。

かと言ってここで子供を見捨てるわけにもいかない。

何かいい方法は…?

ユータは頭の中でも考えを巡らしていたが、先に決断を下したのはクレアであった。


「わかりました!一緒に探しましょう!」


クレアは女性の手を握りながらそう言うと、彼女を落ち着かせて子供の特徴を聞き出していた。

その子供は五歳の少年。名前はアレンと言うらしい。

クレアが子供の特徴を聞き出した直後、ウオタミは港の西側へ向かって走り始める。


「こっちは俺が探すから、クレアちゃんたちは他を頼むよ!」


ウオタミはそう言うと少年の名前を叫びながら倉庫の中へ入っていった。

腰抜けと呼ばれるほど臆病者のウオタミであったが、この時はその事を一つも感じさせなかった。


「じゃあ、俺は東側を探してみます!クレアさんとお母さんは念のため二人行動でお願いします!」


「わかったわ!東側はお願いします!」


この状況で少年の母親を不慣れな港で一人歩かすのは危険だ。

母親まで迷子になってしまわないように、ここはクレアと二人で行動してもらうことにした。

ユータもウオタミ同様、少年の名前を叫びながら港の倉庫を片っ端から確認していった。







その頃、ヨネシゲに危険が迫っていた。

ユータの元に向かうためガソリンと共に秘密の空間を移動していた。

ユータの身に危険が迫っているという事で急行していた訳であるが、突然謎の男に襲撃される。

その謎の男とは、元空想の番人で妖精。

自称死神の男。

異常な程白い顔に血走った鋭い目。

常に狂気じみた不気味な笑顔を浮かべている。

その顔以外は全身黒い布で覆われていた。

確かにそのビジュアルは死神そのものだ。

自称死神は巨大な鎌を振り上げると、ヨネシゲ目掛けて振り下ろそうとする。

ヨネシゲは身構える。

肉弾戦であれば多少強い攻撃も耐える自信がある。

しかし、あの様な巨大な鎌で攻撃されたらひとたまりもない。


(まずい…!)


万事休すかと思われたその時、ガソリンが謎の呪文を唱える。

すると自称死神が振り下ろした巨大な鎌は見えない何かにぶつかる。

その直後、自称死神は弾き飛ばされる。


「くっ…光の壁か…!」


ここに来て初めて悔しそうな表情を見せる自称死神の男。


「ノーノー!ガソリンバリアーよ、キラー君!」


「俺の名を気安く呼ぶな…!石油魔女めがっ!!」


「私は、妖精です」


どうやらこの自称死神の男は、キラーと言う名前らしい。

ガソリンとキラーがしばらく睨み合うと、二人はそれぞれ謎の呪文を唱え始める。

ただならぬ気配を感じたヨネシゲは二人から距離を置く。

するとガソリンの体は白く発光し始める。

対するキラーも紫色の光を身に纏う。


「死ねぇ!」


キラーが巨大な鎌を振り下ろすと、ガソリン目掛けて紫色の斬撃が繰り出される。

それは紫色の稲妻の如く。

ガソリンも負けてはいない。

正面にかざした両手から光のビームを解き放つ。

紫の斬撃と光のビームが互いに激しくぶつかり合う。

ぶつかり合った二人の攻撃が大きな爆発を起こす。

その衝撃波でヨネシゲは吹き飛ばされてしまう。







再び場面はヨネフトの港。

ユータは物凄いスピードで倉庫一つ一つを確認して回る。

海賊が上陸する前に迷子の少年を探し出さなくてはならない!

ユータは少年の名前を叫びながら必死に探し続ける。

そしてある倉庫に辿り着く。

ユータは中に入り少年の名前を大声で呼んだが反応はない。

もしかしたら怯えて出てこれないのかもしれない可能性もある。

そのため、倉庫の中も一通り見て回る。


(ここにも居ないか…)


時間は無駄には出来ない。

ユータは隣の倉庫へ移動しようとした。


かたっ…


ユータは聞き逃さなかった。

高く積み上げられたダンボールの山。

その奥の方から微かな物音がした。

もしや…?

ユータは少年の名前を呼びながら物音のした方向へ進む。

その先でユータが見たものとは、積み上げられたダンボールとダンボールの僅かな隙間に隠れる人影。

ユータは目を凝らして見てみると、そこに居たのはどう見ても少年の後ろ姿であった。

間違いない!


「アレン君…だね?もう大丈夫だよ!」


きっと怯えてるに違いない。

ユータは優しい声で少年の名を呼び手を差し伸べる。

少年はゆっくりとユータの方を振り返る。

ユータは優しい笑みを浮かべていたが、少年の顔を見た瞬間ユータの表情は驚愕したものへと一変した。


「お、お前はっ!」


「ど、どうも…」


そこに居たのはユータが探していた少年ではなく、見覚えのある人物であった。

その人物とは丸刈り頭にゴリラのような迫力のある顔が衝撃的。

一ヶ月前にユータのポケットからマックスの財布を掠めたあの謎の少年であった。

謎の少年は、見つかっちゃいました!といった感じの苦笑いを見せながらユータの方をじっと見つめていた。

その両手には食べ掛けのバナナが握られていた。

どうやら腹ごしらえをしている最中だったらしい。

いや、だとしても何でこんなところに居るのだ?


「あの時のスリ坊主だな!」


「もうちょっとマシな名で呼んでくれよ…」


少年の服は一ヶ月前に見たとき同様大きく膨れ上がっていた。

恐らくどこからか盗んだ金品を大量に隠し持っているに違いない。

それにこんな所に隠れているということは何か企んでいるに違いない。


「お前、この倉庫の物を盗むつもりか?」


ユータの質問に謎の少年は否定する。


「俺のターゲットはもっとビッグだぜ!」


謎の少年のターゲットは本日来港した定期旅客船らしい。

この旅客船はグレート王国の大陸を一周する航路になっているらしい。

旅客船は翌朝に次なる港を目指し出港する。

その次なる港はこの謎の少年の住む村の最寄りらしい。

今晩皆が寝静まった頃、旅客船に忍び込み最後の荒稼ぎをして故郷に帰るとのこと。

それまでこの倉庫で息を殺して隠れているつもりだったらしい。

謎の少年がそう語っているとユータの顔は険しいものはと変わっていく。

その表情を見た謎の少年はユータに見逃してもらうよう懇願する。


「頼む!この場は見逃してくれ!」


「そんなことより早く来い!」


両手を合わせながら懇願していた謎の少年であったが、ユータに腕を捕まれ引っ張り出される。

謎の少年は必死の抵抗を見せるが、マックスの特訓で力を付けたユータには無意味な行動であった。

謎の少年は薄情者と吐き捨てるが、ユータは何とでも言えと少年の言葉を跳ね返す。

ユータは謎の少年の腕を掴みながら倉庫の外へ出ようと扉を開ける。

しかしユータはその扉をすぐに閉めた。


「おい?外に出るんじゃないのか?」


不思議に思った謎の少年がユータに尋ねる。

するとユータが口にしたのは謎の少年が想像していなかった事であった。


「マロウータン海賊団、上陸してしまったか…」


「マ、マロウータンだって!?」


マロウータンと言う言葉に謎の少年の顔は強張った。

ユータは外の様子を伺いつつ、謎の少年と再開するまでの経緯を説明した。


「少年は少年でも、まさかお前を見つけてしまうとは…」


「悪かったな!」


ユータが苦笑いでそう言うと謎の少年は不機嫌そうに言葉を返した。

そんな謎の少年にある疑問が生まれ始める。


(もしかしてコイツ、俺を捕まえようとしたんじゃなくて…一緒に連れて逃げようとしてたのか…?)




突然のことである。

外から二人の女性の悲鳴が聞こえてきた。


「ヤバい…!」


ユータは確信した。

今の悲鳴はクレアたちのものだと…!


「お前はここで隠れてろ!」


「ま、待てよっ!」


ユータは謎の少年を倉庫に残したままクレアたちの元へ駆け寄る。


「クレアさんっ!」


「ユ、ユータさん…!」


ユータが目にしたのは20名程の海賊たちに囲まれたクレアたちだ。

クレアの横には子供を探していたあの母親。

そして母親の腕を掴むように一人の少年の姿があった。

どうやら迷子の少年は見つかったようだ。

突然現れたユータを見て海賊たちは身構える。

海賊たちの姿はマッチャン一家顔負けの強面で屈強な肉体を持つ男たち。

分厚い鎧を身に付け、拳銃やサーベルといった武器で武装していた。


「クレアさん!今助けます!」


「助けるだと?」


ユータの言葉を聞いて小馬鹿にする海賊たち。

こんな非力そうな青年一人に何ができる?

そう思っていた海賊たちであったが…

気付くと目の前からユータの姿が消えていた。

すると海賊たちの一番後方からドサッと人が倒れるような音がした。

一同音のした方向を振り返ると、そこには地面に倒れる海賊の男の姿があった。

そして倒れた男を見下すユータ。

ユータが繰り出したマックス直伝の伝家の手刀を食らい男は失神していた。


「や、やりやがったな!」


海賊たちはそう言うと一斉にユータに襲い掛かった。

しかし、マックスの鬼特訓を受けていたユータには一斉に襲い掛かってくる海賊たち一人一人の動きがはっきりと見分けられた。

まるでスローモーションの映像を見ているかのようだ。

ユータは特訓で手に入れた俊足を生かして瞬く間に海賊との距離を詰めると伝家の手刀を海賊たちの首元に炸裂させる。

海賊たちは瞬く間に失神してその場に倒れていく。


「特殊能力を使うまでもないか…」


ユータはそう言うと最後の一人に手刀をお見舞いしてノックアウトさせた。


「す、凄い…」


一瞬の出来事にクレアは目を点にさせながら驚いていた。


「さあ、早く村まで逃げてください!」


ユータがそう言うと迷子だった少年と母親は村の方へ向かって避難していった。

しかし、クレアはその場に残ったまま。


「クレアさん!?」


「まだウオタミさんが戻ってきてないんです!」


そう言われてみればウオタミの姿がない。

まだ少年を探している最中なのか?

海賊船は次々と着岸し大勢の海賊たちが下船しようとしている。

このままではウオタミが危ない。

早くウオタミを呼び戻さなければ!

その前にクレアと謎の少年を村に避難させないといけない。


「クレアさん、ここは俺に任せて…」


逃げてください!と言うおうとしたその時、男の悲痛な叫び声が聞こえた。


「ウ、ウオタミさん!」


そこに現れたのは海賊たちに捕まったウオタミであった。

頭には拳銃を突き付けられていた。

ウオタミは顔は青ざめ怯えた表情をしていた。


「ごめん、捕まっちゃったよ…」


ウオタミは涙ぐみながら謝っている。

ユータはウオタミを助けようと身構える。


「おっと、それ以上動くな!動けばこのオヤジの頭をぶち抜くぞ?」


ユータは下手に動けなくなった。

瞬く間にユータとクレアは海賊の軍勢に囲まれてしまった。

クレアは怯えた様子でユータの腕を掴んでいた。

ユータの腕にはクレアの手の震えが伝わってきた。


「こっちにもゴリラみたいのが居たぞ!」


ユータは後ろを振り返ると海賊に見つかって連れてこられる謎の少年の姿があった。


「くそっ…!」


ユータは悔しそうな表情で海賊たちを睨み付ける。

そのユータの表情を笑いながら見ている海賊たち。

こんな時、一体どうすれば!?

ユータは気持ちを落ち着かせ策を考えようとするが頭が回らない。

今まで味わったことのないピンチにユータは冷静さを欠いていた。

絶体絶命である。

そして、ユータの身に悲劇が起こる…


「これはさっきのお返しだ!」


先ほどのユータの手刀で失神していた海賊の一人が目を覚まし、ユータに報復しようとしていた。

その手にはサバイバルナイフが握られている。

海賊の男はユータとの距離を瞬く間に詰めていく。

ユータはとっさに隣に居たクレアを自分の背後に移動させる。

このままではクレアまでに危害が及ぶ。

クレアが自分の背後に隠れたのを見届けた瞬間、自分の胸の辺りに衝撃が走る。

ユータはゆっくりと自分の胸元に視線を向ける。

最初に視界に飛び込んできたのはニヤリと笑う男の顔。

男がゆっくりとユータから離れると同時に自分の胸元から何かが引き抜かれる感覚がした。

ユータが見たものとは血に濡れたサバイバルナイフが自分の胸から引き抜かれる光景であった。

ユータは恐る恐る自分の胸元に手を触れる。

その手を胸元から離して見てみると自分の手は大量の血で濡れていた。


(血だ…俺刺されたのか…?えっ、待て、ここって心臓だろ…!?)


ユータの呼吸は突然乱れ始める。


(早く止血しないと…!)


ユータは焦り始める。

自分の手で胸を必死に押さえる。

その手の平には傷口から血液が流れ出す感覚が伝わってくる。


(俺、このまま死んじゃうのか…?)


ユータの意識は次第に遠退いていく。


ドサッ…


遂にユータは意識を失いその場に倒れてしまった。








その頃、秘密の空間で激戦を繰り広げているガソリンとキラー。

ヨネシゲはただただその様子を見守っていた。


「!!」



突然何かを感じたガソリン。

彼女は急に動きを止める。


「ガソリン!大丈夫かっ!?」


ヨネシゲは心配になりガソリンに声をかける。

するとガソリン険しい顔つきでヨネシゲに衝撃の事実を告白する。


「あの青年が…刺されたわ…」


「何だって…?」



悲劇の始まり…



つづく…

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