アンダーメンタリティ
●良い意味での新鮮さはほとんど感じられず、「限界」が見えてしまった印象が。
【収録曲】
1.Under Mentality
2.不平不満の病
3.アンダーキッズ
4.腹黒女の戯言
5.アンダーヒロイン
6.いつかオトナになれるといいね。
7.雨宿り
8.雨模様
9.レインフォール
10.これだからやめらんない!
11.傷つけど、愛してる。
12.朧月夜物語
2022年にメンバーが2人脱退して3人編成となってから初となるツユのアルバム。今作はメジャーレーベルからリリースされ、色々と状況が変わったようですが、楽曲の雰囲気自体にさほど変化は見られません。実質的な1曲目と言える『アンダーキッズ』から早速、清涼感のあるピアノサウンドに乗せて「最悪だ 最低だ お前らのせいだ」等とネガティブな言葉が繰り出されます。
好意的に捉えるならその「個性」は相変わらずなのですが、良い意味での「新鮮さ」はほとんど感じられず、「やはり、前作に収録された『泥の分際で私だけの大切を奪おうだなんて』で彼女達の世界観は完成されてしまったんだな……」という思いが強くなるばかりでした。『不平不満の病』や『腹黒女の戯言』は短いモノローグになっていたり、『アンダーヒロイン』や『いつかオトナになれるといいね。』ではくだけた言葉を聴かせたり、『これだからやめらんない!』は歌詞が明るくなっていたりと、色々変化を付けようとしている様子はうかがえるのですが、個人的にはどうしても「わざとらしい」印象の方が先に来てしまいます。
ある意味、「ツユ」というユニットの「限界」が見えてしまったアルバム。昨年の11月に活動休止を発表した彼女達ですが、何となくその理由が垣間見えてしまった一作でした。
評価:★★★